イントロダクション

このブログは、旧いブルースから現代のR&Bまで広く愛する男のブログです。1957年生まれ、熊本在住です。以下の言葉等をキーワードにしています。

●変わりゆく変わらぬもの by リロイ・ジョーンズ ●曲を聴くより人を聴く ●問題はツールじゃない、その使い方だ by マイルス・デイヴィス ●世の中には歌の上手い歌手と、歌い方の巧い歌手がいる by 阿久悠 ●世の中に真理はない。あるのは無数の解釈だけ by ニーチェ 

●表記の取決め・・・アルバム・書名は『』、シングルは「」、レーベル・出版社は<>、発表年は()で囲みます。

●所属SNS・・・Facebook , Twitter , mixi  , 読書メーター ,  本が好き! , 週刊ドリームライブラリ ,  ブクログ

にほんブログ村 ライフスタイルブログへ
にほんブログ村 にほんブログ村 音楽ブログへ
にほんブログ村 にほんブログ村 音楽ブログ 好きな曲・好きなアルバムへ
にほんブログ村 にほんブログ村 ライフスタイルブログ こころの風景へ
にほんブログ村 にほんブログ村 哲学・思想ブログへ
にほんブログ村

| | コメント (4) | トラックバック (0)

メンフィス・ミニー&カンサス・ジョー

61lwsum9o1l_20191123160301

 

●メンフィス・ミニー&カンサス・ジョー『イン・クロノロジカル・オーダーVol.1』<ドキュメント>(91)

 

初録音となる<コロムビア>作品から、<ヴォキャリオン><ヴィクター>、録音場所もニューヨーク、メンフィス、シカゴの三か所に及ぶ。

 

メンフィス・ミニーは生まれはルイジアナ州のアルジェという街で、13人きょうだいの長女。口減らしか家出か13歳の時単身でメンフィスに赴き、先ずはサーカスなどを催しているテント・ショウで演奏を行っていた。カンサス・ジョー・マッコイは2人目の夫でビール・ストリートのバーバー・ショップでのパフォーマンス中に<コロムビア>からタレント・スカウトを受けニューヨークでの録音という運びとなった。

 

ただ、録音はしたものの中々発表はされなかったようで、「バンブル・ビー」の30年<ヴィクター>版「バンブル・ビー・ブルース」(メンフィス・ジャグ・バンドをフィーチャー)の方が先に好評を博してしまう事態となった。実は、その少し前には<ヴォキャリオン>からも同曲はリリースされていた。本盤には3作品とも収録されている。YouTubeでは<コロムビア>版が拾えなかったが、確かにジャグ・バンド入りの華やかさ?に比べ<コロムビア>版は地味かも知れない。悪くはないんだけど。個人的には<ヴォキャリオン>版が落ち着いた感じで好きだ。因みに「バンブル・ビー・ブルース」は、CDだとジャグの音がYouTubeよりファットでより痛快感を得られる。

 

メンフィス・ミニーの魅力のひとつに、力感十分かつ丁寧な歌唱がある。カンサス・ジョーが決してしょぼい訳ではないが、ミニーの歌には引き込まれてしまう。ジョーの裏に回っても妙にサラッとした感じで魅力がある。ギターのテクニックを比較する耳は私に無い。歌を担当していない側がフレーズを紡いでいるだろうという推測のもと聴くと、甲乙つけ難い味わいがある。彼らが手本としたのは、メンフィス・ブルース界の雄、フランク・ストークス&ダン・セインだとライナーに書いてある。時代的なニュアンスもあるだろうが、いなたさよりモダンな感覚が強いギター・ワークではある。ブラインド・ブレイクとかのラグ的なモードにも通じる。

 

先に書いたように、<コロムビア>期は地味目にも思えるのだが、両名の絡みが自然で絶妙なコンビぶりがじわじわと迫ってくるのも事実だ。

 

I Want That

 

That Will Be Alright

 

Frisco Town

 

When the Levee Breaks

 

Mister Tango Blues

 

She Wouldn't Give Me None

 

Bumble Bee

 

Can I Do It For You?

