ネット人情
読売新聞に連載されている「時代の証言者」、現在は八代亜紀さんの話。クラブ歌手時代の苦労から、歌が評判になりレコードを出したものの全く売れない上にマネージャーに持ち逃げされるという悲劇。そこから「全日本歌謡選手権」で頭角を現していく訳だが、ふと考えると、こういったタイプの番組がない現代では、もしかしたら、八代亜紀級の歌手が涙を飲んでいるのかなぁとも思う。
YouTubeやSNSで話題性を呼ぶのが今の世の中だろうが、苦労人がネットツールを利用するのも何だか違和感がある。「昭和」=「人情」というのは単純な図式だが、八代亜紀的苦労話や「全日本歌謡選手権」的番組の背景には「人情」が潜んでいる気がする。ネットツールにはない感覚だ。
他者との繋がりの希薄さ、親子間のスキンシップの喪失をネット社会とリンクさせて良いものか不明だが、人情の有る無しは自分中心に考えるか、相手の立場で考えるかの違いではないだろうか。そういう意味では「ネット人情」も確かに存在するはず。問題はツールではなく、その使い方。これまでの常識が通用しないバケモノが出現している反面、昭和とは違う人情が、いや人情の中身は一緒か、とにかく人情も消えてなくなりはしないだろう。
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