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2013年8月

ブルースを胸に抱き

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●リーラ・ジェイムス『ラヴィング・ユー・モア…イン・ザ・スピリット・オブ・エッタ・ジェイムス』<シャナキー>(12)

http://diskunion.net/portal/ct/detail/51C120726701

エッタ・ジェイムスへの追悼盤の体裁だが、ひと味違う。サブタイトルの通り、エッタのスピリット=「歌手哲学」をリーラなりに表現した、或いは継承したアルバムと言える。

オリジナル2曲(①と⑨)にカバーが7曲だが、明確な違いがある訳ではない。結局はリーラの新作として愉しめる。そんな中、エッタ・ジェイムスの影がふと感じられたりすると、微笑ましい気分になる。もっとも、歌い方が似ている部分もあるが、ブルース・フィーリングが最大の共通項だ。アルバム・タイトルは考えた末に生まれたものではなく、両者に共通した根本的な部分から、自然発生的に出てきたようにさえ思える。

楽曲紹介。①「ソウルは決して死なない!」と迫力十分に宣言してスタート。ソウル・ミュージックの良心的な部分は、時代を超越して存在するという意味と、生涯黒人音楽の世界で輝き続けたエッタの魂を賛美する両方の意味合いがあるように思う。

②~④は現代R&Bサウンド。②はメアリー・J・ブライジやクリセット・ミッシェルを彷彿とさせる。④は芯の入ったトニ・トニ・トニといった感じだ。⑤(と⑪)に関しては後述。⑥~⑨はブルース度が高い。私がブルース・ファンというのもあるかも知れないが、やはりこの手の彼女がすんなり感情移入出来る。

さて、哀切感に満ちた代表的二大バラード(⑤と⑪)。どちらも男性ヴォーカルをフィーチャーし、情感込めて歌ってはいる。しかし、表面をなぞるだけで核心には至ってない印象を受ける。悪くはないのだが、必要以上に私のエッタへの思い入れが強いのかも知れない。

エッタ・ジェイムスは「生涯一歌手」を貫いた。病魔に侵された状態でも、出来得る限りの歌唱表現を行った。リーラは、現代R&B界のトレンドをリードしている存在ではないだろう。でも、自分らしさを素直に出している限り、「生涯一歌手」と呼べる存在になれると思う。次のアルバムがまた楽しみである。

♪"Something's Got A Hold On Me"

http://www.youtube.com/watch?v=m7JtvHrtZWI

♪"I'm Loving You More Every Day"

http://www.youtube.com/watch?v=HKuroyLCBwM

♪"Damn Your Eyes"

http://www.youtube.com/watch?v=CKN5Q7F1FiY

♪"At Last"

http://www.youtube.com/watch?v=gMTeW79igiQ

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マジック・サム、怒涛のライブ!

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●マジック・サム『ライブ1969・ロウ・ブルース!』<ロックビート>(12)

http://diskunion.net/portal/ct/detail/53CS130219001

夭折のブルースマン(心臓発作で32歳の時)、マジック・サム。このライブ音源は、亡くなる5ヶ月前のものだ。しかし、演奏には少しも陰りがない。高いヴォルテージは途切れる事なく、はち切れそうな活気が漲っている。

発売以来、本盤に関するレビューは何度か読んだ。必ず触れているのが音質の悪さだ。しかし、誰一人としてそれを否定的要素には上げていない。内容の素晴らしさは損なわれていないのだ。むしろ、雑然とした空気感が生まれ、実際にブルース・クラブに居るかのようなリアリティーを感じる。靄がかかったような音世界を、ギター音が鋭く切り裂く。ギターの際立ちは熱狂を生み、レコードのリスナーも同次元に立つ。

オリジナル曲は5曲。カバーで多いのは、フレディー・キングとB・B・キングの各3曲だ。なるほど、フレディーの“押し”とB・Bの“引き”がマジック・サムの魅力として生きているとも言える。もちろん、それだけに限らず、ボ・ディドリーやジョン・リーフッカー的グルーヴも味わえる。ライブという事で、全般的に乗り重視の姿勢が見える。「ザッツ・オール・アイ・ニード」もテンポアップ気味だ。

