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2010年6月

フィルタリング

6月26日(土)雨。よく降る。

306
●マイケル・ジャクソンが亡くなって一年。マイケルの功績が語られ、いまだに「作品」が出続けているのは素晴らしい事だが、彼が亡くなってからの話なのがやはり悲しい。あらためて追悼。

●加藤徹著『漢文力』。彫刻家ロダンの話。ロダンの彫刻が余りに生々しいので、モデルから型を取って造ってるんじゃないかと騒ぐ者があった。ロダンは実際に人間から型を取って造って見せたが、出来上がったモノは全く人間らしくなかった。作品が、本物より本物らしいからこそ、彼の彫刻は高い芸術性を誇る。また、鑑賞する者の想いが乗っかって初めて作品は完成するし、乗っかりたくなるから凄い作品なのだ。

●そもそも芸術に限らず、人間が“心”で物事を見ている以上、人物や風景は見ている者の“フィルター”を通す。逆に、自分の事も他人の“フィルター”を通して見られている・・・ここの所の理解が意外と難しい。「本当は私はそんな人間じゃないんだ」とか「自分で自分の事が解らない」とか思い悩むのも確かに一理。でも、全ての事どもはフィルターを通すものと思えば、肩肘張らず生きていける気がする。もちろん“フィルター”を、決めつけの道具にしては話にならない。

●今度の参院選前に20歳となる娘にも投票券が来た。来る前に予告のハガキも。恥ずかしながら、私自身は初めて選挙をしたのはだいぶ後だった。せっかくの権利だから、最初は選挙の意義も分かりにくいだろうが最初から行使すべきだろう。それはともかく、お喋りな娘へのアドバイスは「投票所でペチャクチャ喋るなよ」。

Fa
●並木坂通りの古書店・舒文堂河島書店には時々行く。強烈な古書のニオイは、かつてのアナログレコード店に入った時と同じような気持ちの落ち着きを呼ぶ。これも私のフィルターだ。文庫本で、フォークナー『八月の光』を購入。

♪Michael Jackson "Smile"
http://www.youtube.com/watch?v=nCpD72b-dfs

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いったい何を見てるのよ

6月20日(日)曇り時々小雨。いろんな所がベタベタする。

Ga
●史上最強(最狂?)のファンク軍団、Pファンクのギタリスト、ゲイリー・シャイダー56歳で死去。オムツを穿いてステージに上がるという、個性派揃いのP軍団の中でもピカ一の存在感。エディー・ヘイゼルやマイケル・ハンプトンらと並んでグルーヴにえぐり込むようなギターサウンドはファンク系ギタリストの鑑でしょう。つつしんでご冥福をお祈りします。

http://oops-music.com/info/view_news.html?nid=57417

http://homepage1.nifty.com/t-look/music/artists/pfunk/pfu...

♪GEORGE CLINTON & THE P-FUNK ALL STARS "Pumpin' It Up"
http://www.youtube.com/watch?v=fRLfMEv2xyc

●ゆめタウン光の森でショッピング。熊本県の授産施設の販売会をやっていた。食品や陶器類、工芸品、鉢植えなど丁寧かつ安価な商品類。大き目のグラタン皿やパン、マドレーヌ、カリントウを購入。商売気のない商品なのでパンとかも食べ応えがある。

http://netsrv.kumamoto-net.ne.jp/magokoro/

●加藤徹さんの『漢文力』内のエピソード。二人の人間が同じ場所で風景を見ていても、本人達の主観で見えている風景が違うという話。当たり前の話だけど奥が深い。哲学では「唯心論」というらしいが、つまり人間は肉体を持ってはいるけど、その本質的部分は「心」であるという事かな?所詮人間は、感動したり、考えたり、自分の心の中で受け止めて解釈し、行動を起こさなければならない。山の風景を、ただ山の風景としか捉えない人間はあまりいないはずだ。難しい哲学的解釈は出来ないが、心があるから人間だというのは解る。だからこそ、自分の子供を平気で殺すような「人間」に理解不能な戦慄を覚えるのだ。

