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文系と理系のあいだ

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●福岡伸一著『生物と無生物のあいだ』<講談社現代新書>

http://book.akahoshitakuya.com/b/4061498916

私の亡父は理系の人であった。電気工事関係の仕事に就き、アマチュア無線が趣味だった。私が小学生の頃、子供向けの科学雑誌を頼みもしないのに買って来て読ませようとした。

あいにく私は、怪盗ルパンや少年探偵団といった推理小説や、冒険譚の類が好きで、科学の世界には殆んど興味がなかった。せめて科学者の自伝を読むぐらいである。

中学生になり、生物の授業を受けるようになると、あ、これは何だか他の理系と違うと感じた。とりわけ、自分の身体の中に“生きた存在”が居るという事実に面白味を感じた。

本書は、その“生きた存在”の究極的到着点、分子生物学について語られている。

一読して、中学生の頃の気持ちを想い起こすだけでなく、より哲学的なロマンを感じた。DNAの働きと、その解明に携わった有名無名の科学者たち。分子の動きの論理的美しさ。或いは、生命の動きの雄大なロマンチシズム・・・自分が生きる為に身体の中で色々な変化が起きているという事実。

遺伝子や分子を“生物”としてリアルに感じるだけでなく、人生をも生物的に感じ取れるのだ。その辺りが多くの人の共感を呼び、話題本となったのだろう。是非ご一読を!

亡くなっているせいかも知れない。親父にとって科学って何だったんだろうと考える事がある。本書を通して思ったが、私が黒人音楽に対して抱いているロマンを、親父も自分の好きな物事に対して感じていたに違いない。親父がガキの私に教えたかったのは、そんなロマンの感慨だったのだろう。

今、伝わりました。これもDNAの一種か。

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