« 2009年8月 | トップページ | 2009年10月 »

2009年9月

日課コーヒー

9月30日(水)曇り時々雨。

●明日から10月。ひと雨降った後に、少しは涼しくなれば好いけど・・・それにしても今年も4分の3終わってしまった。

●身体に良くないとは思いつつも、ほぼ毎日缶コーヒーを飲んでいる。眠気が強い時はブラックにするが、甘味が有った方が疲れが癒される気もして、砂糖ミルク入りの物を選んでしまう。微糖やノンシュガーを選ぶ事で自分を納得させている。因みに今日はアサヒ・ワンダ「ゼロマックス」。

●本日の読書・・・丸谷才一著『文章読本』。

●本日の一曲

http://www.youtube.com/watch?v=gydiqOmRrU8

| | コメント (0) | トラックバック (0)

なんとなく生きている

9月29日(火)曇りのち恵みの雨。

●バスを乗り継ぐ停留所近辺に、大きなスクランブル交差点が有る。朝方はよく信号無視で渡る人を見掛ける。今朝も中年女性が一人、バスにクラクションを浴びせられていた。少し小走りになったものの落ち着き払っている。勿論信号無視はいけないが、もしやるとしても周囲に注意を払って、一歩間違えたら死ぬ覚悟を持て。死ぬ可能性に気付かない人は、何となく生きている人だと思う。

●脇道から幹線道路に出る交差点。一つ手前にも信号の有る交差点。手前の交差点は青だが、先の交差点が赤で、車が列を成しているので前には行けない状態。私は手前の2台目に居た。後ろからタクシーが出て我々が待つ交差点を左折して行った。つまり先頭車両の前をよぎる形。先の信号が青になって直ぐだったので、間一髪のタイミング。こういう人も何となく生きているのだろう。巻き込まれた人間こそ哀れ。

●車のナンバーで19‐57というのを見つけると、同い年の人かと思う。妙に嬉しい。

●本日の読書・・・丸谷才一著『文章読本』。

●今週末おそらく散髪。来週末義父の十三回忌。

●本日の一曲

http://www.youtube.com/watch?v=5XUAg1_A7IE

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ノー・リターン

もし、過去に戻れてやり直せるとしたら、変えてみたい局面は確かにあります。しかし、そこから運命が変わっていくというのも怖いです。自分の生活が確立されている年齢になったからかも知れません。勿論過去へは戻れません。変える事が出来ないだけに、後悔の気持ちはより深く残るのかも知れません。

「悔いを残さないように頑張ろう」というのは心意気としては正しいです。しかし「悔い」を残している方が、心の襞が増え、感情は豊かになると思います。「心の傷」にならなければの話・・・。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

音楽と映画

D61344wr7vc Ca
We
9月27日(日)曇り気味の晴れ。蒸し暑い。雨の予感はあるけど中々降り出さない。

●朝から映画。『キャディラック・レコード』を観に行く。ネット上で、私と音楽の好みの合う人たちがこぞって「期待ほどではない」との評。私も同意見。舞台となるレコード会社と各アーティストが、自分の趣味の範疇なのでどうしても点が辛くなる面もあるだろう。映画の出来だけを云々するのは難しいが、たとえばレイ・チャールズの映画『レイ』は音楽ファン以外にも通用するクオリティーの高さだと思う。中に込められたメッセージは重要なのに、所詮音楽好きの間だけで騒がれても(しかも熱狂的には騒がれてない)思いは届きにくいのではないだろうか?

●昨日車のHDDに落としたのは『ニューオーリンズ・ジャズ&ヘリテイジ・フェスティヴァル1976』とオーティス&シュグ『ウィー・キャン・ドゥー・ホワットエヴァー』。HDDで聴いたのはマーヴィン・ゲイ『ア・ミュージカル・テスタメント1964-1984』。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

お好み焼きパーティー

Litt Cer

9月26日(土)また晴れ。

●朝のコーヒーで下唇の皮が剝ける。熱すぎた。

●ヨメさんと娘が美容院に行くのでアッシー。娘がストパーを掛けている間に、夫婦で、頼んでいた新鮮秋刀魚を受け取りに、その後AVクラブでぶらぶら。韓国ドラマってスゴイ数有るなあ・・・。夕食はヨメさんのお姉さん宅でお好み焼きパーティーとなる。トッピングが面白い。餅、明太子、キムチ、エビ・・・と舌先が変わって美味しかった。

