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ろっ骨レコード

Rok
先日NHK-BSで放送されていた『ろっ骨レコード』が面白かった。

http://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2010019699SA000/

オリジナルは9年前の放送。ナビゲーターはジャズミュージシャンの坂田明氏。冷戦時代のソ連の話。当時の音楽界は、海外の物を完全に閉め出す「国立体制」だった。しかし、若い音楽ファンはジャズやロックンロールといった、熱くスイングするアメリカの音楽等に魅せられていた。

それではどうしたかというと、自分たちでレコードを作った。名付けて「ろっ骨レコード」。素材にレントゲン写真を使ったのがネーミングの由来。昔のソノシートのようにペラペラで、誰のものかも分からない肋骨やら頭蓋骨やらが盤上に現れている。奇しくも闇製品らしさを募らせている。

番組冒頭、情報の欠片しか得られず中々実物に出会えなかったが、ラジオ局で呼びかけてもらった結果、60代70代の当事者が続々現れ始めた。最初の対面時。手巻き蓄音機を市場で手に入れた坂田氏が、針を下ろす。関係ないこちらまでドキドキする。形状が波打ってる為、中央辺りを手で押さえ、なんとか聴こえて来た「ベサメ・ムーチョ」。ベタな曲なのだが、こういうシチュエーションで聴くと心に沁みる。曲と同時に、当時の人々の思い出まで引き摺って聴こえてきたからだと思う。

そもそも「ろっ骨レコード」の製作技術は戦時中に完成され、当時は連合国側だったソ連が、ドイツ向けに空から撒いた「宣伝レコード」だった。戦後は国の体制に押さえつけられた人々が、その技術を応用した訳だ。ある人は、規制するからダメなのよ、余計に夢中になるのよと言う。それもあるだろう。日本でも敵国文化を排除した時期があったが、ジャズファンや海外の音楽ファンは貪るように、まさに必死で音楽を堪能していたと聞いた事がある。この「ろっ骨レコード」を集めていた人たちも同様の思いだったのだろう。そして、音楽自体にも、そこまで人を夢中にさせる何かがあるのも確かだ。

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