せり上がるようなヴォーカルも、この人の魅力なので、こもった音は確かに恨めしい。しかし、冒頭に書いた通り、存分に彼のギター・プレイに酔いしれる事が出来るのは、幸せの極みだ。

♪"I Feel So Good"

http://www.youtube.com/watch?v=ZgPaUMwQMZA

♪"That's All I Need"

http://www.youtube.com/watch?v=nXsnVleLX_I

♪"You Done Lost Your Good Thing Now"

http://www.youtube.com/watch?v=ReDGI_-Cnlg

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ターニング・ポイント

少しペースを落としてみよう。

先を焦らずよく考えてみよう。

モザイク状の塗り絵の各辺を丁寧になぞることから始めよう。

プチプチを的確に潰し、軽快な音を立てよう。

言葉に気持ちが離れたら悩まず切り捨て、納得しながら表現を紡ぎ進んで行こう。

♪tyrone davis "turning point"

http://www.youtube.com/watch?v=ygSnzjrrA5s

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知恵と技術


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●吉岡幸雄著『日本の色を歩く』<平凡社新書>(07)

http://book.akahoshitakuya.com/b/458285396X

不器用の反動か、「職人の技」に憧れる。精密機械の部品を造る町工場といった図式も好きだが、木材とか土とか、自然の物から出来上がる工芸品等も興味深い。

本書の著者は、染色家である。草花等自然物を素材にした、染色文化について纏めた本だ。朱や藍、黒や金といった色別に分け、ゆかりの地を訪ねる形を取っている。文章も読みやすいので、専門的な話に踏み込まれてもこなせる。

日本に限らず、いにしえの人々の感覚と知恵と技術には脱帽する。現代みたいに便利な道具に囲まれていたり、情報過多ではない方が、必要な物を見極める努力を怠らないのかも知れない。色々識っていると、「あ、それ無理」と諦める速度が速くなりがちだ。

物事を先に進めるには、基本に立ち返り、何の為にそれをするのか意識しなければならない。古代の人たちは常にそれを実行せざるを得なかったのだろう。

染色の世界を通じて、人間が生きていく上で必要な事を気付かされた。便利だろうが不便だろうが、重要な事を見失わなぬよう、よく考える事だ。知恵は熟慮からしか生まれない。

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大人の涙

●映画『風立ちぬ』

http://kazetachinu.jp/

大人を対象にしたアニメ映画と謳っている。戦争や悲劇的な死を主題にしているという側面はあるだろう。だが、根本的に、大人でなければ理解が難しい機微が表現されている点が大きいと思う。

主人公・二郎の「飛行機を設計したい」という純粋な気持ちは、夢の中で憧れの設計士と度々出逢う場面等に表れている。常に驚きと楽しさに溢れる世界。それは、二郎が持ち続けている心根だ。

一方では現実問題として、性能の良い爆撃機を造ろうと苦闘する。しかし、どんなにハードな状況になってもめげない。“夢”があるからだ。それにしても「一体日本はどこと戦争するんだい」と問うのはある意味切ない。

ストーリーのもう一つの軸は、愛する女性の死だ。いや、死ではなく、生きた時間の深みだ。結核で病弱な菜穂子との出逢い、仲睦まじく交流するシーン、夫婦となってからの、何気ない愛の交歓、いずれも印象的に描かれている。この辺りも、ある程度の人生経験を持つ方が身に沁みるはずだ。

背景のディテールも、一定以上の世代に訴えかける。木造住宅、土の道路、夜の暗さ、街灯の仄かな明るさ、柱の角のすり減り方、工場の窓の汚れやトタンの錆まで、詳細に描かれている。これらが自分の過去の風景とリンクするのは、やはり“大人”だろう。