●本日聴いた車内HDD・・・リトル・リチャード『22クラシックス』。彼のヴォーカルは勿論の事、ニューオーリンズ臭さとサックスブロウの入り具合も好き。ビリー・クック『サーテイファイド・プラチナム』。

●本日の読書・・・海野弘著『陰謀の世界史』。

●本日の一曲

http://www.youtube.com/watch?v=baDi3WpQZnI

| | コメント (0) | トラックバック (0)

想定外

9月25日(金)今日も晴れ。暑い。

●沖縄では、8月初めから真夏日が続いているらしい。もし9月が真夏日ばっかりだったら、観測史上初との事。最近の気候は「観測史上初」が多過ぎる。あまり気持ちの好いものではない。

●信号待ちで停止中、車に追突された人が酒気帯びだったそう。どんな心持ちで警察を待ったのだろう・・・悪い事は出来ません。

●「健康のバロメーター」というと大袈裟だが、身体の調子が良い時は足取りが軽い。最近ちょっと重い感じがする。朝も目覚めが遅い。やや疲れ気味か・・・また土日が来るので気分だけでもリフレッシュしよう。

●本日の読書・・・丸谷才一著『文章読本』。文章を書く際の心得やテクニックが例文を上げて説明されている。テキストというより、純粋に読み物として面白いし、様々な味わいの有る文章の解説書としても面白い。結局各個人の感性の部分を、いかに人に印象的に伝えるかというのが「文章を書く事」なのだろうが、これは実に難しい。難しいけれど、伝わった喜びと、纏め切れた達成感は単純に嬉しい。

●本日の一曲

http://www.youtube.com/watch?v=oQsOphgk1k0

| | コメント (0) | トラックバック (0)

心の楔

Photo

9月24日(木)晴れ。気温上がる。朝の空気からして少しぬるかった。午後は時々日が陰る。

●休み明けだが、仕事はさほど増えず。調子が出てくるのは来週からか?

●テレビ番組の、特にスペシャル枠にはときめかない。昨夜もDVD鑑賞となった。『もののけ姫』。環境破壊に対する批判も見て取れるが、もっと根本的な教えが有ると思う。宮崎アニメでは、人間が大空を飛んだり、不安定な高所から大自然に臨んだり、ちっぽけな人間と壮大な自然界との対比を“実感”させるシチュエーションがよく見られる。しかし、存在は小さくても権力は強大な人間。文明社会を進化させようとする限り、自然は壊され動物は殺され、人間同士も対立する。その哀しい運命的現実と、その中で人間が果たせる事・果たすべき事を“精神”として観る者の心に楔のように打ちつけている気がする。我々が、日々あくせく暮らしている中で、ふと意識出来る程度の楔だ。

●本日の読書・・・丸谷才一著『文章読本』。

●本日の一曲

http://www.youtube.com/watch?v=lL7vh74bx7c

| | コメント (0) | トラックバック (1)

エブリシング・イズ・エブリシング

C37733pmpxg Ft
Ji E605378zdi2
9月23日(水)曇り時々晴れ。秋分の日。

●昨日の夜は家族で回転寿司を食べに行き、その後ショッピングセンターへ。あまり夜は外をうろつかない家族だが、休日ならでは。

●『ハウルの動く城』を観た。イメージの広がり具合は相変わらず素晴らしい。欠点を探せというなら、大抵の作品にシックリこない声優がいる。もちろん声優のプロの方ではない。こういうのがミョーに気になる。

●昨日クルマのHDDに落としたのはグレン・ジョーンズ『ヒア・アイ・ゴー・アゲイン』と懐かしやブランド・ヌビアン『エブリシング・イズ・エブリシング』。

●昨日今日の読書・・・海野弘著『陰謀の世界史』。フリーメイソンやケネディー暗殺、UFOの存在等、世の中の明らかにされてない事柄や秘密的な組織は繋がっているというのが「陰謀」研究家の大前提らしい。一見噴飯物の内容に陥りがちなキライもあるが、極めて冷静に論が進められている。『マルコムX自伝』マルコムがアレックス・ヘイリーに語った内容をヘイリーが綴った物。今エピローグを読んでいる所だが、マルコムに、自分の死期が近付いているような覚悟の姿勢と、人間的な感情の高ぶりと、知性に溢れた態度が交互に表出している。実際に暗殺寸前の時期であり、生々しい。自伝を創るべくして創ったのだろう。彼自身と、人種差別の実態、黒人イスラム教を理解する上でこの本が出て良かったと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