 

Bumble Bee Blues

 

I Never Told A Lie

 

Georgia Skin

 

I'm Wild About My Stuff

| | コメント (0)

力感のあるバラード集

61bqafo8vzl_20191116151201

 

●V.A.『スロウ・ン・ムーディー・ブラック&ブルージー&モア』<ケント・ソウル>(09)

 

Z.Z.ヒルのサム・クック熱血カバー曲で幕開け。サム系のクレイ・ハモンドに続く。B.B.キングやジョニー・コープランド、ラリー・デイヴィスといったブルースから、リード突出型ながらコーラスグルースも。女性シンガーもゴスペル仕込みが臭う安定型。力感のあるバラードという共通項が見える。LP、CD共さまざまな選曲版あり。

 

Z Z Hill,Nothing can change this love

 

| | コメント (0)

平野啓一郎著『本の読み方』

9784569768991

 

読書好きなら基本的にスローリーディングを実践している事だろう。読む速度が速い場合も、飛ばし読みなどではなく集中力の成せる業という事になるはず。

そういった、本を読む事が心底好きな人が抱く「速読」のイメージは、文章を味わうというより情報を得る作業に近くないだろうか。

本書も「量から質への転換」から話は始まる。さらに面白いのはそれから先で、深く読み込む為の留意点が何点か。助詞や助動詞に着目するとか、疑問を持ちながら読む、傍線を活用するなど。

最後には、小説の一部を掲載し、筆者の言わんとする所を読み取る方法(書く側からすれば表現方法)が述べられている。色んなタイプを上げてあるので目先も変わる。

スローリーディングという言葉は「速読」に対比するものだろう。しかし、本書の趣旨からすればディープリーディングという言葉の方が合うように思えた。

| | コメント (0)

ミシシッピ/デルタ・ブルース

Bsr147

 

『BSR』誌147号(6月号)は、「ミシシッピ/デルタ・ブルース」の特集。表紙写真に"鎮座"するチャーリー・パットンがその代表格であるが、もっと視野を広げた特集となっている。タイトルが語る通り、ミシシッピ州のブルース系音楽全般を紹介した形だ。

 

付録CDも所謂ストリング・バンドからスタートしている。ギター主体のデルタ・ブルースと違い、フィドル、マンドリン、バンジョーなどを使った、パーティー・ソングというと語弊があるかも知れないが、愉快な感覚を持つ一派である。チャットマン・ブラザーズ(ロニー、サム、ボー、ハリー)を軸とするミシシッピ・シークスが有名どころだ(ロニーと兄弟以外のウォルター・ヴィンソンが中心との事)。因みにボー・チャットマンはボー・カーター名義も持つ。本CDにはシークスは入っていないが、チャットマン・ブラザーズは有り③。そして、各メンバーが分散している①ミシシッピ・マッド・ステッパーズ②⑤ミシシッピ・ブラックスネイクスには、名手チャーリー・マッコイの名もある。まぁ、細かく分類するのも良かろうが、総合的に把握しておけば良いのではなかろうか。

 

⑥ジョー・キャリコットはメンフィスへの出稼ぎ組のひとり。ミシシッピのミュージシャンには多いパターンらしい。同地のフランク・ストークスの影響を受け、ミシシッピ・ジョン・ハートの端正さにも繋がると解説には書いてある。確かに毒気はない。⑦ガーフィールド・エイカーズもメンフィス録音。ジョー・キャリコットとの共演もあるとの事。ギターのフレーズが滑らかでない所に味わいがある。

 

⑧でいよいよ、チャーリー・パットンの登場。またしても解説からの転用だが、パットンやサン・ハウス、ウィリー・ブラウン、トミー・ジョンソンら所謂デルタ・ブルースのスターたちに共通するのは、アメリカ最初の綿花農園ドッケリー・ファームに集っていたという点。同地がデルタ・ブルース発祥の地とされるのも当然だ。彼らは、ドッケリー・ファームがあったサンフラワー郡の街ドルーにちなんで「ドルー派」と呼ばれる。つまりデルタ・ブルースの正統派はドルー派という事だ。ドルー派の特徴はポリリズミックでつっかかるようなビートや、ベース弦の下降フレーズに見られるとの事で、それを念頭に聴くと面白い。特に⑨サン・ハウスはパットンを増幅したような趣で、ドルー派の特徴が掴みやすい。

