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ワン・ネイション・アンダー・ア・グルーヴ

●国際情勢には(も)疎いが、オバマ大統領を見ていると、極めて冷静に真正面から事に当たっている印象がある。超大国のプライドという何の役にも立たない意識は捨て(元々持たずか)、尚かつ厳正な態度で、事案や人々に歩み寄っている姿勢を感じる。

●被災地でボランティアに携わっていた人の話だったと思う。ボランティアをやるには、上から目線でも下から目線でもダメ。被災者と同じ目線に立たなければ、相手が欲している事に的確に対応できないと言われていた。

●齋藤孝著『座右のニーチェ』より。ニーチェは、キリスト自身は敬っていたが、キリスト教の考えの一部は否定していた。所謂「絶対神」的扱いをする部分に疑義を挟む。人間と神を対等に捉えようというのだ。能力が対等という訳ではない。神の偉大さを崇めるのは構わないが、盲従や神頼み(オンリー)は愚かな所業という訳だろう。この両者の関係だけでなく、自然や動物も含め、あらゆるものに「上下」はないと思ってみると、確かに物の見方が少し変わる。

●茂木健一郎著『欲望する脳』より。著者は孔子を「中庸の人」と表現する。「中庸」という言葉からは「凡庸」という言葉が連想される。つまり、どっち付かずの印象。しかし、どっち付かずではなく、「どっちにも付ける」という意味での「中庸」なのだろう。

●オバマ大統領が影響を受けたといわれるキング牧師。師もまた「中庸の人」ではないかと思う。黒人の地位向上の為に闘う、という前に、アメリカを向上させるという意識が先んじている。「アメリカの発展」の為に黒人への社会的権利の付与が“必要”なのである。人道的意味合いはもちろんの事、人種で差別する行為はアメリカ人全体の為にならないのである。

●「性格の不一致」「価値観の違い」って否定すべきことだろうか・・・他の人とのズレこそが財産になるような気がする。

http://www.youtube.com/watch?v=LaczdU5U5cs

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