夢の世界

Nau Dy
Tenku 715
9月22日(火)国民の休日。晴れてるようだがまだ一歩も外に出てない。

●昨日は仕事。予想外に件数が多く遅くなる。車は確かに多かった。ETCの列にずらり並んでいる。熊本インターから阿蘇方面に下りる車は県外ナンバーばかりだった。ご苦労様です。

●昨日は休日出勤だったのでマイカーで行く。HDDに落としたアルバムからエボニーズとリトル・リチャードをお供にした。現在HDDにはアルバム132枚分入っている。

●今日は朝から『風の谷のナウシカ』と『天空の城ラピュタ』を続けて観た。妄想好きの私は、ファンタジックな宮崎アニメは気に入ってる。夢の中に出てきそうな風景、登場人物たちだ。映画向きのシチュエイションだとも思う。

●今日の夕食は外食予定。たまには休日らしいこともしておこう。

●『クレヨンしんちゃん』の作者、臼井儀人さんは残念な事になった。娘が小さい頃、言葉が出るのが遅い方だったが、しんちゃんの歌だけは言葉にならない言葉で歌って踊っていた。『クレヨンしんちゃん』も壮大に夢の世界に踏み込むような部分が有った。SFまがいの話も多数創られてるようだ。日常的な夢物語も色々有った。飼い犬のシロが一日だけ言葉が喋れるような話などかなり感動的だった。いつもおふざけばかりするシンちゃんがたまに、ドキッとするような哲学的な事を子供の言葉で言ったりする話も有る。我が家では、しんちゃんは娘のお気に入りだけでなく夫婦共々楽しめる夢の世界だった。単行本の発売を楽しみにしていた時期も有った。臼井さんも宮崎駿と並び賞されるべきドリームメーカーだ。つつしんでご冥福お祈りします。合掌。

●本日の一曲

http://www.youtube.com/watch?v=OnflCurQERs

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ジョイフル

851 928
098
9月20日(日)今日も晴れ。木陰は涼しい。

●18日はヨメさんの誕生日だった。夫婦共々50代となる。珍しく花キューピッドのプレゼント。珍しい事をしたけど雨は降らなかった・・・。

●ヨメさんの甥っ子夫婦がフードパルのフリマに出店しているので見に行く。こういう所をウロウロするのも時には楽しい。その後ファミレスのジョイフルに行き、ゆめタウンはませんへ。10月8日からここにも紀伊国屋書店が入るらしい。楽しみ。

●昨日今日の読書・・・一海知義著作集『漢字の話』読み終える。人から借りていたので急いで読む。繰り返しが多かった。『マルコムX自伝』。海野弘著『陰謀の世界史』。

●昨日今日車のHDDに落としたアルバム・・・マーヴィン・ゲイ『ア・ミュージカル・テスタメント1964-1984』。意外と見落としがちな編集盤だが、超有名曲を外すことで、一定のトーンが維持されてエンドレス感覚で聴ける。マーヴィンのグルーヴが好きな人なら間違いなく気に入る。編集の勝利。オーティス・レディング『ジ・イモータル』。ザ・パースウェイダース『シン・ライン・ビトゥイーン・ラブ・アンド・ヘイト』。

●本日の一曲

http://www.youtube.com/watch?v=QRvVzaQ6i8A

| | コメント (0) | トラックバック (0)

クライマックス

9月17日(木)晴れ晴れ

●プロ野球にクライマックスシリーズが導入されてから、3位争いが熾烈化している。3位周辺のチームの集中力が首位のチームを凌駕している感じ。クライマックスシリーズに向けてのクライマックスだ。面白いけど何か変。

●仕事先に谷啓によく似た人がいる。一度ガチョ~ンをやって欲しい。

●本日の読書・・・丸谷才一著『文章読本』。半分ぐらい読んだ所。名文に接する。慣用句も新語・造語も文章の中で浮かなければOK。読む人に言いたい事を伝える。少し気取って書く。イメージが広がる言葉・・・キーワードは色々有るが、作文のマニュアルとは最初から思ってないので楽しく読めている。読む事も書く事も自分のリズムで遊ぶ事だと思う。

