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2010年11月

プレイリスト・・・ベイビーフェイスのベイビーソウル

しばらくPCを遠ざかっている内日記も書いてなかった。もう一週間以上前になるが、先週土曜、娘が成人式の「前撮り」をやった。着物を初めて着るのはやはり大変そう。いくら我が子とはいえ、「浮いている」感じは否めない。

それはともかく、最近の着物は「何でもあり」だそうで、帯を斜めに締めてたのにはビックリした。しかしそれは決して「和装」の範疇を超えてはおらず、正に「変わりゆく変わらぬもの」という感じ。但し着る側が日本らしさを失いつつあるので、動作が加わると違和感を感じるのは確かだ。

娘とヨメさんが美容室にいる間近所の中古屋で一枚。ベイビーフェイスの2007年作『プレイリスト』。それまでのR&B作品とは違い、白人シンガーソングライター(以下SSW)系のカバー曲を中心とした一枚だ。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/2608447

ベイビーフェイスの足跡をずっと追い掛けている訳ではないが、ちょっと纏めると・・・ライター、プロデューサーとして名を馳せた時期、自らのアルバムでアーティストとしてトレンドに乗った時期、やや低迷した時期、旬のプロデューサーと組んだ時期、2005年、私的には最高作と思う『グロウン&セクシー』・・・大雑把だが、そう狂いはないと思う。

美メロ系R&BとSSWの関連性は以前から指摘されているので、本盤のリリースもそうおかしい事ではない。『グロウン&セクシー』でベイビーフェイス流を“完成”させた後にSSWに一度立ち戻るというのも肯ける。

考えてみればベイビーフェイスは、色々な事にチャレンジしているようで実は一本筋が通っているんだろう。和服の着方を心得ている人は、見た目に変化した和服でも着こなせるのだ。

本アルバムに興味を持った理由の一つに、ジム・クロウチの「タイム・イン・ア・ボトル」を取り上げているというのがあった。面白いのは、この曲にしろ、ボブ・ディランにしろ、ブレッドにしろ、聴いてみるとオリジナルの薫りもして、ベイビーフェイスらしさも感じるのだ。いかに血肉化しているかの証かも。ボーナストラックとして含まれている、一番ラストのR&B曲(本文に貼り付けたリストには無し)を聴いてもSSWと溶け合う様子が感じられる。

繰り返すが、本格的R&Bの後にSSWアルバムを出したのは、ベイビーフェイスにとってはごく自然な繋がりだと思う。

赤ちゃんが無性に可愛いのは、赤ちゃんに「計算」が無いからだ。

♪"Time In A Bottle"
http://www.youtube.com/watch?v=76ejvBdl-Fg

♪"Knockin' on heaven's door"
http://www.youtube.com/watch?v=8n5oYEOAgTI

♪"Diary"
http://www.youtube.com/watch?v=cCTH39UBDJs

♪"Not Going Nowhere"(オリジナル)
http://www.youtube.com/watch?v=fyTPeh-Svu4

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ろっ骨レコード

Rok
先日NHK-BSで放送されていた『ろっ骨レコード』が面白かった。

http://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2010019699SA000/

オリジナルは9年前の放送。ナビゲーターはジャズミュージシャンの坂田明氏。冷戦時代のソ連の話。当時の音楽界は、海外の物を完全に閉め出す「国立体制」だった。しかし、若い音楽ファンはジャズやロックンロールといった、熱くスイングするアメリカの音楽等に魅せられていた。

それではどうしたかというと、自分たちでレコードを作った。名付けて「ろっ骨レコード」。素材にレントゲン写真を使ったのがネーミングの由来。昔のソノシートのようにペラペラで、誰のものかも分からない肋骨やら頭蓋骨やらが盤上に現れている。奇しくも闇製品らしさを募らせている。

番組冒頭、情報の欠片しか得られず中々実物に出会えなかったが、ラジオ局で呼びかけてもらった結果、60代70代の当事者が続々現れ始めた。最初の対面時。手巻き蓄音機を市場で手に入れた坂田氏が、針を下ろす。関係ないこちらまでドキドキする。形状が波打ってる為、中央辺りを手で押さえ、なんとか聴こえて来た「ベサメ・ムーチョ」。ベタな曲なのだが、こういうシチュエーションで聴くと心に沁みる。曲と同時に、当時の人々の思い出まで引き摺って聴こえてきたからだと思う。

そもそも「ろっ骨レコード」の製作技術は戦時中に完成され、当時は連合国側だったソ連が、ドイツ向けに空から撒いた「宣伝レコード」だった。戦後は国の体制に押さえつけられた人々が、その技術を応用した訳だ。ある人は、規制するからダメなのよ、余計に夢中になるのよと言う。それもあるだろう。日本でも敵国文化を排除した時期があったが、ジャズファンや海外の音楽ファンは貪るように、まさに必死で音楽を堪能していたと聞いた事がある。この「ろっ骨レコード」を集めていた人たちも同様の思いだったのだろう。そして、音楽自体にも、そこまで人を夢中にさせる何かがあるのも確かだ。