ラストシーンを語るのは控えるが、静かに涙腺を刺激してくる。それは、悲しみの涙ではなく、清々しい涙だ。

「夢を持ち続けること」と「人を愛すること」。メッセージは確かに伝わってきた。

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【創作】夢の花火

※本作は、文章投稿サイト『ドリーム・ライブラリ』の三題話コーナーに投稿したものです。お題は「富士山」「花火」「かおり」でした。完全に生かしきれてはいない面もありますが宜しければ読んでみて下さい。

http://dreamlibrary.la.coocan.jp/cn38/pg444.html

俺は、他人から優しい性格だと思われている。確かに好戦的ではない。だが、実際は流れに逆らわないだけの話だ。来る者拒まず去る者追わず。深く考えずに生きている。

顔が強面なので、騙そうとか馬鹿にしようと思わないのか、ひどい目に遇った経験はない。その代わり、オイシイ思いもした憶えがない。中年に至っても伴侶なし。では、金が貯まったかというと、定職に就いてないのでカツカツである。それでも結構気楽に暮らしている。

今は夜間専門の道路工事に携わっている。その仕事帰り。マンションの前で、悪ガキ小学生どもがたむろしていた。一羽のカラスを囲んでいる。よく見ると脚にヒモが結び着けられ、ヤツらはそれを引っ張って遊んでいた。カラスは抵抗する力も喪っている様子だ。

たまには強面も役に立つ。「こらーっ!」と一喝。もの凄い速さでガキどもは消えていった。カラスのヒモをほどくと、結ばれていた左脚が傷ついたのか、歩き出すと右にやや傾く。

「どうだ。飛べるか?」まさか返事ではないだろうが、アーッとひと声カラスは鳴いた。その後、不恰好に助走したが、一旦大きく羽を拡げると、鳴き声と共に一息に飛んで行った。

安心して殺風景な部屋に帰り着く。風呂に入り、買い置きのパンと牛乳を飲み食いしながら、テレビを眺めていた時。ベランダの引き戸のガラスがコツコツと音を立てた。レースのカーテン越しに見えるのは鳥のようだ。咄嗟に先ほどのカラスを思い出す。戸を開けると、たしかに脚を引き摺るカラスがいた。

「おお、珍しい事もあるな。まあ入れよ」カラスは警戒もせず、自分のねぐらに帰ったかのように自然と振る舞い、俺の定位置傍でジッとしていた。「食うか?」パンをちぎって差し出すと、慣れた様子で口にした。コイツら、頭が良いらしいから助けて貰った事が判るんだろうな、と勝手に納得した。

ふと、カラスが好い匂いをさせているのに気が付く。花の香りや石鹸の香りではない。草木の匂いに少し土が混じった、そう、深い森の空気のような香りだった。きっと、山育ちなんだなと一人合点。「お前の名前、カオリにするか」大人しいとはいえ、野性的な風貌のカラスには似つかわしくない名前かも知れないが、カオリはアーと鳴き、首を縦に二、三度振った。

それから毎日、カオリは遊びに来てくれた。俺が仕事の時も来られるよう、ベランダに巣箱を作ってはいたが、立ち寄った形跡はない。いつも、昼寝前のひと時顔を見せ、俺が眠たそうにし始めた頃、帰って行った。

やがて、夜間工事の仕事が終わった。ヒマになった俺は、テレビで富士山が世界文化遺産に選ばれたニュースを見て、無性に富士山を見たくなった。「カオリ、しばらく留守にするぞ」無言の相手にそう告げて、気楽な旅に出た。

駅前からタクシーに乗った。黒塗りの個人タクシーで「黒尾タクシー」と書いてある。カオリに愛着を持つようになってから、黒色の物に妙に惹かれる傾向にあった。運転手は、帽子を目深に被り表情が掴みにくかったが、愛想は悪くない。
「富士山ですか?それじゃ、絶好の穴場にご案内しますよ」来る者拒まずの精神。どうせヒマ暮らしだから運転手に任せた。夜勤暮らしの生活パターンに慣れ切ったせいか、途中で眠ってしまい、目的地に着くと運転手に肩を叩かれた。

車を降りて見渡しても、施設らしい建物は一切なかった。前方は鬱蒼とした森。入り口に当たるのか、一部サッカーゴールぐらいの大きさに空間が開いている。奥まではよく見えない。