●本日のYouTube

http://www.youtube.com/watch?v=fF2vKBjmAkI

| | コメント (2) | トラックバック (0)

爽やかな朝

9月16日(水)よく晴れた一日。

●朝夕の通勤時、随分涼しくなってきた。今は半袖のワイシャツだが、長袖でも好いぐらい。空気にも清涼感がある。朝よくすれ違う、自転車に乗った若い女性から爽やかな香りが漂い、涼しい空気が微かに色づく。

●昨日の晩飯は卵かけ御飯。白米そのものも好きだけど、御飯の上に色々乗せるの大好き。

●本日の読書・・・丸谷才一著『文章読本』。

●本日のYouTube

http://www.youtube.com/watch?v=d-mp2f56bEQ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

9月15日(火)

今日から普通の日記調で書いてみます。

●未明は雨が降ったようだが、通勤時は収まっていた。以降曇りの一日。暑さは殆んど感じなかった。

●昨日得た知識・・・柳葉魚と書いてシシャモの事。シシャモや目刺しを頭から尻尾の先まで食べられるようになったのは或る程度年を取ってからだ。硬い歯触りや独特の苦味まで含めて口にした方が味わいは深くなると思う。秋刀魚も新鮮な物なら腸まで食べる。苦味とクリーミーさが新しい間は特に際立っている。脂の乗った身(肉)と合わせて食してこそ「旬の味」だと思う。シシャモや目刺しも、食べ尽くす事で「完結」するのではないだろうか。

●本日の読書・・・丸谷才一著『文章読本』。文章は言語で出来ているというより、言語と言語の関係性で成り立っている。高尚な言葉を使えば名文、平易な言葉や卑俗な言葉を使えば駄文ではない。

●本日のYouTube

http://www.youtube.com/watch?v=-0dr4eWtWtQ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ローリング・ストーンズの黒人音楽カバー@YouTube(1)

Stones Berry
Rudolf
前から何度か試みていた企画。どうせならYouTubeを使ってやってみます。今回はチャック・ベリー絡みで見てみましょう。

♪記念すべきデビュー曲「カム・オン」・・・ちょっとテンポが速いような感じ
。ミックのヌメッとした歌い方が功を奏してます。

http://www.youtube.com/watch?v=ojnndsmdNyg

♪本家のは軽快ですね。しかしギターはしっかり抉ってます。コーラスは娘さんだそうです。

http://www.youtube.com/watch?v=gzaKwUKOvbw   

♪これはストーンズではないですが、キースが麻薬裁判の判決を受けてリリースした「ラン・ルドルフ・ラン」。「ハーダー・ゼイ・カム」のB面でしたが、私はこっちばっかり聴いてましたね。キースのロックンロール感覚がいかに素晴らしいかこの曲でよく判ります。ミックのヴォーカルだとこの疾走感は出ないんですよね。ロックンロール職人です。

http://www.youtube.com/watch?v=Ym62kKIydo8   

♪キースの疾走感に比べて本家は独特の「タメ」が魅力です。色んな人がチャック・ベリーをカバーしてますが、微妙なタメまではマネできません。まあ、する必要もないですが・・・。因みにこれはクリスマス・ソング。

http://www.youtube.com/watch?v=KCTeXUkTFwQ   

♪「アラウンド・アンド・アラウンド」きっかりカバーしてますね。ちょっとまともすぎる感じもします。私は「カム・オン」のブルースに近い感じがストーンズのオリジナリティーを感じます。

http://www.youtube.com/watch?v=UnEkVC6i9tM   

♪本家のはライブ映像しかありませんでした。ライブだけに割りと派手めにやってますね。それにしても元気だなあ。

http://www.youtube.com/watch?v=RnL3U4xrfmc   

♪ついでにトム・ペティ&ハートブレイカーズのもの。ストーンズ系ですね。

http://www.youtube.com/watch?v=PvTWf1QW0dY   

♪思わず面白かったのでこれも。デイヴィッド・ボウイ版・・・ハードロック化
してますね。

http://www.youtube.com/watch?v=mAngg5v4hxo  

※チャック・ベリーという事で、ミックとキースにまつわる話を思い出しました。二人がまだ知り合ったばかりの頃、「チャック・ベリーはハヴァナ・ムーンみたいな曲も聴かなきゃダメだよ」とキースがミックに言ったそうです。私も初めてこの曲聴いた時、チャック・ベリーの裾野の広さみたいなのを感じました。

