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2010年12月

プロポーション

12月26日(日)曇りのち雪。

●ヨメ実家で、餅つき器を使って餅つき。私は主に餅をカットする役。作業しながらバクつく出来立てが美味い。ついつい食べ過ぎたが、お昼はお昼でちゃんと食べる。年賀状も出したし、雪はシンシンと降り出すし、何となく年末らしくなってきた。

●賭けはしないのだが、競馬を観るのが好きだ。必ずと言っていいほど、最後は後ろから追い上げる展開も面白いし、何より競走馬の美しさに和む。いかにも敏捷そうな無駄のないプロポーションは芸術的でもある。馬に限らず、建物や自然の風景なども形の均整が取れていると美しく思う。少し崩れていたりするのも味わいがある。色の組み合わせとかへの感覚もそうだが、人間は何故バランスの取れたプロポーションを好むのか?考えてみればちょっと不思議だ。たぶん人間が頭で考える動物だからだと思う。もし人間に美的感覚がなければ、洋服もどうでもいいし、食べ物は料理とならないだろう。音楽も存在しないだろうな・・・人間はやっぱり素晴らしいと思う。

♪Gale Garnett "We'll Sing In The Sunshine"
http://www.youtube.com/watch?v=3kzeCjluvxU

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一年の計は年末にあり

12月25日(土)曇り。さすがに寒い。

●昨日は忙しかった。帰宅時は日付が変わってしまった。娘もコンサートの打ち上げで遅くなるから帰り道に迎えに行けとのご命令で、了解はしたものの中々帰れず、打ち上げよりも遅くなる始末。さすがに深夜は落ち着いていたが、昨日今日と車が多い。一人一人に何してるのか聞いてみたい。くれぐれも安全運転で参りましょう・・・。

●人間は、良い事よりも悪い事の方が多く記憶に残るらしい。今年を振り返って見るとあまりパッとした思い出がない。しかし、それでいながら充実した一年だったとも思う。不思議なもので、大事に当たった事が却って身を引き締めた気がする。聴く音楽の傾向も、今まで以上に現代物から外れ、より自己趣味的になっている。選ぶ本は、私の感覚でモノを考える道標になるものとなっている。ネット上では中々文章も書けなかったが、考える事は続けた。そんな事をつらつら思うと、一年の計というのは年の始めに立てるより、とにかく目の前の事柄に、自分の感覚(或いはそう思うもの)を持って当たり、年の最後にどうだったか結んでみると、翌年の「自分の感覚」が意識できる気もする。まあ、早い話が立派な計画を立てるより、汗かきながら日常をシッカリと送った方がはるかに良いと思うのだ。

♪Elton John "Daniel"
http://www.youtube.com/watch?v=i8URYzPdGuc

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ワンダフル・ワールド

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12月23日(木)晴れ。天皇誕生日。

●父親の墓参り。今年はヨメさんの入院に始まり、二度の交通事故。悪い事ばかりじゃないけど、いつにもまして丁寧に掃除した。別に父親に関係ある訳じゃないが、何となく神妙な気持ちにとらわれた。

●ヨメさんの実家でクリスマスパーティー。有名ホテルの一万円ケーキを、お金を出し合い毎年食べている。甘ったるくないので結構たくさん食べられる。今回は、ケーキの前に、お義母さんお得意の長崎皿うどんを頂く。こちらもついつい食べてしまった。

●先日NHK-BShiでターシャ・テューダーなる人物のドキュメントを放送していた。アメリカ人の老嬢で、庭作り、人形作り、料理、絵本作家と多彩な才能を発揮した女性だ。これは再放送で、最初に放送された時ブームとなり、各地で『ターシャ・テューダー展』が開催されたり、カレンダーや絵本も人気を呼んだらしい。微かながら記憶にもあった。庭にしろ、人形にしろ、絵画にしろ、「ターシャの世界」が繰り広げられている。テレビカメラが庭の様子を映し出した時、映画のセットかと思う程、語りかけてくるような“存在感”を感じた。気負いのないアーティストだ。

http://www1.ocn.ne.jp/~tototo/tasha.html

http://www.tashatudorandfamily.com/

♪Mary Love Comer "Come Out Of The Sandbox"
http://www.youtube.com/watch?v=QSGFupJYbY4

