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2013年4月

8の倍数

●CMで聞いた。東洋医学では男は8の倍数、女は7の倍数に体調を崩しがちになるとか。私は今月5日、8の倍数=56歳になったばかり。因みに女性の56歳も7の倍数なので、毎年56歳の方は具合が悪いという事になるのか。いずれにしても、健康が気になる年頃ではある。

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●8の倍数に達して4日後(8日の月曜日)、胃腸炎に罹った。午前中から、お腹を押さえつけるような鈍痛がほぼ途切れなく続く。腹の下しようも半端なかった。昼飯は食べたが、帰宅しての夕飯は食べ切れず。暫く我慢するも、とうとう夜間診療の病院へ。注射や点滴をしてもらえば、少しは良かったかも知れないが、2日分の薬だけ貰い帰った。その晩は何度もトイレと寝床を行ったり来たり。尾籠な話で申し訳ないが、尾籠が尾籠を呼び、尾籠に尾籠を重ね、尾籠から逃れる術もなく、過去最大級の尾籠地獄に翻弄されてしまった。

●腹痛もさる事ながら、腹が膨れて強張っている。ズボンのベルトがようやく締まるぐらい。胃腸にガスが溜まっているからで、ガス抜きの薬は貰ったものの、簡単には改善しなかった。食欲も無くなり、アイスクリームとかリンゴとか、食べやすくて栄養になる物を意識して摂った。しかし、結局、一週間で3㎏ほど痩せ、椅子に座ると自分の骨格を感じるまでになった。「鈍痛」とはよく言ったもので、激痛ではないが、効果的なボディーブロウのようにしつこく続く痛み。力も出ず、一度座り込むと、立ち上がるのに声を出して、勢いを付けなければならなかった。声も枯れてか細くなり、すっかり病人モードに・・・。

●勤務の都合上、中々病院にも行けず、土曜日にやっと点滴。そこから徐々に快復し、日曜の夜はわりと食べた。でも、ビールを飲む気にはなれなかった。せっかくの土日も集中して身体を休めた。発症して一週間を過ぎた頃には、端正な尾籠様もお出ましになり、正常に空腹を感じ、身体も通常ペースで動くようになった。めでたしめでたし。

●病気の間は、本を読んだりテレビを観たりするのにも気力が出ず、何もしないで良い時は極力休んでいた。ただ、音楽だけは、健康時と変わらず愉しめた。音楽は気持ちを集中させなくても堪能できるんだな。聴いている音楽について考えを纏めようとすると、散漫になるが、ただ身を委ねるだけならいつもと同じ心地好さを感じた。この辺りに音楽の本質的な魅力があるに違いない。

♪DeeDee Warwick "Who Will The Next Fool Be"

http://www.youtube.com/watch?v=swW6hJH1drM

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【創作】ボクはゆるキャラ(1)

××県蛇目(へびめ)町は、鬱蒼とした蛇目山を背にした小さな町である。名産がタケノコというが、出荷量は少ない。タケノコ料理を振る舞う店も、ネタに困ったテレビ局が採り上げた時だけ、微妙に賑わう程度だ。

山の中腹には、小綺麗だが小規模な蛇目神社が建っている。展望台も作ってあるが、狭く、いかんせん大した景色も拝めない。

町長の秦栄作は、ヘビ年の今年こそ町起こしを、と気合い十分だった。あらかじめ温めた策はあり、重要会議と称して、町役場の幹部連中に披露する機会を持った。

総務課一の、いや役場一ののんびり屋、榊原武司も呼び出されたが、雑用係だろうと軽い気持ちで会議室へ向かった。ところが、出席者に向かって座っている総務課長が、自分の傍らを指し示す。隣は町長だ。「榊原クン、よろしく頼むよ」との町長の言葉を聞いても、まだ雑用の事かと思っていた。

「さて、皆さん」。どうやら広報課長が仕切るらしい。ダンディーな広報課長の声は、いつも心地好い眠気を誘うが、今回は違った。特に榊原クンにとっては・・・。

「わが蛇目町は、ご承知の通り、県内に於いても認知度が低い町であります。いまだに、じゃのめと呼ばれる事が多い。そこで、昨年内に、秦町長からご提案がありました。ゆるキャラを創ったらどうかと。今回、試作品が出来ましたので、皆さんのご意見を伺おうと、お集まり頂いた次第です」

広報課長の合図で扉が開き、車輪の付いた木製の台に載った、とぐろを巻いたヘビの着ぐるみが現れた。全体は明るい黄緑色で、お腹の部分が鮮やかな黄色だ。赤い舌がクルッと巻いて、ぷらんぷらんしている様は、結構可愛いらしい。顔立ちも愛嬌がある。ヘビとはいえ、これなら子供も怖がらないだろう。

運んできた業者が、説明を始めた。「えー、ちょうど今、中に棒を入れてますが、それと同じように、頭からすっぽり被る形になります。あくまでヘビですが、手と足がないと動きにくそうですから、小さいながら作ってみました。手はティラノザウルスみたいな感じになりますかね。足には赤いブーツを履いてもらい、とぐろからチラチラ見える程度になればなぁと思っています。それじゃ、実際に着て頂きましょうか」