●両手の人差し指を伸ばし、顔の両側から徐々に近づける。その指を顔を動かさずに見ようとすると視野が拡がり、脳の活性化にも繋がるとか。同様に顔の上と下からも。これは速読トレーニングの一つらしい。あるテレビ番組で、清水ミチコがこのトレーニングをやった後、バッティングセンターでポンポン球を打ってたらしい。以前、別のテレビ番組で、速読トレーナーの女性が、バッティングの経験がないのにやはりボールを弾き返していた。動体視力が鍛えられているんだろう。人間の可能性というのは凄い。

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長かった一週間

6月19日(土)曇り時々雨、のちに晴れ。湿度高し。

●新しい職種は、トラブルも絡み連日帰宅が遅い。家に着いたのが翌日という事もあった。さらに、通常なら遅い時間の出勤で良いところが、前職種の応援をしたりする関係で、朝が早い時もあった。年1回の1週間休暇(私は取得済み)の締め切り日近くで、休む者が多いのも原因の一つになっている。

●勤務時間が遅い為、ほとんど自宅で夕食を摂らなくなった。ヨメさんは野菜不足を心配。一度は、朝から茄子カレーと野菜サラダ。野菜もさるもの、朝カレーも美味しかった。巷のブームに乗った感もあるが、それはそれで楽しい。

●13日の日曜日に買った本。①加藤徹著『漢文力』・・・漢文の読解本ではない。中国の古典に限らず、多方面からの挿話を横糸に、哲学的世界が展開される。振り仮名の振り方の丁寧さも、読んでいて心地好い。②松岡正剛著『日本流』・・・この人は一度読んでみたかった。③松永有慶著『大宇宙に生きる - 空海』・・・思想と宗教のシンクロに興味有り。

Kan
http://book.akahoshitakuya.com/b/4122052475

●父の日のプレゼントとして、贅沢系ビール3本と宮城産の冷酒。なにより。

●娘は今日は、秘書検定を受検。自分で決めてチャレンジするのは良い事だろう。

●相撲界の暗部が露呈している。朝青龍も問題児だったが、彼の行動が可愛らしく思えてきた。相撲協会を、相撲関係者以外の人たちで運営するとかできないものだろうか・・・。

♪H-Town "Emotions"
http://www.youtube.com/watch?v=jclw3PO4R2s

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よく学びよく遊べ

Vi
6月12日(土)晴れ。吹く風が生温かい。

●これまでより遅れての出勤は調子が狂う。しかし、朝方に余裕が出来、本を読んだり新聞に目を通したり出来るようになった。新しい職種は、立ち続けの事が多く、慣れない事もあり、妙な疲れが残る。まあしかし、これからだ。

●娘が腸炎でダウン。大学に行く予定だったが休む。来週が検定試験なので、その前で良かったともいえる。

●福沢諭吉『学問のすすめ』読了。福沢が説いていた「学問」とは「実学」だ。生活に直結する知識を高めよという事。幕府の言いなりで、身分制度に縛られていた江戸時代が終わり、文明開化の明治の世。一般人民からミドルクラス、官僚まで、自分自身や携わっている仕事を充実させる事がまず必要と強調する。国民の自立は国家の独立に。世界の列強と交際するに当たって、まずは国民一人一人が人間らしく、国際人らしく生きようという主張だ。福沢は政府側でも反政府側でもなく、外国に関しても良い部分、悪い部分を的確に表している。人間の本質、政治の本質、外交の本質を捉え、そこから出発している。理解しやすく行動力にも繋がる。ベストセラーになるのももっとも。ところで、現代社会を考えてみると、国民の自立って出来てない気がする。真面目な風潮がバカにされてるからだ。だから非人間的犯罪も起きる。「実学」も「遊び」も誠実に取り組むもの・・・なのに。自立すべき人々の姿が、無数に目に浮かぶ。

Islee
●アイズレー・ブラザーズのベーシスト、兄弟の末弟マーヴィン・アイズレーが56歳の若さで死去。アイズリーズがメンバーを増やし、ファンキーなバンドサウンドを表に出した頃の立役者の一人だ。ジャスパー・アイズレー・ジャスパーとして職人ソウルも聴かせた。つつしんでご冥福をお祈りします。ロナルドのヴォーカルが異様にせつなく聴こえる。

http://edition.cnn.com/2010/SHOWBIZ/Music/06/07/marvin.is...