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ボディーの秘密

11月14日(日)晴れ。

●黄砂の影響で車が汚れていた。まず買い物帰りに一台給油して、帰宅後もう一台と入れ替えて、給油と灯油購入のため、再びスタンドへ。その間にヨメさんが洗い始める。帰ってきて二台目を洗うという段取り。もう飛んで来ない事を祈る。

●ガソリンスタンドを出る時、目の前を白いリムジンが。よく見ると「ハイブリッド霊柩車」の文字。あー、そういうのも有るか、それにしても白い霊柩車も珍しいなとか思っていたら、考えてみたらハイブリッド車って殆ど白だなと気付く。何か意味があるのかと調べてみた。ハイブリッド装備自体には直接関係ないが、白いボディーは熱を吸収しにくいので、室内のエアコンをあまり使わなくて済む、という理由からのよう。

http://www.loves-7.net/cord/hybrid.html

●「腰割り」というのが流行っているらしい。相撲でいうところの「股割り」。足先を逆八の字に開き、膝と足先の方向を一致させ、背筋を伸ばして腰を落とすというもの。一日10回やれば良いらしい。やってみると日頃使わない部分が鍛われる感覚は確かにある。

http://twitpic.com/1ob3dm

♪Soul Generation "In Your Way"
http://www.youtube.com/watch?v=uMrc0Mn0wb0

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振り返るには早すぎる?

11月13日(土)曇ってるような晴れてるような。

●あー、そういえば今日は会社の昇級試験だったと思い出す程度の認識で午前中試験。年々問題がこねくり回されている感あり。今年は全然勉強しなかった。必ずしも点数で全てが決まらないので、そんなに気にもならなくなった。

●先週から娘が腹痛を訴えていたが腸閉塞だった。まだ初期だったので投薬と連日の点滴で回復へ。もう少し遅かったら手術だったとか・・・つくづく身体が教える信号というのは大事にしなきゃいけないと思う。それにしても、今年の我が家は色々有った。ヨメさんの入院と治療に始まり、クルマもぶつかっちゃうし、職種も変わったし・・・結構プチ波乱があった。あ、そういえば娘が受けた「旅行業務取り扱い主任者(国内)」は受かった。良い事もあったね。結局そうやって日々が過ぎていくのでしょう。

Da
●NHK朝の連続ドラマ『てっぱん』はゲゲゲに続いて好評らしい。私はそんなに観てないが富司純子が印象的。微妙な表情で演技している。主人公の魅力もあるだろうが、こういう重しになる脇役は作品を光らせる。

♪Charlie Wilson "There Goes My Baby"
http://www.youtube.com/watch?v=sw6NPe4coJw

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【試聴記】ニーヨ『リブラ・スケール』

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ブルースやオールド・ソウルを中心に聴いている身としては、シックリ来るのは70年代の音ぐらいまでです。しかし、考えてみると80~90年代の音も既に“オールド”なんですよね。特にニーヨのサウンドに接すると、70年代からゼロ年代の断片が懐古的にフィーチャーされてます。

70年代までが懐古の限界と言いながら、なぜそれ以降の時代の物にも同様の感覚を覚えるのか・・・おそらく時代を代表するサウンドを巧みに取り込んでいるからだと思います。しかも総合して出てくるニーヨ・サウンドの斬新さと清新さは相変わらずの高水準。

ブラック関連で、「美メロ師」と呼ばれるアーティストで注意すべき点はポップス感覚です。白っちゃけてしまわないかどうかですよね。この点でもニーヨは安心。特に本盤では黒いボトムやビートにポップな感覚を乗せる手腕がお見事。これ以上のアルバムが創れるだろうかと言いたくなる完成度です。でも、たぶん次回作でも軽く今の自分を越えちゃうんですよね。

内容的にはストーリー性を持たせているとの事。聴く分にはあまり関係ないですが・・・。デラックス・エディション版にはDVDもプラスされ、価格的にもリーズナブル。日本盤のボートラはユーロビート調の「ビューティフル・モンスター」を更にユーロ調にしたもの。ほとんどパラパラ状態。ここまで来るとちょっと私は・・・。

もし、マイケル・ジャクソンがニーヨと組んでいたら、面白かったと思うよ。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/3905376

♪"Telekinesis"
http://www.youtube.com/watch?v=Ogm8pjGkNtg

♪"Crazy Love"
http://www.youtube.com/watch?v=rey_BiKJvB8

♪"Beautiful Monster"
http://www.youtube.com/watch?v=2J2dwFVZHsY&ob=av2e

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人間ドック

11月6日(土)晴れ。

●待ちに待った?人間ドック。ある程度の結果説明は終了後に聞けた。一年前に比べて肥ったかと思っていたが、体重はほとんど変わらず。おまけに腹回りは小さくなってた。それでも肥満の仲間ではある。数値は全体的に問題なかったが、血圧が高めだった。一族に高血圧の血統はないし、塩辛いものが好物という訳でもない。ただ、最近運動不足で肩が凝る事が多いと言ったら、血流が悪いのも高血圧の原因になり得るとの話だった。たまには体を動かすようにしよう。

