遥かなる影
昔の洋楽や洋画にはよく「邦題」が付いてました。今は原題をそのまま提示する場合が殆どで、それどころか日本の歌に英語のタイトルが付くケースが多く見られる気もします。
曲が良ければイイんじゃないという考えもあるでしょうが、日本人としては、日本語の魅力を感じられたり、曲の感触をタイトルから得られるものは素敵だと思います。せめて日本の歌には日本語のタイトルを・・・と思うのは旧世代の呟きなんでしょうか?
日頃洋楽ばっかり聴いていますが、曲のタイトルを覚える事は殆どありません。「曲」を意識しては聴いてないからでしょう。それでも最近はネット友達との会話で曲名が必要になる場合もありますので、だいぶ以前に比べたら覚える傾向にはあります。日本の歌を聴く場合は反対に「曲」として聴くケースが多いようです。アルバムを買わないからでしょうね。それだけにタイトルとか気になっちゃうのかも知れません。
邦題の話に戻しますが、原題とはかけ離れているのも時々ありますよね。私が洋楽を聴き始めた頃(つまり音楽を聴き始めた頃)好きだったカーペンターズの曲に「遥かなる影」というのがあります。原題は"Close to you"です。意味的には「開いている扉が閉じるように貴方に近付いていく」というニュアンスだそうです。ちょうど歌詞が表示されている動画が探せたので観てみると「自然界の鳥や星も私と同じように貴方の下に集まってくる」みたいな超ラブラブな歌詞です。「遥かなる影」に値するような歌詞は出てきません。でも、このソフトで靄がかかったような曲調は「遥かなる影」という言葉に合う感じもします。どんな思いでこの邦題を付けたのか教えてほしい感じ。そんな思いを抱けるのも「邦題の魅力」といえるでしょう。
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因みにこの曲はカーペンターズのオリジナルではなく、名匠バート・バカラックの作品でした。カーペンターズほど、他人の曲を自分の歌のようにしてしまうアーティストはいないでしょうね・・・もちろんホメ言葉ですよ。
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「Close to You」カテゴリの記事
- 遥かなる影(2009.04.04)
コメント
洋楽の邦題について、「遥かなる影」でどのような論を展開されるのか、期待して読み始めたのですが・・・・
邦題が原題の裏返しだということを見過ごされて、歌詞中に邦題と同義の表現がないというのは、いかがなものでしょうか?
最後の段落についても、カバー曲を一段低く見下しているような姿勢が感じられて、意外でした。
投稿: SunHero | 2009年4月 4日 (土) 22時56分
たしかに論理的に弱かったですかね。今後の参考にさせて頂きます。どうもありがとうございます。
投稿: k.m.joe | 2009年4月 5日 (日) 17時13分
( ^ω^ ) 期待してます。
投稿: SunHero | 2009年4月 7日 (火) 12時08分
普段は黒人系の音楽を聴いたり、民族音楽を聴いたりしてますが、たまにカーペンターズの曲を聴くと、なんかホッとします。カレンは本当に稀有な声の持ち主でしたね。
邦題については、一頃やたらと、悲しき、とか、悲しい、とか付けられてましたが、<遥かなる影>は及第ではないかと思います。
言葉に対する個人の感じ方には差があるのは当然ですが、<遥かなる影>という題名は、不思議とこの曲の素直な感じに合っているような気がします。
オギ
投稿: TO | 2009年4月 8日 (水) 00時11分
結局「遥かなる影」で憶えてますもんね。やはり名タイトルといえるのでしょう・・・邦題の見本みたいな感じですね。
カレンは良かった。また黒人的なヴォーカルとは違い魅力に溢れてましたね。
投稿: k.m.joe | 2009年4月 8日 (水) 19時34分