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2015年4月

気付きのレベル

5月の中旬に試験を受けるので、ネットへの投稿も控え気味だった。テキストを一読し、過去問題に数回取り組み、一応は合格点のレベルに達したので、最近は勉強以外にも時間を割くようになった。

  趣味はもちろん、自分の日常業務とも直接的には関係のない事に頭を使うと、普段に戻った時、「頭を使う」癖というか、気付きのレベルが深くなるような気がする。

  学校の勉強も、日常とは関係のない事に「頭を使う」事で、様々な事柄の本質に気付く作業なのかも知れない。頭の良いヤツ=ポイントをつかめるヤツ=本質に気付くヤツではないか。あぁ、気付くのが遅すぎた・・・。

しかし、学生の頃というのは、日常に興味を惹くものが無数にあるので「学問の意義」に気付く者は少数だろう。成績の良い人間も、意義まで考えて勉強している人は僅かに思える。

そんなこんなで、ネット投稿の下書きも、まぁまぁ快調に進んでいる。しかし、勘違いや思い込みはやはり出てくる。所詮、ひとりの人間の頭脳には、呆気ないほどの限界がある。その為に「他者」が居て、学問や知識があるのだろう。

  自分のバカさ加減に気付かない人間が、本当のバカである。少なくともこれだけは気付いておこう。

Willie Dixon: Seventh Son

https://www.youtube.com/watch?v=e6afWI1FZTU

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レコード棚を順番に聴いていく計画 Vol.11

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[18枚目]●ノディーシャ『ノディーシャ』<アリスタ>(03)

http://ongakumeter.com/m/B0000B0WUC?track=1_7

 

総合プロデュースは、ジャム&ルイスと“LA”リード。目玉と思われる①「ゲット・イット・ホワイル・イッツ・ホット」には、バーナード・エドワーズ&ナイル・ロジャースが参加。⑦では、同曲を、今や懐かしい中東風サウンドでミックス。②には、ジャーメイン・デュプリとブライアン-マイケル・コックス。ラヴ・アンリミテッドのサンプリング。③⑧⑪にはダラス・オースティン。⑥でワン・ウェイのサンプリング・・・と、データを羅列するしかないアルバム。

  個人的に、ジャム&ルイスには好きな部分とそうでもない部分があるが、本盤に関しては良くも悪くも耳に残らない。当時はトレンディーなサウンドだったかも知れないが、正直、古臭く感じる。ノディーシャに輝くものがあれば別だが、どうもピンと来ない。声量もキュートさも中途半端だ。

90年代の作品はさほどでもないが、ゼロ年代物は、決まった人しか聴かなくなった。更に最近は、お気に入りのミュージシャンでも必ずしも手を出さない。現代R&Bとの距離感が離れる一方なのは常々感じている。そういう、凝り固まった耳で聴いた結果の話である。

Get It While Its Hot (Ab Experience Remix)

https://www.youtube.com/watch?v=Qs8hcVV14GY

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レコード棚を順番に聴いていく計画 Vol.8の続編

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●アレサ・フランクリン『レア&アンリリースド・レコーディングス』<アトランティック/ライノ>(07)

http://diskunion.net/portal/ct/detail/54C070906701

[ディスク1]

冒頭3曲はデモ録音。サポートはあるが、弾き語りに近い。アレサの「基本形」が見えてくる。細かい音処理がされていないせいか、ピアノの音がくすんで聴こえるのも味わいだ。「ドクター・フィールグッド」などは、古いピアノ・ブルースに聴こえる。 ジェリー・ウェクスラーはライナーの中で、アレサの「基本形」(こんな言葉は使ってないが)について述べている。伝統への深い理解と、ゴスペル、ブルース、ジャズの三つ揃いだと。簡潔明瞭。また、感傷性と感受性という2つの言葉を並べ、アレサは感受性のミュージシャンだと強調する。これも言い得て妙。歌唱表現が、ある意味発作的である。一気に高みに昇る感じ。テクニックより、鋭敏な感性こそが“アレサらしさ”の最たるものではなかろうか。

本盤は、67年~74年の作品。ディスク1が72年まで、ディスク2が72年をまたがりラストまでと、時代順に並べてある。従って、大まかには1が60年代ソウル、2が70年代ソウルを感じさせるものが多い。

⑤「ザ・レター」の女性コーラスなどは、リズム&ブルースの臭いもする。⑥「ソー・スーン」のホーン・セクションの切れ具合や曲のドライヴ感が60年代満開だ。 ⑦「ミスター・ビッグ」⑪「ユア・テイキング・アップ・アナザー・マンズ・プレイス」はサザン・ソウル=ブルースと言ったところ。⑧「トーク・トゥ・ミー、トーク・トゥ・ミー」はジャズ調、⑨「ザ・フール・オン・ザ・ヒル」はラテン調と愉しませてくれる。

⑩ジョニー・エイスの名曲「プレッジング・マイ・ラブ/ザ・クロック」は淡々とした歌い口が、徐々に熱を帯びてくる様が美しい。

圧巻は⑭「マイ・ウェイ」。シナトラ版は、一生懸命生きてきた人生をゆったりと振り返るようなイメージだが、アレサのはハードだ。苦難の道に必死で立ち向かうような迫力を感じる。シナトラの「マイ・ウェイ」は何度でも繰り返し聴けるが、アレサのはダメだ。強烈過ぎて、涙腺の緩みと胸の鼓動を抑える時間が必要である。

