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【試聴記】J.ホリデイ『ラウンド2』

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デビュー作も話題を呼んだJ.ホリデイの二枚目。マーヴィン・ゲイを深くリスペクトしているらしく、歌い口はよく似ています。自分のヴォーカルを丁寧に重ねる姿勢も似通った部分を感じますね。むしろ現代の方が技術的水準が高いせいか、音質がリアルで、歌声の重なりやインタープレイを楽しめる気がします。

ネットリはしているけれど、ベッタリはしていないので、宣伝文句にもある通り“セクシーなヴォーカル”という評価に異論は有りません。魅力的な声質に加え、コーラスのハーモニー感と入れるタイミング、テナーとファルセットの絡み、マーヴィン譲りの「フゥー」といった合いの手等々聴かせる“仕掛け”が満載です。ミッド~スロウのパターン化された曲調も、飽きずにのめり込めます。まあ、「パターン化」とはいえ、ニーヨ曲を始め、結構クッキリした美メロが揃ってはいます。

ただ、終盤は若干白っ茶けて、ポップス/ロック風の趣きも見られます。個人的にはネットリワールドを貫き通して欲しかった感じ。

日本盤のボートラ2曲には、07年のヒット曲「ベッド」のミックス違いが入っていますが、私はコレより、もう1曲の方が好かったです。他とは違う“ファンキー”さが感じ取られます。ポップス/ロック風も含め、彼の音世界は思う以上に幅広いのかも知れません。

いずれにしても、基本的ヴォーカル力とヴォーカルのアレンジ力に秀でた、注目すべきアーティストである事は間違い有りません。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/3415440

http://www.emimusic.jp/intl/jholiday/

http://www.jholiday.com/

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