あさがたのゆめ
●私は自転車を抱えたり押したりして、着替える場所を探している。なぜか乗っていない。隣の校区の小学校に来た。私は年齢不詳。門や塀が低く、中がよく見える。校門を過ぎて左側には行けないので、右手のグラウンドの方へ。
●そこではサッカーをしているが、人数が多い。皆がこちらを向いている。ゲーム盤上の選手のように固まった姿勢で上下に動いている。人もボールもひと回り大きい。ボールが全然違う方向から飛んで来て、少年が追いかける。道路にそのまま出て行く。塀はいつの間にか、木の杭に細い針金が渡っている状態。外は道路だが、プリズム上に重なり、車線が縦横無尽に走っている。奥には長い突提が真っ直ぐ伸びている。先が見えない。灰色の空間が背景となっている。私は海と認識している。
●グラウンドは、土俵のように盛り上がっている。下の地面には、自転車が一台ずつポツンポツンと置いてある。通れないのでグラウンドを歩く。土のグラウンドの先は、青々とした長目の芝生。グレーの地にエンジの縦縞が入った野球のユニフォームを着た女性が二人。一人は腰に手を当て立っている。もう一人は足を少し曲げ座っている。二人とも向こうを見ているので顔は見えない。マネキンかも知れない。
●芝生のグラウンドを下りた先は草地になっている。竹のように節の有る植物が並んで植わっている。どぎついほど輪郭がハッキリしている葉っぱが、隙間を埋めるように顔を出し、全体で壁を造り上げている。アンリ・ルソーが日本画の感覚を得たら、こんな絵を描くんじゃないかという光景。
●草地で着替える事にしたが、いつの間にか女性が左手に来ている。私に向かって手を伸ばすが触れない。生々しさはなく、風に靡くような動きだ。表情はにこやかだが笑顔とも違う。知らない人物だが、私が見知っている三人の女性を合わせたような趣。私は、自分が着替え終わったのかよく判らなくなる。白い肌着の上に白いTシャツを着た状態。その上から更に白い肌着を着るべきか躊躇している。着ている肌着と重ねて着ようとしている肌着とどちらが新品なのか考えている。
●プロレスラーのような体格の男性が、上半身裸で、シャツに両腕を通したまま、女性に話しかけている。この男性も、私が見知っている三人の顔を合わせたようだ。彼には私が見えないのか、こちらを見ようともしない。女性は彼に受け答えするが、私の方に頻繁に顔を向ける。男は女を気にし、女は私を気にし、私は二人を気にしている。やがて、女性が○○に行かなくちゃと言って立ち去る。
♪Billie Holiday "Good Morning Heartache"
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