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掃除スイッチ

12月19日(日)晴れ。そんなに寒くない。

●ヨメさんがアチコチ片付けていたら、こちらもなぜか掃除を始めた。パソコン卓の向こうが出窓になっていてCDラジカセとパソコン用スピーカーを置いている。一度どけた後、外に向けてホコリを払う。パソコン隣のプリンターもどかして、パソコン本体と後ろの配線群もキレイにする。出窓のブラインドも掃除。掃除機の先を刀状のに差し替えて、クネクネ動くのを何とか押さえつけながら目立つホコリは取った・・・日頃マメに掃除などしないので却って掃除スイッチが入ってしまい、結構念入りにやってしまった。年賀状を作ろうかと思ってたがとりあえず保留。

●午前中はショッピングセンターへ。相変わらず本屋で暇つぶし。先日買った物と合わせ収穫をご紹介。

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ラストスパート

12月18日(土)晴れ。

●師走に入って、一日が20時間ぐらいになったんじゃないかと思うくらい時の流れが早い。いくら仕事をしても(というほどしてないが)片付かない。蟻一匹で、ケーキワンホールに挑んでいるような達成感の無さ。それでも歳は暮れてゆく。しかし、この疾走感があるからこそ、一年間の厭な事を振り返る余裕もなく、気持ちを新たに出来るのかも知れない。そういう事にしとこ。

●道路もデパートも混んでいた。タワーレコードは別に混んでなかった。やっと私にもボーナスが出た(会社からボーナスが出ても我が家から出なければ話にならない)のでCDを買い込んだ。<Pヴァイン>発のウィリー・ミッチェル・バンド(若き日のドン・ブライアント添え)。58~61年の作品集なのでソウルではなくジャンプ~リズム&ブルース~ドゥーワップだ。乗り乗りだ。ドラムはアル・ジャクソン。半額コーナーからフェントン・ロビンソン『ローン・ミー・ア・ダイム』<アリゲーター>。クリセット・ミッシェルの新作。チャーリー・ウィルソンやロナルド・アイズレーの新作と迷ったが(結局これらも買いそうだが)、予測が付きにくいという点であえて選ぶ。コンピ盤で聴いて気に入っていたキャロル・ウッズ。以上。忙しかろうが何だろうが音楽は聴く。
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http://www.hmv.co.jp/product/detail/3605704

●最近“共存”という言葉が気に掛かっている。社交的になる必要は無い。ただ、人間は自分一人では決して生きて行けず、全ての人にそれぞれの人生があり、日々暮らしているのだという事実を“意識”すれば良いと思う。卑近な例では、路線バスに乗り込み学生達を傷つけた男。辛い人生を送ったのかも知れないが、それでも人は生きなければならないし、他人の人生を破壊する権利など無い。彼の心の中では、この世に自分しか居なかったのだろう。周囲の人間の存在に気付き、必要な精神的関わりを持とうと意識すれば闇は晴れたと思う。

♪FENTON ROBINSON "somebody loan me a dime"
http://www.youtube.com/watch?v=BO5pcmHepEQ

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リトル・リチャードの22曲

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リトル・リチャードという人は簡単に片付けられやすい。いわゆる「エキサイティングなロックンローラー」。それは確かにそうなのだが、彼のアルバムをジックリ聴くと、得られる印象も変わる。

どうせなら<エイス>発の『22クラシック・カッツ』がお薦め。

http://www.cduniverse.com/search/xx/music/pid/2600049/a/2...

だいぶ前にリリースされた一枚だが、よく編集されている。サム・クックの『ザ・マン・アンド・ヒズ・ミュージック』、ジェイムス・ブラウンの『CDオブJB』にも匹敵する充実度だ。

チャック・ベリーのロックンロールの向こうにブルースやジャズを感じられるのと同様に、リトル・リチャードの音楽の奥にはニューオーリンズR&Bの風を感じる。ロイド・プライスでも聴いているような気になる時がある。ギターとピアノ、<チェス(正確にはチェッカー)>と<スペシャルティ>の違いというのもあるだろう。

とにかく、リトル・リチャードにとってのニューオーリンズ感覚が味わい深い。まったり感に溢れる曲から「グッド・ゴーリー、ミス・モーリー」とかが登場すると余計迫力が増す。その辺の味わいを是非多くの人に知って頂きたい。ポール・マッカートニーがカバーしているタイプの直情径行型だけではないのだ。