http://www.youtube.com/watch?v=Gll9untMKlY

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ホイットニー・ヒューストンの選択

325
【試聴記】ホイットニー・ヒューストン『アイ・ルック・トゥー・ユー』

http://www.whitneyhouston.com/us/home

http://www.hmv.co.jp/product/detail/3625546

基本的にアーティストの“悪口”は書きたくない(し、悪口を思い付く対象もさほどいない)ので、“応援”と捉えてほしいです。

ホイットニー7年ぶりの一枚は、途中で聴くのを止めてしまいました。その時点で文章を書き進めたのですが「やっぱり最後まで聴こう」と思い中断した「ソング・フォー・ユー」から後日聴き直しました。ところが中断した所から手前と先で、ある程度印象が変わる事となりました。

ジャケットに見る彼女の容貌は、ふっくらした分顔の下半分が叔母のディオンヌ・ワーウィックに似てきた感じ。好い老けぐあい(歳の重ね方)だと思い、勝手に、落ち着きの有る歌声を連想してしまいました。加えてプロデューサー、ライター陣に、ダイアン・ウォーレン、スターゲイト、ウィル・アイ・アムらが参加という事で、期待も一層募ったものです・・・。

結果はどうもシックリ来ませんでした(前半)。何気なく聴けば落胆する事もないんでしょうが、この人の場合そうもいかないでしょう。

もっとも、私は嘗てのホイットニーにも殆んど“ブラックネス”は感じませんし、特別彼女のファンという訳でもないです。それでも少々気になるのは、やはり彼女の背景。歌がヒットしなくて消えた訳ではなく、私生活のトラブルから一線を退いた事情が有り、音楽ファンの一人として残念な思いでした。それだけに“復活”と聞くついつい気になるのです。

彼女に対する私の認識は「優れたポップス歌手」です。現代の歌手で言うとセリーヌ・ディオンみたいな感じですかね。最大の魅力は、やはり突き抜けるような歌声でしょうが、今回のアルバムにはそういった爽快感はないし、かと言ってジャケ写でイメージしたような貫禄も感じません。所々声がしゃがれていたりもします。

曲は、かつてのホイットニーが取り上げそうなタイプのものが並んでいます(前半)が、本人自身が用意された枠からズレている気がします。「ソング・フォー・ユー」も歌っていますが、これだけ手垢の付いた曲は、それこそディオンヌ・ワーウィックのようにテクニック&スピリットに長けた歌手でなければ心に届きません。途中でアレンジが変わりゴスペル調になるのですが、時既に遅しの感有りでした。

http://www.youtube.com/watch?v=mdEEwnlaF84

面白かったのは、エイコンが参加した一曲。ヒップホップ感覚がキツ目でなく、彼女に似合ってると思います。昔に戻ろうとせず、現代R&Bの潮流に彼女らしく乗った方が好いような気がするのです。

http://www.youtube.com/watch?v=G3BGUC73SKE

冒頭にも書きました通り、アルバム後半はズンズンドンドンとクリアなビートに乗って、あまり声を張り上げず曲に絡んできます。R&Bの世界が成立しています。この感覚がイイですね。特に「Worth It 」はこのアルバムの中で一番好きです。

http://www.youtube.com/watch?v=lP0Go-1vTZo

私が黒人音楽愛好者だからR&B寄りのものを支持するという一面も有りますが、今のホイットニーにはこの攻め方が似合っていると思うんですよね。しかし、たぶん本人は嘗てのテク満載の歌姫的自分を想起しているのではないでしょうか?一般的にもそこに食いつく人が多いとは思います。そういう意味ではこの次に出るアルバムがどんな「表情」を見せるのか、といった部分が私は気になります。

彼女には“復活”より“変身”を目指して欲しいのです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【試聴記】トレイ・ソングズ『レディ(Ready)』

773 667
824
音の遊びをふんだんに取り入れてはいるものの、歌声自体が魅力的なので、作品に彼自身が埋没していません。裏声に変わる部分のセクシーさなど、女性には特にアピールするのではないでしょうか?