 

⑩トミー・ジョンソン曲にはチャーリー・マッコイが参加。マンドリンのような音を奏でているがギターだと。土臭さより美しさが先に立つ名演。⑪イシュマン・ブレイシーのギターも独特で、尚かつ愁いがありディープである。⑥⑦⑩⑪は録音場所はメンフィスとなる。地域に着目するなら、ブレイシーは州都ジャクソン近郊の出身で、トミー・ジョンソンが居住していたクリスタル・スプリングスで共演していたとの事。いずれもデルタ地域外となる。しかしながら、トミー・ジョンソンはドルー派だし、あまりこの辺りは拘らなくても良いのだろう。イシュマン・ブレイシーの師匠を自認する⑫ルーブ・レイシーもジャクソン東方の出身。サン・ハウスも影響を受けたと語っているレイシーは、年代的にはチャーリー・パットンと同世代になる(聴けばピンとくる)。強烈なモーンは音楽以前の感情の迸りである。それを最も感じ取ったのは彼自身だったのか、やがてブルースをやめ聖職に就く。

 

ロバート・ジョンソンへの影響も云々される⑬スキップ・ジェイムス。手数は多いが淀みがないギターにややハイトーンのヴォーカルが切なさを増す。⑭ミシシッピ・ブレイシーは詳細不明の人物。スライドも歌声も力強い。レパートリーは宗教歌とブルースが半々との事。⑮ビッグ・ジョー・ウィリアムスは35年の録音で、次世代に繋がる感覚もある。CDのラストはミシシッピへの郷愁を歌った⑯チャーリー・マッコイとボー・カーターの曲で締めている。

 

私は、日頃ミシシッピだ、メンフィスだ、シカゴだ、と意識せず聴いているので何となく判っていても正確には把握できていない部分が多い。今回の特集&付録CDは、そんな面倒臭がりの興味を引き付け、愉しませてくれた。

 

①Mississippi Mud Steppers Vicksburg Stomp

 

②It Still Ain't No Good (New It Ain't No Good) Mississippi Blacksnakes

 

③If You Don't Want Me Please Don't Dog Me 'Round Chatman Brothers

 

④Bo Carter - Good Old Turnip Greens

 

⑤It's so Nice and Warm Mississippi Blacksnakes

 

⑥Joe Callicot - Fare Thee Well Blues

 

⑦Garfield Akers - Dough Roller Blues

 

⑧Charlie Patton "Screamin' and Hollerin' the Blues"

 

⑨Son House - Jinx Blues Part 1

 

⑩Maggie Campbell Blues' TOMMY JOHNSON,

 

⑪'The Four Day Blues' ISHMAN BRACEY

 

⑫Mississippi Jail House Groan Rube Lacy

 

⑬Skip James - Cypress Grove Blues

 

⑭Mississippi Bracy/I'll overcome someday

 

⑮'49 Highway Blues' BIG JOE WILLIAMS

 

⑯Papa Charlie McCoy & Bo Carter Mississippi I'm Longing For You

| | コメント (0)

秋・博多の収穫

久しぶりにCDを買おうと博多まで。

 

10時頃到着で、まずはジュンク堂書店の地下で開催されている古書市へ。1時間近く見て回ったが結局収穫はなし。メインのCD購入に向かう。

いつもはタワーレコードからスタートするが、中古店のグルーヴィンレコードが開いている時間となったのでそちらから。

グルーヴィンでは3枚。まず、14年<Pヴァィン>発のブルーズ・ザ・ブッチャー『イン・ザ・ベースメント』。

 

51jrsrjbiql

 

オリー・ナイチンゲール、97年の<エコー>盤『メイク・イット・スウィート』。

 

