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2011年6月

【創作】ギターマン(後編)

↓前編
http://hajibura-se.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-ea...

みんな、彼らの姿を見るのは初めてです。ふと、シンヤ秘書が、気づきました。「こ、この人たちには耳がない・・・」たしかに、ほんらい耳のある場所がツルンとしていました。彼らは「聞く耳を持たない」のではなく、耳自体を持たなかったのです。

ジガ爺さんがつぶやきました。「ワシは聞いたおぼえがある。ヤツらの耳の代わりをしているのは鼻の穴じゃ」ジガ爺さんはこんな時でもちょっと得意そうです。

それを聞いたギターマンが、何を思ったか彼らに近づき、地べたに寝そべりました。そして得意のギターをポロリポロリ。

すると不思議です。表情のなかった男たちが、満面の笑みを浮かべはじめたのです。

ギターマンは少しずつ立ち上がっていきました。男たちは彼の動きに合わせ、首を後ろにそらせていきます。まさに、彼の演奏を鼻で聴こうとしていたのです。

シンヤ秘書は思いました。「われわれはわれわれで彼らには話が通じないと決めつけていて、彼らは彼らでイコジになっていたんだろうなあ・・・」

演奏が終わったギターマンと男たちは、旧友のように抱き合っていました。

「よーし、シンヤ、やるぞ!今からコンサートツアーだ!」ギターマンもことのほか嬉しそうです。

「ハッピーバード、手伝ってくれ!」ギターマンは空に向かって叫びました。名前からして、さぞかし美しい鳥が飛んでくるんだろうと期待していると、すごいスピードで、大きな黒い物体が飛んできました。

その姿にまたビックリ!カラスに似てまっ黒なのですが、何十倍も大きいのです。上下のクチバシは黄色く、エックス字形に交差しています。目つきも鋭くて、こわいのですが、ギターマンの説明を静かに聞いていました。

ギターマンは、口をあんぐり開けたままのジガ爺さんから長いロープを借りて、ハッピーバードの、木の幹のようなごつい足にくくりつけ、片方で、自分の両方の足首をジガ爺さんに結んでもらいました。

「よし、出発だ!シンヤ、また後で!」

ハッピーバードが、大きく羽ばたき、飛びはじめると、ギターマンは逆さづりの状態になりました。そしてそのままギターを抱えて、演奏と歌をはじめたのです。

♪音楽は耳で聴くんじゃないさ♪言葉は耳で聴くんじゃないよ♪

♪伝えようという気持ちがあれば♪聴こうという気持ちさえあれば♪

♪相手の気持ちは自分の気持ち♪自分の気持ちは相手の気持ち♪

即興の歌詞をつけ足して、地面すれすれに移動しながら歌うギターマンに、島の人たちは心奪われました。もっと聴きたいという思いから、ギターマンの後をたくさんの人がついて行きました。

シンヤ秘書とジガ爺さんは、港で出会った男性の車に乗せてもらい、後を追いかけていたのですが、あまりの人だかりの多さに思うように進めない状態でした。

逆さまになって街じゅうをねり歩くという、ふしぎなコンサートツアーは大盛況に終わりました。

さすがに、頭に血がのぼり過ぎて具合いが悪くなったギターマンは、港で出会った男性の家のベッドで休ませてもらっていました。

そこへ、この国の大統領が突然あらわれました。彼は微笑みのような苦笑いのような表情で言いました。

「ギターマン、キミは素晴らしい演奏を聴かせてくれただけでなく、われわれに貴重なメッセージをくれた。他人の喜びのために、自分の身体を犠牲にする精神。目が覚めたよ。どうもありがとう」次に、シンヤ秘書の方を向き、続けた。

「キミがレディ・マドンナの秘書だね。委員長に伝えてくれ。われわれはどんな罰でも受けると。言い訳ではないが、われわれは小さい頃から他の国と対立するように教えこまれてきた。何の疑問も感じずにいたんだ。許してくれ」