「まさか、樹海?」運転手はにこやかに否定する。「もうバラしてしまいますが、貴方をお待ちの方が居られます」

気持ちの奥の方では、何となく判っていた。それが今、気持ちの表面に出て来た。一度自分自身を落ち着かせ、料金を精算しようと振り返るとタクシーは居なかった。

他人は不思議な現象というだろう。だが、俺は、全てを現実として捉えていた。森に入るとカオリの匂いがした。樹々は天高く聳え、青空が細く見え、川の流れのようだった。道らしい道はなかったが、迷わず前進した。

やや広い空間に出たら、右手の方から、黒い貫頭衣の様な服を着た女性が歩いてきた。左足を引き摺りながら・・・。浅黒い肌に唇も黒かった。20代ぐらいの感じだ。

彼女は近くまで来て微笑んだ。名前は聞かなくても判っている。「カオリ・・・」「こんにちは。ビックリしたでしょう」「どっちが本当なの?人間?カラス?」「カラスです。これは仮の姿です。カラスの格好ではアナタと会話できませんから」カオリは屈託なく笑った。

「足は大丈夫なの?」
「これは実は古傷なんです。あの時より前のものです。飛べるから問題ないです」
「なるほど。ところで、カオリというのは俺が付けた名前だ。カラス界では何か呼び名はあるの?」カオリは悪戯っぽく笑った。
「カオリはアナタが付けた名前ではなく、私がアナタに伝えた名前です」

驚きはしたが、理解もした。人間の姿になれるぐらいだからテレパシーみたいなものも使えるのだろう。

俺の気持ちを察してか、カオリは言った。
「人間の世界では、人間が動物の中で至高の存在とされています。でも、実は、人間は動物の中でも下等な方なんです。知能の発達や文明の構築は、必ずしも動物レベルの高低には関係ないんです。ごめんなさいね。でも、アナタなら解るでしょう」

どんなに歴史を重ねても、醜さや卑しさが払拭されない人間は、確かに下等動物なのかも知れない・・・。

「こんな話は止めましょう。今日はアナタに素敵な体験をして頂きたくてお呼びしました。私たちは時々、この人なら大丈夫という方にお礼の意味を込めて、ご招待するんです。私たちにとっても、滅多に開けないお祭りみたいなものなんですよ」

「どういうこと?」
「アナタに花火になって頂きます」説明を求めたのに余計混乱してきた。これも下等動物ゆえか?とにかく、カオリを信頼しているので、大人しく、より奥地に向かう彼女に従いていった。

・・・こんな数のカラスを見た事がない。今後も二度と見ないだろう。次に向かった空間の、樹々も草地も地面も、カラスで真っ黒だった。中央に、5メートルほどの櫓が組まれているが、そこにも無数のカラスがいた。よく見ると、彼らは一様に働いていた。下に居るものは、発射装置のような機器に屯していた。周囲を清掃しているものもいる。上には、櫓を金具で補強したり、発射位置なのか、突端から垂直に試験飛行している一群もいた。

やがて準備が出来たのか、三々五々、周囲の樹木に止まり始めた。深い緑が黒々と変化していくと、青空も黒味を帯びはじめ、夜の世界が訪れた。

完全に暗くなるかと思いきや、おそらくホタルだろう、鈍い光りが無数に瞬き、真っ暗闇に包まれはしなかった。ボオッとした灯りの中、カオリに付き添われ、櫓の頂上まで登った。

「怖くないですか?」暗さが、高所に立つ不安を消していた。
「うん。なんだか物凄く落ち着いた気分だ」
「これからが凄いですよ」黒ずくめのカオリの姿は殆ど見えなかったが、例の好い匂いは一段と強く感じられた。数匹のカラスが俺の手足を固定した。
「また逢えるかな」
「大丈夫ですよ」答えながらカオリは俺の胸ポケットに何かを差し入れた。
「何だい?」
「お守り。それでは私は降ります」

暫く時間を措いて、発射装置が赤らむのが分かった。かなりの熱が下から迫って来た。しかし不思議な事に自分が焼かれているような暑さは感じなかった。足元で点火音がすると、身体中が炎に包まれた。でも温もり程度の熱量しか感じなかった。