Mar
♪TRIBUTE TO MARVIN ISLEY BASSLINE
http://www.youtube.com/watch?v=UljYLpIP2dw

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夏への扉

6月8日(火)晴れ。今週からクールビズ。夏は間もなく?

●昨日は、作業先で機械のトラブル。30分ちょっとで終わる物件が、3時間ぐらい掛かった。後に、時間指定の作業が控えていたのでヤキモキ。間に合ったものの、全体的に遅れる。

●日曜日に買った本。①『ヒンドゥー教~インドの聖と俗』・・・少し前から「思想」や「思索」に興味が有る。その為「哲学」「歴史」「宗教」等をキーワードにしている。日本は、思想に限らず、外国伝来の物と我が国固有の物がシンクロしている事が多い。宗教も然り。その辺を総括的に著している本にも興味あるが、今回はヒンドゥー教を様々な角度から説明してある本書に手が伸びた。②吉行淳之介著『暗室』・・・先日、吉村昭の「探す」という短編を読んで、ポルノチックではない、人間の業に近い官能の表現に感服。夏目漱石の「文鳥」を読んだ時も、女性の色気の、独特な表現が印象に残った。吉行淳之介はもっとテーマとして捉えているが、それはそれで面白い。③開高健著『輝ける闇』・・・開高健は、過多にはならない執念的表現で、建築物のように、精確に設計された文章を書く人だと思う。こちらも十分な態勢で読まないと高層ビルを下から眺めているだけで終わる。私はたまに、こういう建築物のような文章を読みたくなる。藤原新也とか辺見庸とかもそうだ・・・中でも、開高健の設計力は天下一品だと思う。

Ccc
http://book.akahoshitakuya.com/b/410112809X

●娘は最近検定試験の勉強をよくやっているらしい。部活も休部している。土日に行ってたバイトも行かなくなっている(これに関しては先方に断られた可能性も有り。ヨメさんも追及しない)。何かに懸命になる事は、たとえ結果が思い通りにならなくても心に何かを残す。青春って、やっばり季節で言うと夏だね。

♪Skyy "When You Touch Me"
http://www.youtube.com/watch?v=X3KgKEYNCNE

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ひと安心

6月4日(金)薄曇り。

●勤務システムが変わった。私は現在の職種と関連した職種に就く。週2回は現在の職種を“応援”する形となる。新しい職種は出勤時間も退勤時間も遅くなる。従って、平日はネットを楽しむ余裕は無くなる。それはともかく、転勤などにはならず、ひと安心。

●ヨメさんの病状。月に1回総合的な検査結果が出る。それによると、2ヶ月連続でウイルスは出ていない。注射の影響で、だるさや痛み、貧血のような症状が時々出るが、長時間は続かない。何より大元の原因が消えつつあるのは、ひと安心。

●せこい話。池田晶子さんの『人生のほんとう』を、某蔦屋書店で時々立ち読みしていた。拾い読みではなく、最初から順を追って読んでいた。何回目かのある日、売れて無くなっていた。なんだか寂しいけど、ちょっと嬉しい。

●家電のエコポイントで交換した図書カードが到着。家族で分けた結果、私の持ち分は、以前から持っていたものと合わせ、5000円となる。にょほほ。

●本日の読書・・・福澤諭吉著、佐藤きむ訳、坂井達朗解説『学問のすすめ』。

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2010年5月の読書メーター

読んだ本の数:1冊
読んだページ数:398ページ
読んでた本の数:2冊
積読本の数:2冊
読みたい本の数:7冊

A
▼読んだ本
■暗黒日記―1942‐1945 (岩波文庫)
気骨あるリベラリスト。戦争の愚を嘆き、本当の愛国心を滲ませる。軍部指導者だけでなく、一般庶民も荒んでいくのが哀しい。戦争教育はやはり必要。著者が終戦前に急死したのは実に残念。
読了日:05月19日 著者:清沢 洌
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/6147022