21jrjxyy6vl_sl160_

 

ステイプル・シンガーズの55年~84年の2枚組。手持ち盤と重複もありそうだが<ケント・ソウル>らしい編集(トニー・ラウンチ)。

 

61qjczujedl_sl160_

 

続いてタワーレコードへ。相変わらず<オールデイズ>ぐらいしか触手が伸びない。それ以外では以前から興味があったカウント・ベイシーを1

枚。ボーナス4曲をプラスした<ジャズ百貨店>シリーズの『ベイシー・イン・ロンドン+4』。

 

610t2btf0pl

 

<オールデイズ>盤2枚は、メンフィス・スリム『ザ・フォアモースト・ブルース・シンガー』とボビー・ブランドの『コール・ミー』。

 

51jwnfquvhl

 

Odr6113

 

 

カツ丼セットを食べた後は、ジュークレコードへ。ここではコンピ盤を選ぶのがひとつの愉しみ。今回は2枚購入。<ウェストバウンド>のソウル集『グッド・オール・オーバー』(これまたトニー・ラウンチ)と<モダン><ケント>のコンピ『スロウ・ン・ムーディー・ブラック&ブルージー&モア』。

 

51iest3edml

 

61bqafo8vzl

 

他は、クラレンス・カーターの88年<イチバン>作『タッチ・オブ・ブルース』。

 

R383287413461778469116jpeg

 

ジュークレコードは<ドキュメント>盤も揃っているので今回はメンフィス・ミニー&カンサス・ジョーを購入。

 

61lwsum9o1l

 

以上となります。

 

 

 

| | コメント (0)

カントリーとソウルの出会い

R381405513454781608157jpeg

 

「カントリー・ソウル」という呼び名があるように、白人主体のカントリー曲と黒人主体のソウル曲の間には、必ずしも埋められない溝があるわけでもない。そもそも、米国黒人音楽は「混血音楽」であるというのは重要なポイントでもある。

 

<エイス>が2012年にリリースした『ビハインド・クローズド・ドアーズ~ホウェア・カントリー・ミーツ・ソウル』は、カントリー曲をカバーしたソウル曲を集めている。この逆パターンのコンピ盤もあるとの事だ。全23曲収録されているので各々カントリー風味の強弱が感じられ、そこが面白味の一つではある。

 

何曲か上げてみよう。まずアーロン・ネヴィルの「グランド・トゥアー」(93)。ヨーデル的唱法がカントリー・ソングによく似合い、本盤の象徴みたいな一曲である。

 

R407038213542234225168jpeg

 

 

オリジナルはジョージ・ジョーンズ(74)。いかにも頑固一徹な「アメリカの親父」的風貌だが、声量豊かで温かみ溢れる歌唱である。ただ、黒人音楽ファンとしては、アーロンの切なげな歌い方が、聴き慣れている部分もあり気持ちは安らぐ。

 

R296902614674670315737jpeg

 

 

続いてソロモン・バークの「ヒール・ハヴ・トゥ・ゴー」(64)。ソロモン王らしい落ち着きと深みのある歌い口。女性コーラスも入り、ゴスペルライクな部分もある。

 

R31926401319889891jpeg

 

 

オリジナルはビリー・ブラウン(59)。

 

 

元曲だからか、曲の良さがストレートに伝わる。エルヴィスを思わせるコクのある歌唱。

 

 

R924589615340634792875jpeg

 

 

 

モーゼス&ジョシュア・ディラード「My Elusive Dreams」(67)は痛快なノーザン曲で、とてもカントリー・ソングを採り上げたものとは思えない。

 

同じ67年に発表されているオリジナルはカーリー・パットナム。うって変わって穏やかな曲である。ただ、この調子でアルバム一枚だと私は飽きるだろう。

 

R569280814000874857653jpeg

 

 

アン・ピーブルズの「ハンギン・オン」(74)も、カントリー・ソングがオリジナルとは信じがたいソウルフルな佳曲だ。とは言え、サビの部分には共通項を感じる。

 

 