●夜の運転は一段と注意が必要だ。あの、ライトが眩しい車はなんとかならんでしょうか?ハロゲンとかで元々眩しいのと、完全に上向きにしたまま走行しているのと2通りあるけど、一瞬気を取られると他に注意が向かなくなる。なるべく「何ともないよ」という気持ちでハンドルを握るしかない。自転車も好き勝手にウロチョロしている。寒くなり、茶色とか地味目の色で信号無視してツーとか走られると危ない。スピード出さずにボチボチと走るしかないね。

♪Spencer Wiggins "Water"
http://www.youtube.com/watch?v=nKeIHMZDzqI

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2010年10月の読書メーター

読んだ本の数:1冊
読んだページ数:368ページ
読んでた本の数:1冊
積読本の数:6冊

▼読んだ本

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■ソロモンの歌 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
“寓話”といったイメージ。主人公がミルクマン、親友がギター、他にもパイロットやら名前からして不思議モード。しかし、都市部の黒人社会や田舎の黒人社会の生活感も充分感じられる。原本もそうだが訳者の金田真澄さんの力量も相当だと思う。名前に関する興味は終盤近くで触れられ、金田さんの後書きでは訳に関する拘りも読み取る事ができ、そういう意味も含め、距離を近く感じた小説だった。次は『ビラヴド』を読んでみよう。
読了日:10月10日 著者:トニ・モリスン,金田 真澄,Toni Morrison
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/7981582

▼読んでた本
■僕の見た「大日本帝国」
著者:西牟田靖
http://book.akahoshitakuya.com/b/4795843023

▼積読本
■日本語の文法を考える (岩波新書 黄版 53)
著者:大野 晋
http://book.akahoshitakuya.com/b/4004200539

■梅原猛の授業 仏教 (朝日文庫)
著者:梅原 猛
http://book.akahoshitakuya.com/b/4022615192

■打ちのめされるようなすごい本 (文春文庫)
著者:米原 万里
http://book.akahoshitakuya.com/b/4167671042

Mei

■名短篇、ここにあり (ちくま文庫)
著者:
http://book.akahoshitakuya.com/b/4480424040

■土と兵隊・麦と兵隊 (新潮文庫)
著者:火野 葦平
http://book.akahoshitakuya.com/b/4101008019

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■小林秀雄の流儀 (新潮文庫)
著者:山本 七平
http://book.akahoshitakuya.com/b/4101294224

▼読書メーター
http://book.akahoshitakuya.com/

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拡大解釈

11月3日(水)晴れ。結婚記念日。

●朝からヨメさん達がデパートに行ってる間に、タワーレコードと蔦屋書店でCDを3枚購入。スペンサー・ウィギンスの<ケント・ソウル>から出ていた<フェイム><XL>時代を集めた物。既購入盤とダブるが、この人の場合は買わずにおけない。他は、詳細を知らない。<オール・プラチナム>のガールズ・グループ、ハートストッパーズとスーザン・フィリップスの2in1。<エンバー>レーベルのコンピ。ジョーンズ・ガールズ、ディー・エドワーズ、キャロル・ウッズ、ミッキー・スティーヴンソン辺り。
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http://www.hmv.co.jp/product/detail/3646373

●昼食は、あげたての天ぷらを少しずつ出してくれる店。美味しいけど熱さとの闘いで、上顎の裏側の皮が少々めくれる。いけないと思いつつご飯のお代わりまで。飯の後はホームセンター巡りで、ホットカーペットのカバーするラグを購入。サイズはピタリとは合わなかったが、これだけでもぬくぬく。さあ、来い!冬。

●耳掻き店店員と祖母の殺人時件。自分の気持ちが伝わらないと言って、相手を亡き者にする身勝手な犯行の典型だ。相手が自分の事をどう思っているかは一切考えず、自分の気持ちだけを突っ走らせている。世の風潮の縮図。「癒しの場」の拡大解釈も問題だし、逆に、店で働く女性店員は、少々拡大解釈した方が良い。そういうお店を否定はしないが、もし働くなら、考え得る危険に思いを至らせ、(難しいけれど)対処法まで或る程度は想定しておかなければならない。店にマニュアルはあるだろうが、最終的には自分の頭の中だ。それが出来なければ、他の仕事を探すべきだが、若い女性の場合特に、どんな職業に就いても、学生でも、危険に対して“違和感”ぐらいは感じ取れるように意識してほしい。いずれにしても、お互いに、相手の気持ちに気が付かなかった為の悲劇だ。

♪Heartstoppers "Marching Out Of Your Life"
http://www.youtube.com/watch?v=4q275CvmT5c

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