Ga
▼読んでた本
■福沢諭吉「学問のすすめ」―ビギナーズ日本の思想 (角川ソフィア文庫)
著者:福沢 諭吉,坂井 達朗
http://book.akahoshitakuya.com/b/4043073038

Jin
■人生のほんとう
著者:池田 晶子
http://book.akahoshitakuya.com/b/4901510401

▼積読本
■福沢諭吉「学問のすすめ」―ビギナーズ日本の思想 (角川ソフィア文庫)
著者:福沢 諭吉,坂井 達朗
http://book.akahoshitakuya.com/b/4043073038

■昭和史の決定的瞬間 (ちくま新書)
著者:坂野 潤治
http://book.akahoshitakuya.com/b/4480061576

▼読みたい本
■手にとるように東洋思想がわかる本
著者:世界思想史研究会
http://book.akahoshitakuya.com/b/4761266201

■あたりまえなことばかり
著者:池田 晶子
http://book.akahoshitakuya.com/b/4901510134

■君自身に還れ―知と信を巡る対話
著者:大峯 顯,池田 晶子
http://book.akahoshitakuya.com/b/4894163772

■死と生きる―獄中哲学対話
著者:池田 晶子,陸田 真志
http://book.akahoshitakuya.com/b/410400104X

■人生のほんとう
著者:池田 晶子
http://book.akahoshitakuya.com/b/4901510401

■人間自身―考えることに終わりなく
著者:池田 晶子
http://book.akahoshitakuya.com/b/4104001090

■人生は愉快だ
著者:池田 晶子
http://book.akahoshitakuya.com/b/4620319155


▼読書メーター
http://book.akahoshitakuya.com/

▼マイページ
http://book.akahoshitakuya.com/u/2741

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ゼロ年代ベストソング

信頼のおけるソウル~R&Bサイトの『ソウル・トラックス』がネット投票による、ゼロ年代のベストソング100曲を紹介しています。

http://www.soultracks.com/00s-songs

それにしても、冒頭の方は全く私好みではないです。ブラックな感じが微量しか感じ取れないです。ジル・スコットがギリギリ。いかに私がオールドかが判ります。せっかくですからベスト3を・・・。

1502966169_67s

Maxwell "Pretty Wings"

http://www.youtube.com/watch?v=9RBfjHXfvrk

1502966169_99s

Jill Scott "A Long Walk"

http://www.youtube.com/watch?v=TSYMKUtNuw8

1502966169_195s

John Legend - Ordinary People

http://www.youtube.com/watch?v=-1l0NYQUGHU

下の方から適当に選んでみました。

12位

You Rock My World Michael Jackson

http://www.youtube.com/watch?v=biu2wT7orZw&feature=fvst

31位

Epiphany -Chrisette Michele (I'm Leaving)

http://www.youtube.com/watch?v=ehyUrn67XOM

51位

Jennifer Hudson - Spotlight

http://www.youtube.com/watch?v=aw50xPhFtd4

69位

Dwele - Find A Way

http://www.youtube.com/watch?v=yxGkLOY0lwI

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R.I.P. Ali Oliie Woodson

1502209781_6s

The Temptations Special

http://www.youtube.com/watch?v=jmhq6gowkts

The Temptations - Treat Her Like A Lady

http://www.youtube.com/watch?v=PPUsQDm-HQY

Ali Ollie Woodson - Drama in the bedroom

http://www.youtube.com/watch?v=GFwk89jTi4w

Ollie Woodson Before I Let You Go

http://www.youtube.com/watch?v=-0ZGNAnDdr8

♪Ain't No Stoppin' Us Now♪/Ali "Ollie" Woodson

http://www.youtube.com/watch?v=k69AgqJinZk

冥福を祈ります。顔はイカツイが艶のある歌声でした。ソウルはこうやって歌うのだと言わんばかりの存在感!

1502209781_115s

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