感情表現としての音楽
※3月10日~3月15日の間に聴いたアルバムを「音楽メーター」に登録済み。コメントを加筆修正して転記します。
●タワー・オブ・パワー『バック・トゥー・オークランド』<ワーナー>(74)
個人的にはどうも今ひとつ。音数が多すぎる。ヴォーカルのレニー・ウィリアムズは好きなタイプだが、彼の歌ぢからで静かに盛り上がる所をストリングスが煽ったりとか。他もテクニシャン揃いだけにガンガン弾きまくっている。そこが私の好みではない。無性にミーターズが聴きたくなった。
音楽においてテクニックは重要ではある。しかし、第一義的なものではない。もちろん好みの問題だろうが、歌い手や演奏者の思いは技巧より表現力で伝わるものだと思う。
●ボブ・ディラン&ザ・バンド『ザ・ベースメント・テープス』<コロムビア>(75)
ストーンズの『メインストリートのならず者』に似ている印象。同じ宅録ではあるが。本質的には、ハンドメイド感覚とか仲間内のセッション感覚とかを強く感じる。ディランが交通事故で隠棲中の作。 音楽活動を休止しているタイミングでこれらの作品を録音したのは、結果良かったのかも。充電と呼ぶに相応しい。
●アル・グリーン『リヴィン・フォー・ユー』<ハイ>(73)
アル・グリーンはピアノ線だ。とても細いが力強い。甘茶系とは違う角度から、ソウル・ミュージックの美しさを知らしめてくれる。ゴスペルライクな「アンチェインド・メロディー」もイイネ!
●アート・ブレイキー他『バードランドの夜Vol.1』<ブルー・ノート>(54)
素晴らしい!ジャンプ・ブルースが好きなのでバップ系のジャズは素直に入ってくる。夭折の天才クリフォード・ブラウンも凄い、ルー・ドナルドソンも凄い、そしてブレイキー御大も凄い!これは買わなきゃ損をするアルバム。
●インディア・アリー『Testimony 2: Love & Politics』<ソウルバード/ユニヴァーサル>(09)
この人の立ち位置も面白い。フォークを感じたり、ワールド・ミュージックを感じたり、リッキー・リー・ジョーンズ風SSWを感じたり・・・。そして全てのベースとして現代R&Bの王道(即ち旧ソウル感覚)がある。トレンドに色目を使わない所が大正解。
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