突然、身体を引っ張り上げられた。手足の軛が外れ、自由になった。次の瞬間、俺の身体は腹這いになり、ひと筋の煙の下に広大な森林を見た。一羽のカラスが俺の目の前で大きく羽を拡げた。俺も真似をして、両手をいっぱいに拡げる。カラスが羽を上下する。俺も。何の違和感もなく我々は飛んでいた。ただ、こちらは素人?なので、向こうが動くように動く。右に旋回。右に旋回。左に旋回。左に旋回。降下したり上昇したり。降下したり上昇したり・・・。

やがて街の灯りが眼下に見えてきた。怖いどころか深く感動し、知らず知らず涙を流していた。胸が熱くなり、幸福感に満たされ飛び続けた。

次第に、涙のせいか景色がぼやけ始めた。いや、少し違う。たしかに視界が歪んでいる。空間全体があちらこちらと、自由奔放に、融けるように捻れている。

いつの間にか前を飛んでいたカラスはいない。俺は、自分の位置がかなり低くなっているのに気が付いた。建物に急接近!ガラス戸にぶつかる寸前、部屋で寝転んでいる自分自身を見た。

金縛りが解けたかのように、身体が大きく動き目が覚めた。寝汗を相当かいている。そばにカオリが居てこちらを視ている。

長い夢だった。しかし、俺は富士山に向かって出発した記憶が・・・いやどうもハッキリとしていない。

「カオリ、お前が人間の格好してたぞ」カオリは興味無さげにヨソを見ている。身体中がベタついていたので、シャワーを浴びようと浴室へ向かった。洗濯機にポロシャツを入れようと脱いだ時、何かが落ちた。拾い上げると一枚の葉っぱだった。榊の葉のように深く艶々した緑色。ふと、俺の記憶が弾けた。

 

「カオリ!これ!」

 

カオリは一度こちらを見たが、すぐに向こう向きになり、何かを啄むように顔を落とした。肩の部分が小刻みに上下している。それは、笑いを堪えているような仕草だった。

(おわり)

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2013年7月の読書メーター

2013年7月の読書メーター
読んだ本の数:3冊
読んだページ数:982ページ
ナイス数:22ナイス

山の音 (新潮文庫)山の音 (新潮文庫)感想
大江健三郎が、小説はテーマではなく書き方だと述べたのは大正解。川端康成には「美しい文章」というイメージが先行しているかと思うが、幻想的描写、心理表現、静かなる衝撃、緻密なシチュエイション・・・さすが、レベルが高い。しかも文学性が鼻につかず、ストーリー展開も気になるし、登場人物への思い入れも自然に得られる。
読了日:7月26日 著者:川端 康成
世界の音を訪ねる―音の錬金術師の旅日記 (岩波新書)世界の音を訪ねる―音の錬金術師の旅日記 (岩波新書)感想
ブラジル東北部、インドネシア、シンガポール、モロッコなど世界各地に流れる音楽イズムを感じ取れる。久保田さんは響きとリズムをキッカケにして音楽を創られているとか。音楽が感覚文化・芸術である以上、正しい姿勢かと。しかも、人間臭さを欠くことなくね。
読了日:7月8日 著者:久保田 麻琴
僕のいた場所 (文春文庫)僕のいた場所 (文春文庫)感想
自分の経験や身体感覚をよすがに、違和感を省察し、問題点をあぶり出す。しかも思いが読者に伝わりやすい。
読了日:7月1日 著者:藤原 新也