R21179241295315544jpeg

 

 

オリジナルは女性ではなく、ゴスディン・ブラザーズ(67)。カントリー・ソングが全てそうではないのだろうが、この曲に限らず今回数曲聴いてみて、広大な風景みたいなのを凄く感じる。ソウル・ミュージックは落ち着いた曲でも心の琴線を刺激してくるような深い情感を感じる。

 

 

R376509014458742328371jpeg

 

叙事的と叙情的というのとも少し違う感じがするが、多分違いがあるからこそ、お互いに取り上げたくなる音世界なのかも知れない。

 

さて、アルバムはまだまだ続くが、一旦ここで締めるとして残りはまた後日。

 

 

| | コメント (0)

サン・ハウス

Bsr147_20190923145501

 

 

ブルースマンの生きざまはロマンをかきたてる。想像力が及びにくい戦前ブルースマンであれば尚更だ。

 

 

『BSR』誌147号(19年6月号)のミシシッピ/デルタブルース特集記事のひとつに、主要な戦前ブルースマンについて解説された章がある。いずれも興味深い内容である。今回は、その中からサン・ハウスをご紹介する。

 

 

サン・ハウスは、ミシシッピ州クラークスデイル郊外の生まれ。両親の離婚後母と一緒にニューオーリンズへ。しかし、父のいるクラークスデイルも度々訪れていた。父はバンドを組んでいたらしいが、サン・ハウスは音楽には興味を示さず、熱心に教会に通い、やがて20歳で教会の主任牧師となる。母親が亡くなると放浪の日々を送りやがて結婚してルイジアナに移るが離婚。そんな時、ブラインド・レモン・ジェファーソンのブルースを聴き、ブルースにのめり込み始める。人生の波風を感じた頃合いも関係するのだろうか。

 

 

すっかり、ブルースマンに転身した28年、トラブルに巻き込まれ人を撃ち殺す。後に正当防衛が認められるが、獄中生活を味わう事になる。故郷であるクラークスデイル周辺から立ち去るという条件付きで釈放された。その後、チャーリー・パットン、ウィリー・ブラウンと運命的な出会いを果たす。「デルタ最強の3人」を、ロバート・ジョンソンとマディ・ウォーターズ両名が体験し、教えを受けているのは、後の歴史を考えると、これまたロマンを醸し出す。泥臭いデルタ・ブルースに繊細な感覚をミックスしたロバート・ジョンソン、やがて「都市のブルース」にまでデルタ・フィーリングを引きずっていくマディ・ウォーターズ・・・伝統は肉体感覚を持って引き継がれていたのだ。

 

 

パットン亡き後も、ウィリー・ブラウンを良き相棒としてブルースを演奏し続けた。52年ブラウンが亡くなると、サン・ハウスは潔くギターを置く。64年「再発見」された後もレベルの高いパフォーマンスを見せた事を考えると、空白が惜しいような気もするが、サン・ハウスの、仲間やブルースに対する深い想いが伝わるのも確かだ。

 

 

最後に付録CDに収録されている、チャーリー・パットンとサン・ハウスの演奏を貼り付けておく。パットンの演奏を増幅したようなサン・ハウスの熱演。並べて聴くとふたりの絆とデルタ・ブルースの旨味が堪能できる。

 

 

Charlie Patton "Screamin' and Hollerin' the Blues"

 

 

Son House - Jinx Blues Part 1

 

 

R21553121267033225jpeg

 

| | コメント (0)

たな上げ

恥ずかしい記憶は消え去らない。

 

小学校のホームルームの時間か、何らかの話し合いの場だった。私がある発言をしたら、ひとりの女子が「〇〇くんは自分の事を棚に上げていると思います」と指摘された。聡明な女子だったので説得力があり、わたしはとにかく恥ずかしかった。

 

しかし、本人としては、そんな気はなかったと思う。自分自身の自分勝手さには意外と気づかないものだ。自己弁護ではないが、小学生なら尚更だ。

 

