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生きる

●やなせたかしさんがアンパンマンを書き始めたのは54歳の時。現在89歳というご高齢にも驚いたが、サラリーマンなら「定年」がチラつき始める頃に、あれだけの傑作を生み出した創造力は素晴らしい。やなせさんは常に「叙情性」を大切にしているとの事。人間や自然に素直な気持ちで接したら、年齢や老化とかは別の次元に生きられるのだろうか・・・。

●世界遺産にも指定されているアンデス山脈に群生する植物。プヤ・ライモンディ。通常はこんもりと、低い位置で葉を茂らせているだけだが、100年に一度、死を迎える最後の一ヶ月に花を咲かせるらしい。花は密生した状態で、中央部から塔のように真っ直ぐ上に伸び6メートルの高さに及ぶ。花が咲いているものと咲いていないものでは存在感が全然違う。もし、この植物に意識があるとしたら、100年の間どんな気持ちで待っているのだろうか・・・。

http://www.nhk.or.jp/darwin/program/program039.html

●『インディー・ジョーンズ』の中の台詞だったと思う。

「人は死ぬ事が分かっていて生きている」

いずれ死んでしまうからといって、生きる事を諦めないのはなぜだろう。生物学的には「種の保存の本能」という事で説明がつくのかも知れないが、それは人間の動物的側面に着目した論理。

「叙情的」に考えるなら、人間は生きる事が好きなんだと思う。苦しい事もあるけれど、人生は捨てるにはもったいない。

思い悩んで人生を捨てようとする人は確かにいる。生きるのが辛い状態の人もいるだろう。その人の気持ちが解るのかと言われれば否と言うしかない。ただ、世の中の物事を叙情的に捉えると、目の前の風景も気持ちの中も変われる気がする・・・どうせ死ぬんだから死ぬまで生きればいいのにと思うのはあまりに単純で理想論だろうか?でも今の世の中に最も必要なのは単純さや理想論ではないかとも思う。

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