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はじまりはロマン

●とある屋台の焼き鳥屋さん。某マンション一階の店舗跡で仕込み、表の屋台で焼いていた。残念ながら今は無い。30代後半ぐらいの店主は、饒舌ではないが、間を持たせる程度には喋った。「俺、お客さんが自由にネタを焼いてワイワイ楽しむタイプの店をやりたいんだけどどう思います?」「そんな形の店があるんですか?」「いや、それはわからない。俺の思い付きです」私がそれ以上乗らなかったので話はそこで終わった。

●私と店主の間に焼き鳥屋経営に対する温度差があるのは当たり前だ。私は漠然と、店を構えるんだったら儲からなきゃいけないですよね。そういうタイプの店が実際にあって儲かってるんですか?という質問をしたかったのかも知れない。しかし、店主はただ自分の夢を語ったのだ。彼は儲かる以前にやりたいようにやりたくて、その思いを述べたのだ。店主には妙な落ち着きがあった。焼き鳥の焼き方も丁寧だった。片手間に商売をしていない様子がうかがえた。根底にロマンを抱いているからだろう。今もそのマンション前をよく通る。もし、夢は叶えていなくても、彼なら充実した日々を送っていると思う。

●松下幸之助曰く、その気になれば、道端の石ころからでも学べると。経営の神様が、ロックの神様の「ライク・ア・ローリング・ストーン」を知っていたかどうかは不明だが、共通したものを感じる。飾らず、欲張らず、見栄を張らず、自然体で生きる。経営も人間の行為なんだから、人間本来の美徳を失ってはいけない。ピュアな精神に豊かなロマンが宿るのだ。

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