直情型といえばニューオーリンズとは少々離れるが、リトル・リチャードのヴォーカルはスタジオ録音を疑うほどヨレヨレ一歩手前だ。ポールのブレの無さに比べ却って人間臭い。後にゴスペルの世界に入った彼を聴いて印象に残らなかったのは、まったり感やヨレヨレ感から遠かったからではないだろうかと今になって思う。

ヨレヨレといえば、ポールならぬジョン・レノンがカバーした「スリッピン・アンド・スライディン」を思い出した。初めて聴いたのは彼が久し振りにライブを行うという触れ込みのNHKの番組を観た時。当時黒人音楽を知らなかった私は、彼が一曲目に選んだこの曲を彼のオリジナルと思い、乗り乗りで始まったなと思ったものだ。ただの乗り乗りではなく、ジョン特有のヌチャッとしたヴォーカルに合い、ユーモラスでもあり、一挙に楽しい気分になった。後にリトル・リチャードの曲と知り、ポールが得意とするリチャードの曲にしては異質な感じを受けた(ような気がする)。そもそもジョンがカバーするロックンロール曲にはハード・シャウトタイプの物は無いようだ。彼自身が透明感のあるフワフワした印象なので、人間性をそのまま曲に乗せたようなものが多い気がする。今思うと、期せずしてジョンがリトル・リチャードのニューオーリンズ的まったり感を“翻訳”してくれたのかなとも思う。もちろんただ単にジョンの感性で選ばれた曲だろうけど・・・。

すっかり脱線した。脱線ついでに・・・私個人的には、「ロックンロールはロックの元祖」という考えはあまり好きではない。厳密に言うとロックンロールからロックが生まれたという考えで終わるのが気に食わない。更に言うと「ロックンロール」というジャンルにエルヴィス、チャック・ベリー、リトル・リチャードをひっくるめて「それで終わる」のが気に食わない。音楽史の流れは確かにあるし、「ロックンロールはロックの元祖」というワードは間違いではないだろう。繰り返すが、考えをそこで止めるから駄目なのだ。特に黒人アーティストは“元祖”で片付けられる事が多い。個人個人のアーティストを深く知る事、もちろん音楽はお勉強ではないから、優れたアルバムに接してアーティスト像を確立する(感じる)事が音楽ファンに与えられた責務に近いものだし、この上ない愉楽だと思う。

リトル・リチャード『22クラシック・カッツ』を連続して22曲、安定した精神状態で聴けば、浅薄なリチャード像は消え去り、リチャード自身はどこから来たのか(彼もまた先史から繋がっているのだ)といった部分から、ポールやジョンの彼に対する想いまで“感じる”事ができる。このアルバムを編集した人物に、いくら感謝しても感謝し足りない。

♪"I'll Never Let You Go"
http://www.youtube.com/watch?v=HCVEGtrU-9U

♪"Good Golly Miss Molly"
http://www.youtube.com/watch?v=oPmaVT-P5Ds

♪"Slippin' and Slidin'"
http://www.youtube.com/watch?v=ZP3wdwRhpFs

♪John Lennon "Slippin' and Slidin'"
http://www.youtube.com/watch?v=9XwzTuivX0I

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冬支度

12月5日(日)晴れ。外より家の中が寒い。

●辛抱家族の我が家も、ようやくコタツをセッティング。ひさしぶりの登場なので熱源部が埃だらけ。これをまずブラシやら、ダスキンの柄の長いヤツや、掃除機など使い清掃。熱源部をセットするのに小さいネジ・・・何しろ不器用には自信がある私なのでポロポロ落とす。それをまたコタツ本体に取り付けるのにネジ、こちらは穴が見えにくく勘で締めるので時間が掛かる。悪戦苦闘後、コタツ布団とカバーを掛けて一休み。暫くして、一度点けてみなきゃダメだろうという事で、本体側のコンセント部を探すが、無い。無い訳は無い。はめ込み方を間違っていたので、コンセント部が隠れていたのだ。一際重く感じるコタツをでんぐり返し、やり直し。先ほど穴が見えにくかった部分も電灯の真下なら見えるじゃないかと、遅まきながら気が付く始末・・・コタツの力を借りずとも十分暖まりました。ははは。