「そうですね。じゃあ、榊原クン」広報課長の呼び掛けに一瞬戸惑ったが、あ、試しに着る役なんだなと思い、榊原クンは進み出た。
最初は重たく感じたが、重量のバランスを考えてあるのか、思ったより動きやすい。手も、5本の指がキレイに入るので、物も掴めそうだ。そして、計ったように、自分の顔の位置の生地が薄く、外も見える。周囲で感嘆の声が上がり始めると、試着役ではあるが、ちょっとおどけたポーズを取ってみる。拍手喝采だ。

しかし、長くは続かなかった。彼は埃アレルギーだったのだ。ピッタリした着ぐるみの中で、手を使えずにクシャミを連発するのは、ちょっともう、アレである。顔を大きく避けられないので、飛沫を大量に浴びてしまう。しかも、周囲が脱がせてくれなければ飛沫地獄は続くのだ。

「キミ、大丈夫だったか」「ふぁい」地獄から生還し、やっとハンカチが使えるようになった榊原クンが、総務課長に事情を説明した。

「そうかそうか。一応、マスクをして入らにゃいかんな。まぁ、キミしか入らんから、自分の飛沫なら我慢できるだろ。ははは」
「ふぁ~い。ふぇ?ボクあブッとひゃいるんれすきゃ?」榊原クンはようやく事情が飲み込めた。
「あれ、言ってなかったっけ。キミ、忘年会の時、ゆるキャラの中に入ったら楽しいでしょうねって言ってたじゃないか。だから、町長に推薦したんだよ」いやいやいやいや、それ違う。課長の話に合わせただけだ・・・しかし、基本的に人の善い榊原クンは、「ああ、そうでしたね」と頷くしかなかった。

「最初からキミの体格に合わせてあるんだよ」と広報課長が付け加えた。「そうだ!アレルギーも利用すれば良い。クシャミ予防にマスクを着けるというのはどうでしょうか?尾崎さん、ゆるキャラ用のマスクも念の為、作っといてもらえますか?」業者は満面の笑みだ。

「名前はどうしようか?」町長が言うと、全員頭をひねり出した。やがて、センスの無さで有名な経理課長が提案した。「ヘビもんというのはどうです?」「それ、くまモンの真似では?」「その真似を逆利用する手もあるのでは?」「ああだこうだ」「そうだそうだ」・・・様々な意見が飛び交った。ただひとり、榊原クンは、これからの自分の行く末ばかりが頭に浮かび、うわの空だった。

結局、名前はヘビもんで、大型マスクもプラスする。数字が、鎌首をもたげた形にも似ている2月2日にプレス発表。年末の「ゆるキャラグランプリ」で第一位を狙うといった大まかなアウトラインが決定された。結構な話だが、予算の都合上、着ぐるみは一体で、榊原クンのみが担当するといった厳しい現実は、皆、あえて触れようとしなかった。しかも、町長は、榊原クンがヘビもんである事は、今回の会議に臨席した者だけの胸の内に留めよと強調した。

榊原クンは、家族や友人にも真実を告げられず、ヘビもんとして活動しなければならないのだ。最大の心配事は、最近出来た彼女の明美ちゃんだ。ゆるキャラが出演するようなイベントは、たいがい土日にある。理由も言えずに、デートを断り続けなければならないのだ。その辺は臨機応変に、彼女だけにはバラしたら良さそうなものの、明美ちゃんはお喋りで友達も多い。危険極まりないのだ。さてさて、どうしたものだろうか・・・。

(つづく)

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ロウ・テンション

●春らしい陽気になってきたが、我が家の空気はいささか重い。娘が、就職先の試用期間が終わる日にクビを言い渡された。とにかく忙しい職場らしく、仕事を中々覚えきれなかったようだ。本人の努力不足もあるだろうが、テキパキやるよりコツコツやるタイプなので、流れに乗り切れなかった面もありそうだ。これを、社会の厳しさを知った良い経験として、相手のせいばかりにせず、自分の至らなさを反省し、次の一歩を進め。ネット上でも、多くの方から祝福を頂いていたので、記しました。

●3月18日から、医師の診断に基づき、高血圧の薬を服み始めている。血圧手帳なるものを貰い、出来れば朝夕の2回測る段取り。今までのところ、さほど下がってはいない。大体、上が140~150、下が90後半~100前半である。理想は120/80だそう。測る度に、ついつい数字を気にしてしまい、不用意に緊張しているのが自分でも判る。

●高血圧の原因は、私の場合運動不足が大きいような。内勤では殆ど立ちっ放し、外での仕事の時は、重みがあり、身体を締め付ける格好で、窮屈な車両を運転している。元々硬い身体が、益々ガチゴチになっている。普段でも前屈後屈共にきつい。バス通勤の時は、帰社時間の関係もあり、何個か先の停留所まで歩いていたが、車通勤になり、帰りも遅くなったので、日常的に運動しなくなった。自分の意識の問題ではあるが。

