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センスに出会う旅

大学時代にラグビーをやってました。チームメイトに超グータラが一人いました。遊びに行っても寝ている事が多く、布団の中から「ちょっとそこのタバコ取って」とか言うようなヤツです。スポーツをやってる体格にも見えず、ヒョロッとしているくせに食いしん坊なので腹がポコッと出てたりしてました。いつもかったるそうにして自転車転がしてました。

ところがコイツがやたらと足が速い。別に高校時代陸上をやってた訳でもないんですが、なぜか速い。ラグビーでは、足が速いヤツはウイングといってバックスの一番端っこのポジションに大抵付きます。そいつもウイングで、球を受け取ってからグングンスピードが乗り、相手を振り切ってトライしたりすると中々の見ものでした。またコイツがトライすると自慢げな顔をするのが憎たらしかったですが、戦力だから仕方ありません。

彼にとって「足が速い」という事は、自分に自信をもたらすアイテム(の一つ)だったと思います。その後、足の速さを生かす職業に就いた訳ではないですが、走力を生かして活躍できた事実は一生残っています。別に「過去の栄光にすがる」とかではなく、精神的な財産になっていると思います。

彼に負けずグータラな私が、今の仕事を続けようと思ったキッカケになった上司の言葉があります。「結局この仕事センスだよ」というもの。「センス」というとクリエイティヴな仕事かと思われそうですが、極めて男っぽい地味な仕事です。私はこの言葉を聞いてからというもの「センスって何だろう。どうしたら発揮できるんだろう」と考えながら現在に至っているような気がします。今自分なりに出してる答えは「自分の個性を生かしながら状況を見極め反応する」というものです。「個性を生かす」というのはそのまま生かす訳ではなく、個性を知ってパワーにするといったニュアンスです。これだと一見仕事と関係の無い「個性」でも仕事に生かせると思うのです。この事に気付いてから自分なりに成果を出せるようになった気がします。よく自分の個性を生かせる職業に就きたいという発言を聞きます。でもどんな職業でも場面場面で事情が違います。「完全に個性が生かせる」というのは殆ど難しいと思います。それに、あまり拘りすぎると現実との開きが気になり、最悪の場合挫折につながります。もちろん「理想の職業」を目指すのは素晴らしい姿勢です。目標を持つ事は頑張りにも繋がります。ただ、考え方として「個性を生かす職業を探す」というより「職業の中で自分の個性を生かす」とした方が、スムースに行くと思います。口下手に営業職が務まらないとはいえません。

自分の個性が分からないという人もいます。だったら仕事を一生懸命やりながら、自分の個性に出会えば良いんじゃないかと思います。もしかしたらそれが一番その人の為になるような気もします。

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