深々と頭を下げる大統領に、シンヤ秘書は、胸の中に熱いものがこみ上げてきて、返す言葉もなく、ただただ同じように頭を下げるばかりでした。

「ところで、ギターマン。もう一度演奏してくれないか?今度はわれわれがキミや他の国の人たちのために身体を張る。つごうの良い日にちと時間を教えてくれ」

ギターマンは、ひときわ嬉しそうに「今からだって大丈夫ですよ!」と元気に応えた。

2時間後、中央広場と呼ばれる、だだっ広い場所に、国中の人が集まりにぎわっていました。

高い位置にステージがあり、脇にはギターマンが控えていました。進行役がまず進み出て、元気よく右手を上げました。

それを合図に全員が逆立ちをはじめました。老人や子どもには身体を支える台が支給されていました。

国中が逆立ち。

シンヤやジガ爺さんが驚く中、ギターマンはステージに飛び出し、力いっぱいジャンプすると、思いを込めて、最初のコードをかき鳴らしました。それは今まで聴いたことのないような強さと深みを持った音になりました。

広場だけではなく世界中に聴こえたそうです。それは平和のはじまりを知らせる音でもあったのです。

(おわり)

♪Bread "Guitar Man"
http://www.youtube.com/watch?v=lVtdYKVXYhI

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【創作】ギターマン(前編)

ちいさな国があつまった、ちいさな世界のお話。

みんな仲良くしていましたが、ひとつの国だけがヘソ曲がり。まわりの言うことに耳を貸さず、好き勝手に行動していました。

みんなが田畑で育てた作物を奪っていきます。魚を取ろうとすると、大きな船でジャマをします。

そもそも、この人たちは、昔から、少し離れた島に追いやられていました。最近では、島から大きな船が姿をあらわすと、すぐに世界中に連絡がゆき届くようになりました。

そういったやり方は、国の代表者たちが集まる“世界議会”で決められます。議会には委員長がいます。レディ・マドンナという女性が選ばれたばかりです。

マドンナ委員長は、これまでと考え方が違っていました。なんとか離れ島の住民たちと仲良くなろうとしていたのです。

そんな折り、秘書のシンヤ・マヒルがある人物の話を持ってきました。ギターマンと呼ばれるその男は、名前のとおりギターの演奏がとても上手な人です。いちど音色を聴いた者は、とても幸せな気分になるそうです。幸福感は消え去ることなく、残りつづけるそうです。

レディ・マドンナは、離れ島の住民に彼の演奏を聴かせて平和な気持ちになってほしいと思ったのです。

ふたりは、ギターマンが住む音楽の森へとやって来ました。鳥のさえずり、動物の鳴き声、子供たちの笑い声、すべてが音楽のようでした。

「これはきっとうまくいく」気持ちもしぜんと前向きになり、ギターマンの家の扉をノックする動作まで、トトント・トン、とリズムを刻んでしまいました。

すぐにニコニコ顔のギターマンが扉を開けてくれました。

とても細い体の若者で、とんがり帽子をかぶっていました。笑顔を絶やさず、話を聞きながらもポロンポロンと、ギターをつまびいていました。

家全体がギターのような木目調で統一され、まるでギターの中に入っているような錯覚を覚えました。とても気持ちのよい錯覚でした。

レディ・マドンナの思いは伝わり、ギターマンはシンヤと共に、問題の離れ島をめざすことになりました。

島まで連れていってくれる船頭さんが、なかなかいなかったのですが、おだてに乗りやすくプライドの高いジガ爺さんが舟を出してくれました。

島が近づくにつれ、シンヤ秘書は緊張してきました。でもギターマンは、音楽の森の自分の家にいる時と変わらないようすで、ニコニコしながらギターをひいていました。

やがて島に着くとすぐに、5、6人の男性が彼らを取りかこみました。怒りや警戒というより、ロボットのように無表情でした。

(つづく)

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迷いながらの梅雨の収穫

昨日はタワーレコードで買い物。ジェニファー・ハドソンとラファエル・サディークの新作をどうしようかと思っていたので、再度試聴してみた。

ジェニファーは、デビュー作を出した後、母と兄が殺人事件の犠牲者になるという悲劇を経験。一方では子供が生まれ、本作をリリースするまでに人生が揺れ動いた人といえる。健康の為に36kgの減量も実行。細身にはなったがパワー不足を懸念された。確かに若干パワー不足かなとも思うが、曲調のせいかも知れない。その曲調が実は気になった。まとまり過ぎている感じなのだ。それでもデビュー作に比べて声がシットリしている印象なので、どちらを選ぶかと言われたらこちら。