ヒップホップ好きも歌物好きも気に入ると思います。各曲の配列、流れも心地好くグルーヴィーでダンサブルです。ボビー・ヴァレンティノよりヒップホップ寄りという感じですかね。

あれこれ考えずに楽しく聴けて、深みも感じ取れる好アルバム。

http://www.treysongz.com/

http://www.hmv.co.jp/product/detail/3591773

http://www.youtube.com/watch?v=Douya-S6fGk

http://www.youtube.com/watch?v=Ykwo-ljkAPQ

http://www.youtube.com/watch?v=tsjTKgogsws

| | コメント (0) | トラックバック (0)

土曜日ブックオフの収穫

思わぬ収入があり、気分的に晴れやかな土日でした。

あちらこちらとウロウロしましたが、先日ヨメさんが脱輪したので、見た目はホイールに傷が入ったぐらいですが一応ディーラーにも行きました。結局異常ありませんでした。良かった良かったということで、帰りにブックオフへ・・・。105円×5冊買いました。ヨメさんが先にレジに立ったのに便乗しました。払わせてしまった。

7andy_28395018
●井沢元彦著『言霊の国解体新書』(小学館文庫)

http://www2u.biglobe.ne.jp/~BIJIN-8/fsyohyo/kotodama.html

J
●『ヘミングウェイ短編集1』(新潮文庫)

http://blogs.yahoo.co.jp/childcats0825/29980283.html

ネット友達の方から、ヘミングウェイなら是非短編をと薦められました。

Kon
●吉村昭著『高熱隧道』(新潮文庫)

http://www.shinchosha.co.jp/book/111703/

関川夏央さん選の新潮文庫の100冊に有った物。吉村昭と新田次郎に外れなし。

31zr0nhnrbl__aa240_
●川上弘美著『センセイの鞄』(文春文庫)

http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0523.html

この人の小説は読んだことがないですが、他の本の書評の文章が気に入りました。

●デカルト著『方法序説・情念論』(中公文庫)

http://detail.booklog.jp/asin/4122000769

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【試聴記】レディシ『ターン・ミー・ルース』

682
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3636109

独特の存在感で人気を確保しているレディシ。ふと、アルバムジャケットの変遷が、そのまま彼女の音世界の変遷と呼応している気がしました。

Lt
自分のレーベルで出したファーストはモノクロで、表情もよく読み取れません。レディシの素の姿を知らしめた感じ。地味は地味なんですが、凡百のネオソウル作品と一味違う個性を感じさせてくれました。

777
<ヴァーヴ>に移ってのセカンドは『ビッチェズ・ブリュー』を連想させるようなリアル・ブラックな顔の大写し。彼女の音楽のキーワードの一つを成すジャズ感覚が前作より目立つ感じもしました。しかし、そういった分析も一笑に付されるようなレベルの高い一作です。

そして今回。また少し違うレディシを見せてくれています。パワフルに歌い飛ばしている立ち姿に、聴く前から興味や期待が募ります。

実際に聴くと、サウンド的にはアグレッシブな感じの物が多いようです。例の、シャカ・カーンとティナ・ターナーが混合したような歌声が、強烈な曲調に乗ると、エリカ・バドゥを彷彿とさせます。ただエリカは“観念的”でレディシは“肉体的”な印象もあります(今一つ言い表せてませんが)。エリカの方がよりクールですよね。

しかし、エリカ的なのは冒頭の2曲辺りで、次第にレディシ・オンリーの世界が光ってきます。

プロデューサー陣は、レディシ自身が全曲に関わっているのを筆頭に、チャッキー・トンプソン、ジャム&ルイス、ラファエル・サディークらが各々の持ち味を生かしながら、レディシ色に染まっています。特筆すべきは前作にも関わったレックス・ライドアウト。R&B的なメリハリやウネリとは違って、漂うようなジャズ感覚にファンクやロックを塗りこめて、レディシ・サウンドの最大公約数的完成度を実現しています。

http://www.studioexpresso.com/profiles/rexrideout.htm

他のプロデューサー作にも“漂うジャズ感覚”は聴き取れます。レディシとの共同作業の成果でしょうね。ジャム&ルイスのはリズムが面白いし、チャッキーのR&B感覚も様相が少し変わっているし、ラファエルのはスライ&ザ・ファミリー・ストーン的な部分も感じられたりします。