●娘が車で通勤するならと、ヨメさんのアシ用に買った電動自転車が届く。ヨメさんはキャンセルしようかと言ったが、折角だからとそのままにした。休みの日に乗ってみたいという気もあるのだ。少しの変化が、大きく気持ちを変える時もある。

♪Creedence Clearwater Revival "Lodi"

http://www.youtube.com/watch?v=w0VDnQv-rLA

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2013年3月の読書メーター

2013年3月の読書メーター
読んだ本の数:3冊
読んだページ数:937ページ
ナイス数:16ナイス

ラジオのこちら側で (岩波新書)ラジオのこちら側で (岩波新書)感想
読みやすい。ラジオDJが消滅する職業にはなってほしくないな。
読了日:3月30日 著者:ピーター・バラカン
「声」の資本主義 ---電話・ラジオ・蓄音機の社会史 (河出文庫)「声」の資本主義 ---電話・ラジオ・蓄音機の社会史 (河出文庫)感想
電話・ラジオ・蓄音機といった「声」のメディアの発達史。体制側より庶民の動きにスポットを当てている。それが逆に体制の醜さを浮かび上がらせる。残念なのは、私が元々理系に弱いせいか、あまり理解できなかった。著者のスタンスは分かるんだけどね。
読了日:3月17日 著者:吉見 俊哉
ジェシカ16歳 夢が私に勇気をくれた ―True Spirit (Woman's Best)ジェシカ16歳 夢が私に勇気をくれた ―True Spirit (Woman's Best)感想
ニール・ヤングの「孤独の旅路」というタイトルを想起。原題Heart of Goldも彼女にピッタリ。曲は、優しさを取り戻す男の物語だそう。ジェシカの孤独との闘いも、人間らしい優しさに、最終的には気付くことだ。
読了日:3月13日 著者:ジェシカ・ワトソン

読書メーター

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2013年3月の音楽メーター

3月の音楽メーター
聴いた音楽の枚数:10枚
聴いた時間:254分

Music of My Mind (通常プラケース仕様)Music of My Mind (通常プラケース仕様)
2013.3.22 蔦屋書店三年坂店にて購入。
「3部作」前のカオス状態か。しかし、混沌ではなく、彼の本質が彼自身の手であぶり出されている感じ。スティーヴィーが単なる美メロ師ではないのがよく解る。
聴いた日:03月28日 アーティスト:Stevie Wonder
Backbeats Artists Series-Tommie YoungBackbeats Artists Series-Tommie Young
2013.3.21 タワーレコード福岡店にて購入。ジャケ写が違うけど番号は同じ。廉価版として出たのかな?CDでフルアルバムは持っておきたかった。
廉価とは関係ないようです。
トミー・ヤングは、私にとって戻るべき家であり帰り着く港である。ああ、また血圧上がる・・・。
聴いた日:03月28日 アーティスト:Tommie Young
ウォンテッド・ワン・ソウル・シンガーウォンテッド・ワン・ソウル・シンガー
2013.3.22 蔦屋書店三年坂店にて購入。黒沼に引きずり込まれた一枚。
買うなら今でしょ!買わなきゃ損をするアルバム。
聴いた日:03月27日 アーティスト:ジョニー・テイラー
LOST SOULLOST SOUL
これ、ウッカリした。<ソウルスケイプ>の『アイル・プレイ・ブルース・フォー・ユー』と一緒だった。曲順が違うだけ。家に帰って曲名を見たら、なんか違和感があったんだよね。皆さん、気をつけて下され。でも、日本盤はライナーがあるから良しとします。
2013.3.21 タワーレコード福岡店にて購入。
ボビー・ブランドへの敬愛ぶりもよく伝わる。
聴いた日:03月27日 アーティスト:GEATER DAVIS
DON'T TAKE IT PERSONAL (EXPANDED EDITION)DON'T TAKE IT PERSONAL (EXPANDED EDITION)
2013.3.21 タワーレコード福岡店にて購入。ボーナスのリミックス6曲がどうかだね。
思ったほど悪くない。本人の歌唱表現も好感が持てるし、さすがはそこそこに仕上げるアリスタだ。
聴いた日:03月26日 アーティスト:Jermaine Jackson
ベスト・オブ・キャンディ・ステイトンベスト・オブ・キャンディ・ステイトン
数々の名曲に隠れがちだが、キャンディ作の曲もしっとりしてヨカばい。
聴いた日:03月13日 アーティスト:キャンディ・ステイトン
涙の口づけ涙の口づけ
定番の快感。
聴いた日:03月12日 アーティスト:マンハッタンズ
シャニースシャニース
瑞々しい歌い口が、この人の魅力。おとなの色気というより若々しさが心地好い。きっと可愛らしい女性なんだろうな。
聴いた日:03月10日 アーティスト:シャニース
BAD BOBBY GLOVERBAD BOBBY GLOVER
完璧なロジャー仕事にナイス・ヴォーカル!
聴いた日:03月06日 アーティスト:BOBBY GLOVER
Welcome to the ClubWelcome to the Club
駄作なしのミルトン盤の中でも珠玉の一枚。いや、2枚組みだから2枚か^^
聴いた日:03月05日 アーティスト:Little Milton

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