この経験は、ある種"教訓"にはなった。意見を思い付いても、果たして自分にその意見を言えるだけの"資格"があるのかというためらいの気持ちが少なからず出るようにはなった。それでも、勢いで言ってしまい、後で反省する事もある。

 

誰しも、意見を述べたり自己主張をしたりする時、うっかり自分の事を棚に上げてしまう可能性はある。要はそれに気付けば良い話だろう。

 

なんでこんな事を書いたかというと、国際問題でも社会問題でも、ニュースの主役になっている"過激"な人達を見ていると、自分勝手の極北にいるような、そんな感じがしたからだ。

| | コメント (0)

レコード棚を順番に聴いていく計画 Vol.51

R5858101244233464jpeg

[60枚目]●アンソニー・ハミルトン『エイント・ノーバディ・ウォリン』<ソー・ソー・デフ>(05)

 

アンソニー・ハミルトンも48歳。すっかりベテランの域だ。本盤は、レコード会社の消滅でお蔵入りした実質的ファーストアルバム『XTC(エクスタシー)』を含めると4枚目になるゴールドディスクだ。
オールドソウル感覚とヒップホップ感覚がほどよくブレンドされた、所謂"ネオ・ソウル"の代表格として名を成す彼は、ノースカロライナ州シャーロット生まれ。ご多聞にもれず6、7歳の時に聖歌隊の一員として歌い始める。しかし、9歳の時父親が家族の元を去り、兄と妹と共に母子家庭となる。アンソニーはそれでもめげる事なく、有名シンガーへの道を目指した。
レコードデビューを果たしてからもすんなりとは行かず、20年間で6か所ものレーベル変更を経験する。しかし、2011年<RCA>に落ち着くと、グラミー賞にも顔を出すようになる。本盤も、発表当時話題にはなり実績を上げたとは思う。しかし、それ以後さらに自らの音世界を発展させたというところだろう。
生活上や音楽界上で苦労した経験の表れという訳でもなかろうが、彼の音楽にはアーシーな感覚が漂っている。声自体も、ハスキーというより棘のある感じで、心に引っ掛かる。しかし、ただ声の魅力だけにとどまらない。曲の中で自らの歌声を丹念に重ねたり絡めたり、ある意味楽器の一部のように配置している。全体のサウンドもよく練られている。シンガーというよりサウンド・プロデューサーとしての冴えが目立つ。全体的に落ち着いたノリで、繰り返し聴ける好盤だ。私はよく知らないが、ヒップホップ系の名プロデューサー、マーク・バットソンが中心的に関わっている。タイトル曲はラファエル・サディークのプロデュースだが、良い意味で突出せずアルバム全体のサウンドの流れに溶け込んでいる。「プリーチャーズ・ドーターズ」でデュエットしているターシャ・マクミランはアンソニーの奥方。中々ファナティックなヴォーカルを聴かせる。ソロ作もあるとの事でYouTubeで拾ってみたが正直ピンと来なかった。この辺の生かし方もアンソニーの手腕ではないか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『BSR』誌メッセージ・ソング特集号

1281681020_o

またしても旧い号になりますが、『BSR』誌146(4月号)。

「メッセージ・ソング」にスポットを当てた号。オーサカ=モノレールの中田亮さんによる「歌」を媒介とした黒人解放運動の歴史。時間軸に沿って未来の展望まで丁寧に描かれている。連載物では中河伸俊さんの「Food For Real Life」。「アイ・シャル・ノット・ビー・ムーヴド」=「ここから動かないぞ」を題材に。堅固な信仰心を表す歌が抗議運動のシットイン等に繋がる。歌に含まれる力強さに心打たれる。同時に人種問題の強固な壁も感じてしまう。日暮泰文さんの「リアル・ブルース方丈記」。メイミー・スミスの「クレイジー・ブルース」。ブルースやブラックミュージックの歴史を語る際、必ず登場するが一行で説明が終わるような曲。ところが、強烈な歌詞を含む曲だった真実に驚く。

付録CDはまた時間のある時にまとめてみます。

| | コメント (0)

«ケーキの切れない非行少年たち