エリカ・バドゥもそうですが、先ず自分の個性を自分でよく把握し、アルバムを出す度に、微妙に変化した自分を提示できるというのは素晴らしい能力です。前作より聴きやすいかも知れないので、またファン層を広げる事でしょう。

http://www.youtube.com/watch?v=o9E4nExa38o

http://www.youtube.com/watch?v=lPgg8elHPog

http://www.youtube.com/watch?v=2r8IY73s_uc

| | コメント (0) | トラックバック (0)

時にはルーラルに・・・

Ecko
「ソウル」「ブルース」或るいは「ブルーズンソウル」と称されるタイプの音楽は、今や遥か昔のものでしょうか?確かに、現代R&Bの世界にブルースなりソウルなりの感覚を加味しても、どこか洗練されたアーヴァン調(都会風)にならざるを得ないようです。どことなく“薄まった”感じがするんですよね。それが悪い訳じゃないですが・・・。

現在の黒人音楽界にコッテリ系や朴訥系が全く存在しない訳ではないです。アーヴァンに対比される、ルーラル(田舎風)な音楽。そういったソウルやブルースの新録盤を提供している代表格は<マラコ>でしょうが、他にも精力的にリリースしているレーベルの一つに<エコー>(Ecko)があります。最近は<マラコ>より頑張ってるんじゃないでしょうか?

http://www.eckorecords.com/

http://www.jeffersonbluesmag.com/content/view/413/32/lang...
<エコー>は1995年、メンフィスでギタリストでもあるJohnWardなる人物が設立。スタッフにはソングライターのRaymond Moore(ウィルソン・ピケットやカーラ・トーマスと親父)ライターとプロデューサーのMorris J Williams(<マーキュリー>でジェリー・バトラーやフォンテラ・バス、<ブランズウィック>でジャッキー・ウィルソンやタイロン・デイヴィス、ロンドンの<ハイ>でシル・ジョンソン父娘) 、ライターとマーケティングでLarry Chambers(レイモンドと組んでホーマー・バンクス、ボビー・ブランドなど) らがいます。実績十分な人たちです。

Ollie1
最初に出したアルバムがオリー・ナイチンゲイルの『アイル・ドリンク・ユア・バスウォーター、ベイビー』という強烈なタイトルのアルバム。私はルーラルな熊本に居ながら、全国の専門レコード店が結集(という程の事もなかったですが)した中古盤フェアで獲得した憶えがあります。

オリー・ナイチンゲイルといえばサザン・ソウルの求道者的イメージがありましたが、この盤のジャケ写は、同一人物かと見紛う変貌ぶり。バスタブの中、艶然と微笑む女性の脇で、ヤニ下がった表情でグラスを掲げるオリー。聴くのが怖い気もしましたが、内容は素晴らしかったです。大体<エコー>のサウンドは、ブルースやソウルのツボをよく捉えて、或る時はグッと引き締まり、或る時はジンワリ和ませてくれます。盤石です。今回、サイトの「ニュー・リリース」のコーナーから、いくつかユーチューブで検索しましたので是非聴いてみて下さい。

代表的なアーティストは、有名どころではルーファス・トーマス、バーバラ・カー、デニス・ラサール、リー・“ショット”・ウィリアムス、ビル・コデイ、カール・シムズ辺りでしょうか?しかし、名前が売れてない人も実力抜群のようです。

勿論、この手のサウンドはいくら練れていても時代遅れは否めません。オールドタイマー向けなのは確かですが、古臭いと一蹴するには勿体ない味わいがあります。

都会に住んで居らっしゃる方は、帰省して田舎の実家の畳に寝転がった時、安らいだ開放感を得られると思います。ルーラルな音楽というのは、そういう気分に合致するのではないでしょうか?あるいは、出張や旅行から自宅に帰って来た時、「ア~、やっぱり家が一番だ」と思う瞬間。何が一番なのかよく判らないけど「一番」なのです。それは動物的帰巣本能か、人間特有のセンチメンタリティーか判りませんが<エコー>の音世界は、そういった感情をチクチク刺激してくるのです。

もっとも、私が、ブルースを聴き込む事から黒人音楽の世界に入ったので、日頃現代R&Bを聴いていて、たまに旧いブルースやソウルに耳を傾けた瞬間に感じる“心地好さ”を絶対的に述べてしまったかも知れません。正直ピンと来られない方が多いでしょうが、まぁたまには好いでしょう・・・。