⑮「マイ・カップ・ランネス・オーバー」からタッチが変わる。ただ、アレサの熱量は変わらない。72年『ヤング・ギフテッド・アンドブラック』からだ。⑯マーヴィン・ゲイ&タミー・テレルの「ユアー・オール・アイ・ニード・トゥ・ゲット・バイ」はゴスペルぽくもあり、モダンな演奏陣も光る。この感覚は、次の曲⑱「リーン・オン・ミー」で更に強大となる。ヴァン・マッコイの作品。

どうも要領良くまとめ切れず、話が長くなったのでディスク2はまた別の機会に。ディスク2のキーワードは「ファンキー」と「ゴスペル」である。

Dr Feelgood (demo version)

https://www.youtube.com/watch?v=qohH7kpnbIE

You're Taking Up Another Man's Place

https://www.youtube.com/watch?v=FXVIFZVAaJM

My Way

https://www.youtube.com/watch?v=pOGfwdGRFLo

My Cup Runneth Over

https://www.youtube.com/watch?v=pfcEntFzJXg

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レコード棚を順番に聴いていく計画 Vol.10

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[17枚目]●タンパ・レッド『スライド・ギターの魔術師』<ソニー>(94)※録音年28~34。原題『The Guitar Wizard』

http://diskunion.net/portal/ct/detail/XAT-1245300647

 

タンパ・レッドと言えばジョージア・トム。このコンビと言えば「イッツ・タイト・ライク・ザット」。本盤もこの曲で始まる。但し、4ヴァージョン有る内の一つである。流れを書いておく。28年秋<ヴォカリオン>の考えでトムと組まされた、タンパ自身の初録音ともなる作品が一つ。ほどなく、タンパ・レッドのホウカム・ジャグ・バンド名義、フランキー・“ハーフ・パイント”・ジャクソンがヴォーカルを執る物が一つ。そして、本盤収録のパパ・トゥー・スウィート&ハリー・ジョーンズ(vo)名義の作品(こちらは<オーケー>から)。その6日前には<ヴォカリオン>でコンビによる第2弾が収録されている。実に2ヶ月ほどの間に、他作品の評判など関係なしに、微妙に形態を変え収録されたという事は、それだけ、音楽家も会社側もこの曲の素晴らしさに惚れ込んでいたのだろう。

デビュー作にして、歴史に残る重要曲を物したタンパだが、重圧に屈する事もなく良作を発表し続けた事は、本盤を聴けばよく解る。全17曲中、最初から9曲がコンビを中心とした物、残りがソロ作である。ホウカム調の物ばかりでなく、ディープな曲も多い。特に、ギター・プレイが主となるソロ作はその傾向となる。スライドも、ツボを抑えたアクセント的な物から、艶かしさ漂う物まで自在だ。

時代的には、戦前のシカゴ・ブルース。マディ達が活躍した戦後に比べ、デルタ・ブルースよりジャズの影響が強い為か、洗練されているとよく言われる。うわべはそうだが、結局は、都会人・田舎者双方に哀感は共通する。「洗練」と言っても微妙なタッチの違い程度に捉えても良いと思う。もっとも、微妙な違いが味わいなのだが・・・。

戦前シカゴ・ブルース・ミュージシャンとしては、ビッグ・ビル・ブルーンジー、ビッグ・メイシオ、サニーボーイ・ウィリアムソンⅠ世と並んで、タンパ・レッドの存在意義も大きいのだ。ライナーに拠れば、彼の家は、上記ブルースマン達の溜まり場でもあったらしい。

<ソニー>の名企画“ルーツン・ブルース”シリーズの一枚だ。ライナー・ノーツを始め、一部タイトルや歌詞が和訳されているので、知識もイメージも広がる。オリジナルのシリーズ編纂者はローレンス・コーン。

If You Want Me To Love You

https://www.youtube.com/watch?v=kmkeEL92Bzc

Sugar Mama Blues No. 1

https://www.youtube.com/watch?v=R_F3sXPaeYY

Things Bout Coming My Way

https://www.youtube.com/watch?v=CZShGE1p8qw

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2015年3月の読書メーター

2015年3月の読書メーター
読んだ本の数:2冊
読んだページ数:469ページ
ナイス数:10ナイス

ブルース・ レコード・ジャケット (SPACE SHOWER BOOKs)ブルース・ レコード・ジャケット (SPACE SHOWER BOOKs)感想
レコード・ジャケットのアート・ワークは、音が付きまとう部分に味がある。中身を知らなくても音が聴こえてくるような写真集。ミュージシャンはもちろん、レーベル、イラストレーター、フォトグラファー、企画者、様々な角度から眺められるのも一興。
読了日:3月22日 著者:高地明
ソクラテスの弁明・クリトン・パイドン (講談社文庫)ソクラテスの弁明・クリトン・パイドン (講談社文庫)感想
ギリシャ時代における「国家」「戦争」「民衆」「神」等の捉え方の、現代との違いをまず念頭に。霊魂と肉体、生と死についても同様。死を恐れないというか、善く死ぬこと(善的霊魂化)こそが人間の理想形と。不純物を濾過した結果がソクラテス的思想なのだろうか。
読了日:3月1日 著者:プラトン

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