ラファエル・サディークは前作の方が好き。前作は、新旧のサウンドが絶妙に溶け込んでいたが、今回はオールドに染まりすぎの感。これだったらボ・ディドリーや過去のブルースマンを聴いた方が落ち着く。

二人の代わりといっては何だが、レディシの新作を購入。

734
http://www.hmv.co.jp/product/detail/4078734

前作は色んな要素を入れ込んでいたが、今回は正統R&B路線の趣。ネオ・ソウル臭もしない。全くこの人は飾り気のない自由な人だ。

♪Ledisi "Coffee"
http://www.youtube.com/watch?v=qH4BHamyH2s

ジョニー・テイラーの73年作『テイラード・イン・シルク』がシングル作品をボーナスにしてリイシュー。これを一も二もなくゲット。
014
http://www.hmv.co.jp/product/detail/4027014

♪Johnnie Taylor "We're Getting Careless With Our Love"
http://www.youtube.com/watch?v=Lt78O_5wmRQ

<エクスパンション>レーベルが9年前から始めて、3作目となる「スピリット・オブ・フィラデルフィア」シリーズ。初購入。あまり詳しくない私でも聴き憶えのある曲も有り、決してマニアックの陥穽には堕ち込んでいない。
938
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3998938

♪KEITH BARROW "PRECIOUS"
http://www.youtube.com/watch?v=LWUmqy1Ceb0

事あるごとに書いているが、タワーレコードの品揃えはますますオールドファンにとっては哀しい事に。コンピ物とかは特に悲惨。今回も予定の出費には至らず。後はアマゾンを利用しようかと思っている。

ただ、タワレコの熊本店の店員さんは皆好印象だ。元気な挨拶、わざとらしくない笑顔、レジの対応とかも自然だ。メンバーが変ってもきちんとしてらっしゃる。これはいつも感心しているし、また通いたくなる雰囲気ではある。

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実感

●湿気の多い日が続く。先週の土日が、豪雨というより篠突く雨で、延々と降り続けた。熊本市内にも避難勧告が出る始末。平日に入っても雨模様の日々が続き、気分にもカビが生えてきそう。仕事にしろ、音楽を聴く事にしろ、読書にしろ、気持ちを集中させる事が心の除湿になるのかなとも思う。

●マザー・テレサのような徳の高い人は高尚なイメージを持たれがちだ。深みのある言葉で社会的弱者を救いの道へ導く、象徴的存在と思われやすい。もちろんカリスマ性はあるだろうが、まずは、成すべき事に向けて全力を傾注する“行動力”に着目したい。言葉の重みも必要だが、具体的に手を差し伸べる行為。彼女はそこに一生懸命だったので、美しく偉大なのだ。まず、アナタの身近にいる困った人を救けて上げなさい、とマザー・テレサは言った。慈善行為に関する話とも違う気がする。人類が皆そういう気持ちを持てば・・・正の方向への思惑と行動の一致。簡単なようで難しい、と思うのは思惑が先行している状態。難しいようで簡単だった、というのは行動した人の実感。

177
●ジョデシィ『フォーエヴァー・マイ・レディ』<MCA>(91)

http://www.hmv.co.jp/product/detail/5177

K-Ci&JOJOのソロ作(正確にはデュオ作だがあえてこう書きたい)を初めて聴いた時、その激烈さに、コイツらこんな感じだったかなとジョデシィを聴き直した憶えがある。ジョデシィでの彼らは抑制が効いているというのが私が感じた結論。エディ・リヴァート、ボビー・ウォーマック、テディ・ペンダーグラス等優れたハード・シャウターは抑えあっての爆発力である。本盤は前半にバラードを並べ、歌唱力を堪能できる。しかもテクに走らず若々しい。後半はニュージャック・スウィングの嵐。これも凄い。ガイにおけるアーロン・ホールのトルネード的唱法とは違い、ここでもよく抑えられている。NJS=ダンスの基本を固持している。ジョデシィを考える時ディヴァンテ・スウィングの存在も大きい(らしい)。中心は彼かも知れないが、このグループ、チームワークが素晴らしいんだと思う。女子でいうとTLCみたいな感じかな?だからこそ、復活を待望されているのかも知れない。NJSは過去のトレンドではあるが、今聴いても楽しく聴ける一枚。歴史遺産だね。

