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石を枕に 土をベッドに

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基本的に英語ができないせいか、日頃ブルースの歌詞はあまり注意して聴いてないです。しかし、中にはとても気に入るリリックに出会います。ロイ・ブラウン58年のヒット曲「ハード・ラック・ブルース」の冒頭に“Rocks is my pillow. Cold ground is my bed.”という一節があります。私の下手な訳で申し訳ないですが「石を枕に 土をベッドに」といったところでしょうか?

↓歌詞
http://www.carlinamerica.com/titles/titles.cgi?MODULE=LYRICS&ID=670&terms=1958

↓サンプル
http://www.vh1.com/artists/az/brown_roy/319712/album.jhtml
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色々調べる前に妄想してみました。これは放浪者の歌か?破産して家が無くなったのか?それとも彼自身既に死んでいるのか?・・・全て何となく合ってました。歌詞の続きを意訳すると「俺の家はハイウェイ。ママは死にダディーは俺を捨てた。俺は旅を続ける日々。友もなく祈りの術も知らず。靴は片っぽ、着替える服もなく、死に進む旅だった。とうとうママの墓にたどり着き、俺も息絶えたのさ」といった感じだと思います。この曲は多くのカバーを生んでいます。Buster Benton、Nappy Brown、Wynonie Harris、Amos Milburn、Sunnyland Slim、Roosevelt Sykes、Tommy Tucker(大体似たようなタイプが多い)などです。その他ハウリン・ウルフは「ハード・ラック」、チャンピオン・ジャック・デュプリーは「Cold is ground is my bed」、B.B.キングは「The road I travel」のタイトルでカバーしているようです。

↓カバーリスト
http://www.cduniverse.com/sresult.asp?HT_Search=SONG&HT_Search_Info=hard+;luck+blues&style=music&altsearch=yes

↓ウルフ
http://www.cduniverse.com/productinfo.asp?pid=1249904


↓チャンピオン・ジャック
http://www.emusic.com/album/11228/11228207.html
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もっと前からあった曲のような気がしたのですが、おそらく原型はブラインド・ウィリー・マクテル「デス・ルーム・ブルース」(31年)のようです。こちらはいきなり墓石の登場。「墓石を枕に 土をベッドに」の後に「青い空は毛布 月光はベッドカバー」と続き、「ある朝死が部屋にやってきてママを連れて行った」という感じに繋がります。ここでのママは母親ではなく恋人かも知れません。

↓サンプル
http://www.hmv.co.jp/product/detail/713813

と、曲についての調べはここまで。私が冒頭の一節を好きなのは、通常足を付けて立つ大地に寝転んで空を見上げるという行為が好きだからです。あまり感心しませんが酔っ払って道路に寝たことが有る人は何となく分かると思います。これが公園のベンチとかではいけません。本当は舗装道路より土の上が良いのですが、これは仕方ないでしょう。体を地面にぴったり付けて(石は枕にしなくても良いです)、青空でも星空でも構いませんが空を見る、というより空に向き合う行為はインモラルな雰囲気もありながら、空をより大きく深い存在に感じます。自分が地球、宇宙、世界、何でも良いけど、それらに比べ“粒”みたいな存在なのがよく解り、と同時に自分がしっかりと生きているのを実感できる行為だと思います。

私は大学時代ラグビーをやってましたが、試合中や練習中転んで仰向けになり、空と向き合うのが好きでした。体を動かす行為と連なって、なんだか楽しい気分になったものです。

自然は色んな事を教えてくれるものです。

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コメント

ライトニン・ホプキンスのMojo Handにも、大地に寝転がり、石を枕に寝る、という詩が出て来ます。
これは、典型的なホーボ・ソングでしょうね。金も無くて放浪すれば、野宿も常になるというわけですから。
日本でも高田渡が<生活の柄>で、この境地を歌っています。
僕も草むらに寝転がって空を見るのは好きですが、寝ることは出来ないだろうなあ…。修行が足りませんね。

オギ

投稿: ogitetsu | 2009年6月 1日 (月) 23時26分

すべての人間に共通の想いでしょうか?少し野生に帰れる気もしますしね・・・。

投稿: k.m.joe | 2009年6月 2日 (火) 19時55分

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