♪大御所デニス・ラサール姐。この人ほど一定のレベルを保ち続ける人も珍しいと思います。個人的には、ミリー・ジャクソン、アーマ・トーマス、グラディス・ナイト辺りと並べて“信頼”している女性アーティストです。

http://www.youtube.com/watch?v=hEtApgMcnV4

♪どこにでも居そうなオバチャン顔ですが、色っぽさが微妙に漂う歌声、ミズ・ジョディ。黒人女性シンガーに多く見られる逞しさ(一途さ)と艶っぽさのミクスチャーがDNAとして脈打っているのが理解出来ます。

http://www.youtube.com/watch?v=sCCjNduv2Lg

See
♪姿形からして強烈、名前を聞いて二度ビックリ、スイート・エンジェル嬢?タイトルの『ボールド・ビッチ』が名前かと思ってしまった・・・しかし実力は聴いての通り。

http://www.youtube.com/watch?v=nwLVvUO38MI

♪歌い口からも風貌からも真面目そうな雰囲気が漂うルーサー・ラッキィ。ちょっと真面目過ぎるかな?

http://www.youtube.com/watch?v=uzF2qDBCrGQ

♪正にルーラル感溢れるO・B・ブキャナ。心身に力が湧いてくるような気がします。

http://www.youtube.com/watch?v=HwmhLl6qOPM

※<エコー>とは関係ないですが、最近は<CDS>というレーベルも凄いらしいです。

http://www.cdsrecords.com/

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年8月の読書メーター

Solomon Am
Ogon
読書中の本の数:3冊
積読本の数:4冊(総数11冊)
読みたい本の数:10冊(総数16冊)

▼読んでいる本
■昭和精神史 (文春文庫)
著者:桶谷 秀昭
http://book.akahoshitakuya.com/b/4167242044

■マルコムX自伝
著者:マルコム・X,アレックス ヘイリィ
http://book.akahoshitakuya.com/b/4309901042

■素顔のリーダー―ナポレオンから東条英機まで (文春文庫)
著者:児島 襄
http://book.akahoshitakuya.com/b/4167141248

▼積読本
■一海知義著作集 10
著者:一海 知義
http://book.akahoshitakuya.com/b/4894346583

■日はまた昇る (岩波文庫 赤 326-1)
著者:アーネスト・ヘミングウェイ
http://book.akahoshitakuya.com/b/4003232615

■火車 (新潮文庫)
著者:宮部 みゆき
http://book.akahoshitakuya.com/b/4101369186

■日本を創った思想家たち (PHP新書 596)
著者:鷲田 小彌太
http://book.akahoshitakuya.com/b/4569709036

▼読みたい本
■日本という方法―おもかげ・うつろいの文化 (NHKブックス)
著者:松岡 正剛
http://book.akahoshitakuya.com/b/4140910674

■ソロモンの歌 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
著者:トニ・モリスン,金田 真澄,Toni Morrison
http://book.akahoshitakuya.com/b/4152074140

■ツァラトゥストラ (中公文庫)
著者:ニーチェ,手塚 富雄
http://book.akahoshitakuya.com/b/4122000106

■方法序説・情念論 (中公文庫)
著者:デカルト
http://book.akahoshitakuya.com/b/4122000769

■この一冊でアメリカの歴史がわかる!―アメリカの政治・経済・社会・文化のすべて
著者:猿谷 要
http://book.akahoshitakuya.com/b/4837917658

■あめりか物語 (岩波文庫)
著者:永井 荷風
http://book.akahoshitakuya.com/b/4003104269

■新書アフリカ史 (講談社現代新書)
著者:
http://book.akahoshitakuya.com/b/4061493663

■黄金を抱いて翔べ (新潮文庫)
著者:高村 薫
http://book.akahoshitakuya.com/b/4101347115

■歴史の中の日本 (中公文庫)
著者:司馬 遼太郎
http://book.akahoshitakuya.com/b/4122021030

■出口王仁三郎 ~帝国の時代のカリスマ
著者:ナンシー・K・ストーカー
http://book.akahoshitakuya.com/b/4562042923


▼読書メーター
http://book.akahoshitakuya.com/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年8月 | トップページ | 2009年10月 »