♪"Come and Talk to Me"
http://www.youtube.com/watch?v=18xnU1e2KEo

♪"Play Thang"
http://www.youtube.com/watch?v=PkxH1_ZtDYw

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明るい生活

●午前中は激しい雨。どうしたものかと思ったがデパートへ。紳士服関係のバーゲンをやっていたのでポロシャツとTシャツ購入。タワレコで何か買おうかとも思ったが、来週がお徳なので持ち越し。娘はテゴマスのDVDを買った。帰り道がひどく混んでいた。午後からは雨も収まる。

●とうとう我が家もLED電灯を採用。明るさを10年保ち、10年後も75%ぐらいに落ちる程度だそうだ。形も薄っぺらで、虫が寄って来る紫外線も発生させない。リビングの電灯が大元からダメになったので、この機会に購入。予想外の出費だが、何にしろ新製品を買うのは嬉しい。先週は展示会に行ったのだが、テレビとかも、映像のクリアさが毎回深まっている感じ。家電の進歩恐るべし。

●勤務時間に関する管理がより細かくなり、出勤を一時間近く遅らせる事に。朝からネットをする時間も増えた。

●生活感のある風景。主婦が洗濯物を干していたり、子供が遊んでいたり、若者が笑いながらたむろしていたり・・・なんてことはないんだけど、安らぐ。ツイッターに展開されている世界がそれに似ている。

●物の道理が解っている人ほど、自分が理解できていない部分を明確に把握しており、かつ正しく知ろうと努める。

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♪Led Zeppelin "Living Loving Maid (She's Just A Woman) "
http://www.youtube.com/watch?v=OKI1k7LSAIE

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旬の定番、そして定盤

●昨日は一日かけてカリカリ梅作り。午前中は大きなボウルに梅を入れてゴロゴロと塩もみ。夕食後には、板2枚合わせた物で梅を割り、種出し。後はヨメさんが紫蘇と氷砂糖を重ねて押さえ付け。カリカリというかキュッキュッに近い食感と、酸っぱさを甘味が抑えた感じが独特。我が家は小梅ではない。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%82%AB%...

●破竹(淡竹)を頂く。一般の筍とどこが違うのかよく判らないが美味しいのは確か。ところで筍の内皮を「姫皮」というらしくて、ヨメさんはこれまで捨ててたらしいけど、吸い物とかに使うと美味しいと聞いてきて試した。食いしん坊だけどグルメではない私には、その貴重さは伝わらないが美味しいのは判る。しかし、姫皮の姫ってかぐや姫には関係ないのか?

http://cookpad.com/recipe/1083101

●ソウル・スターラーズ『The Soul Stirrers Featuring Sam Cooke』<スペシャルティ>

http://www.songsofsamcooke.com/soulstirrersdisc.htm

このアルバムは黒人音楽を聴き始めた頃に買った思い出の一枚。これと、アレサの『レディ・ソウル』とオーティスのヨーロッパ・ライブを繰り返し聴いていた。特にゴスペルは殆ど聴いた事がなかったので一度魅力にハマったら、半分エンドレス状態で聴きまくった。スターラーズの作品は、時々リイシューされたり発掘されたりするので、もっと素晴らしい編集盤が多々有る。特にR・H・ハリスが中心の物はやはり素晴らしい。是非一度お試しを。

このアルバムは若きサム・クック(さらに若きジョニー・テイラー)が目玉で、そのザラついた歌声は、例の甘い歌声との微妙なギャップが愉快痛快。また彼だけでなく、もう一人の中心シンガー、ポール・フォスターも凄い。時に対峙し、時にフォローし、時に追いかける。二人のせめぎ合いだけでも十分愉しめる。ソウル・ミュージックの始祖の一人であるサム・クックは、ルーツのスターラーズまで踏み込むと、より一層見えてくる(聴こえてくる)ものがある。