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2013年7月の音楽メーター

7月の音楽メーター
聴いた音楽の枚数:11枚
聴いた時間:155分

One of These NightsOne of These Nights
イーグルスって結構クセのあるバンドかと。メンバーの個性が良い意味でも悪い意味でもぶつかり合っている印象。たぶん一曲出来上がるのにかなりの相克があったのでは?
2013.7.6 蔦屋書店三年坂店にて購入。
聴いた日:07月19日 アーティスト:Eagles
Avalon Blues: Complete 1928 Okeh RecordingsAvalon Blues: Complete 1928 Okeh Recordings
善人にしか見えない風貌そのままの音楽。日向ぼっこに最適な太陽の暖かみを思わせる。
2013.7.6 蔦屋書店三年坂店にて購入。
聴いた日:07月17日 アーティスト:Mississippi John Hurt
Mardi Gras in Baton RougeMardi Gras in Baton Rouge
声も演奏も活気に溢れる。まるでライブ盤のような臨場感。全曲ではないがスヌークス・イーグリンやジョー・モデリステも参加。存分に愉しめる。
2013.7.5 タワーレコード福岡店で購入。
聴いた日:07月16日 アーティスト:Professor Longhair
ストーン・ジャムストーン・ジャム
しなやかなファンキー姉ちゃんは居るわ、バラードでは甘いコーラスは聴けるわ、演奏中心の曲ではベースやギターがカッコイイ。多彩なライト・ファンクの世界。名盤の誉れは伊達ではない。
2013.7.5 タワーレコード福岡店で購入。
聴いた日:07月15日 アーティスト:スレイヴ
ザ・ショウ・マスト・ゴー・オン(THE SHOW MUST GO ON) (帯ライナー付直輸入盤)ザ・ショウ・マスト・ゴー・オン(THE SHOW MUST GO ON) (帯ライナー付直輸入盤)
2013.7.5 タワーレコード福岡店で購入。
コンポーザーとしての実績はもちろん、歌手としても特筆もの。テクニック的にはもっと上級者がいるが、この灼熱シャウトには、思わず拳を握り締める。
聴いた日:07月15日 アーティスト:サム・ディーズ (SAM DEES)
Millie JacksonMillie Jackson
2013.7.5 タワーレコード福岡店で購入。
ミリー・ジャクソンのデビュー盤に編集前のヴァージョンなどをプラス。特に編集前のものはヴォーカルが前にせり出す感じで迫力倍増。全体的にダンサー曲が多い。それにしてもデビュー時でこれほどの完成度。さすがは大姐御、ハートを鷲掴みだ。
聴いた日:07月12日 アーティスト:Millie Jackson
リトル・ガール・ブルー +4リトル・ガール・ブルー +4
得も言われぬシットリ感。コルピックス時代とは微妙に違う魅力がある。とにかく、一音一音を大切にする人だ。
2013.7.6 蔦屋書店三年坂店にて購入。
聴いた日:07月11日 アーティスト:ニーナ・シモン
Live 1969 Raw BluesLive 1969 Raw Blues
音が悪いとは色んな人が述べているが、誰もそれを欠点として上げない。マジック・サムのギタープレイがイヤと言うほど味わえる。誰もイヤと言わないだろうが。
2013.7.5 タワーレコード福岡店で購入。
聴いた日:07月10日 アーティスト:Magic Sam
ラヴィング・ユー・モア・・・ イン・ザ・スピリット・オブ・エタ・ジェイムスラヴィング・ユー・モア・・・ イン・ザ・スピリット・オブ・エタ・ジェイムス
エッタ・ジェイムスの追悼盤というのはあまり意識しない方が良い。現代R&B感覚の強い物よりブルース感覚の強い物の方が私は好きだし、彼女らしいと思うが、今後を考えると難しい所だね。
2013.7.5 タワーレコード福岡店で購入。
聴いた日:07月09日 アーティスト:リーラ・ジェイムス
Giving You the Best I GotGiving You the Best I Got
どうも昔からこの人の歌い方は苦手だが、たまには聴いてみるかと購入。あまり抑揚のない曲は聴けるが、全体的にやっぱりダメだな。パティ・ラベルの方がまだ好きだ。
聴いた日:07月02日 アーティスト:Anita Baker
シングス・ベッシー・スミスシングス・ベッシー・スミス
ベッシー・スミスに対する思いのたけを歌に託している。彼女の持ち歌より泥臭く情熱的かも知れない。クールなジャズ伴奏が程良い打ち水に。
聴いた日:07月01日 アーティスト:ラヴァーン・ベイカー

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