●アルバイト放浪女子の娘が、今度は居酒屋で働き始めた。有名な店だし、これから忙しくなるのに大丈夫かと思う。今の所は皿洗いだが、フロアに出たらジャマになりそうな気がして仕方ない。まあ、これも社会勉強でしょう。昨晩は閉店後に新人の歓迎会があったそう。同一ビル内にカラオケ店や宿泊施設もあるらしい。朝帰りとなりました。ビンゴゲームで地デジ対応チューナーを貰う。我が家は全てテレビ毎変えているので微妙に不用となる。
Iod
●ネットアンケートの謝礼で図書カード1000円分をゲット。昨日外山滋比古著『異本論』を買う。後世に残る書物は、多くの人に読まれ論じられる事で様相が変わっていく・・・というような事が書いてあるようだ。視点が面白そう。

http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480427496/
Mia
●『ホットペッパー』のアンケートにも何回か答え、アマゾンのギフト券が1500円分溜まった。こちらは、数年前発売されたミッティ・コリアのアルバムを今の所考えている。出来ればもう一枚。アマゾンでは「これを買った人はこういうのも買っています」と関連物を紹介しているので、そこで探してみようかなとも思っている。

♪Little Richard "Miss Ann"
http://www.youtube.com/watch?v=aJCR_CmkGFA

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チェス・ソウル・シスターズ

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過日、家族でデパートに行った時。ヨメさんが、コブクロの新しいシングルを買ってきてくれと言うので、一人でタワーレコードへ。

自分の物も買おうと思ったが、持ち合わせも余り無かったので、1000円という値段につられ、<チェス>の女性陣をまとめたコンピ盤を購入。曲名を一瞥して、超有名曲は「レスキュー・ミー」ぐらいかなと思いつつ、後日聴いてみた。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/1479302

全体を通して聴くと、ダンス曲を中心に集めた物だと判る。発行が<ユニバーサル・アイランド>と、イギリスなのも関係有るかも知れない。英国人の「ノーザン・ダンサー」好きは“定説”だ。

しかし、個人的妄想の域に入れば、ダンス曲よりジャンプ曲と呼んだ方がシックリくる。ブルース~リズム&ブルースの臭いがプンプンするのだ。年代的に見ても60年代初頭の物も含まれている。ブルース・レーベル<チェス>ならではの音創りという側面もあるだろう(イギリス人はブルースにも拘っている)。

従って<モータウン>系のノーザン感覚は霞み程度に表れるほどだ。もっとも<チェス>という時点で、その辺までは読めるだろうが・・・。或いは「ノーザン・ソウル」に対する私の認識が甘いかも知れないけど。

いずれにしても、ここに登場するシスター達の熱気にほだされるのは間違いない。ダンスを踊る前に気持ちが躍って仕方がない。

個人的にはミッティ・コリアやアーマ・トーマスが入るのならバラード物も欲しいのだが、ここは主旨を貫き通す姿勢を支持したい。編集した人物の顔が見えるような一枚だ。

取り上げられたシンガーを私なりに分類してみる。ド迫力系として、ココ・テイラー、ミッティ・コリア、シュガー・パイ・デサント(1曲なのが残念!)。ココはブルース、ミッティはゴスペルという下地が透けて見える(聴こえる)。

圧倒的なパワーより、しなやかなパンチ力を感じるのがエッタ・ジェイムス。魂あるテクニシャンだ。ジャッキー・ロス、ローラ・リーはハスキーな声が味を出している。この2人も選曲次第では目立ちそうだが、アルバムの並びからすると正解なのかも。的確にツボを刺激してくるのはアーマ・トーマス(派手さがないので判りにくいが、彼女の乗りは抜群)。ソフトもしくはモダンな印象が、フォンテラ・バスとマリーナ・ショウ。十分黒いが微かに漂うポップ感覚。「レスキュー・ミー」を聴いてたら、マドンナの「ライク・ア・ヴァージン」を思い出したりした。

全体的に、聴けば聴くほど味が出てくる「スルメ・アルバム」かも知れない。その辺の判断は難しい。チェス・サウンドに馴れ親しんでいる人はソコソコ愉しめます。あくまでソコソコね。

※CDのタイトルは『ソウル・シスターズ』です。

♪Etta James "Seven Day Fool"
http://www.youtube.com/watch?v=VprX1dMNVC4

♪Mitty Collier "Git Out"
http://www.youtube.com/watch?v=QOSjlJseIsI

♪Koko Taylor "Don't Mess With The Messer"
http://www.youtube.com/watch?v=yLcjD0_DFmc

♪Fontella Bass "Rescue Me"
http://www.youtube.com/watch?v=QXSocE_M1G4

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