♪"Sinner Run To Jesus"
http://www.youtube.com/watch?v=4JAlochJQjE

♪"Touch the Hem/Jesus Wash My Troubles "
http://www.youtube.com/watch?v=OJPaDLaF4YE

♪R. H. Harris & the Soul Stirrers "By and By"
http://www.youtube.com/watch?v=5qOoDM7cPKc

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2011年5月の読書メーター

積読本の数:5冊
読みたい本の数:4冊


▼マイページ
http://book.akahoshitakuya.com/u/2741

●もう少しで読み終えそうなのが2冊。5月は結局読了本はなし。最近図書カード1000円分ゲットで、積読本がまた増えそう。


▼積読本
Na
■エレクトラ―中上健次の生涯 (文春文庫)
著者:高山 文彦
http://book.akahoshitakuya.com/b/4167773902

■本を読む本 (講談社学術文庫)
著者:J・モーティマー・アドラー,V・チャールズ・ドーレン
http://book.akahoshitakuya.com/b/4061592998

■日本の思想 (岩波新書)
著者:丸山 真男,丸山 眞男
http://book.akahoshitakuya.com/b/400412039X

Ka
■感覚の幽(くら)い風景 (中公文庫)
著者:鷲田 清一
http://book.akahoshitakuya.com/b/4122054680

■九鬼周造「いきの構造」 ビギナーズ 日本の思想
著者:九鬼 周造
http://book.akahoshitakuya.com/b/4044072221

▼読みたい本
■エレクトラ―中上健次の生涯 (文春文庫)
著者:高山 文彦
http://book.akahoshitakuya.com/b/4167773902

Ni
■日本の最深部へ 岡本太郎の宇宙 4 (全5巻)
著者:岡本 太郎
http://book.akahoshitakuya.com/b/4480093745

■日本人のためのアフリカ入門 (ちくま新書)
著者:白戸 圭一
http://book.akahoshitakuya.com/b/4480066012

■ギリシア哲学入門 (ちくま新書)
著者:岩田 靖夫
http://book.akahoshitakuya.com/b/4480066047


▼読書メーター
http://book.akahoshitakuya.com/

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謎の微笑み

●一体この人は何だろう?という人に出くわす事がある。時々通勤路で見掛ける若い女性。iPodのような物を聴きながらニコニコ笑って歩いている。理由を推測。①落語や漫才を聴いている②恋人の事を四六時中考えている③宝くじが大当たりした余韻④一日を楽しく過ごそうと笑顔の練習をしている⑤どこかのネジが外れている⑥元々そういう顔⑦以降はアナタの妄想にお任せ。

●人にはそれぞれ苦手なものがある。苦手を避けるか、自覚して対応するかで局面は変わる。人より少しスタートラインが下がる、人より少し時間が掛かる、それだけの事で、いずれゴールにたどり着くと思えば気も楽だ。

564
●タジ・マハール『ダンシング・ザ・ブルース』

http://www.hmv.co.jp/product/detail/3653564

ワールドミュージック系の要素を取り入れて、独特の音世界を創り上げているタジ・マハール。そもそもタジ本人は「ワールド・ミュージック」なんて感覚はないのだろう。逆に考えたら良い。タジが自分の音楽を創る際に、あちらこちらからヒントを得て行ったら世界中に広がったのだ。

しかし、本アルバムはストレートなブルースを中心とした一枚だ。しかも、タイトル通りに、思わず踊り出したくなる曲が並んでいる。カバー曲も多数有るので、一聴して乗り易いという面もあるだろうが、やはりタジと演奏陣の技術とセンスが物を言ってるのだと思う。

タジ・マハールの代表作とはいえないと思うが、個人的に大好きな一枚。

♪"Blues Aint Nothin'"
http://www.youtube.com/watch?v=p8ORUtj-AjY

♪"Down Home Girl"
http://www.youtube.com/watch?v=goVrtqoQqMY

♪"Sittin' On Top Of The World"
http://www.youtube.com/watch?v=15o9o6Gh4UQ

♪"Sugar Pie Honey Bunch "
http://www.youtube.com/watch?v=_SAsMvRsToo

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