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2016年11月

レコード棚を順番に聴いていく計画 Vol.38

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[46枚目]●キンドレッド・ザ・ファミリー・ソウル『ラブ・ハズ・ノー・リセッション』<シャナキー>(11)

http://diskunion.net/black/ct/detail/58C110623702


愛は絆である。お互いが気持ちを繋ぎ体温を感じ合うものだろう。キンドレッドの音楽を聴いていると、そんなご託を並べたくなる。ファティン・ダンツラーとアジャ・グレイドンの二人は、夫婦の絆同様音楽活動の同志としての絆が強い。聴く側にも熱情が伝わる。猛烈な熱気というより人肌が醸す温もりだ。

キンドレッドの音楽は「ネオ・フィリー」と称される。確かにフィリー・ソウルならではの音使いやコーラス・ワークをたびたび聴き取れ、頬が緩む。ただ、余りフィリーに拘らず、素直に接した方がより楽しめる。何と言っても、良質な現代R&Bなのだ。

①「ザ・シェッディントン」は、アイザック・ヘイズ調。腰の座ったファンキー・チューンだ。ラストのボーナス・トラックの一つ手前にもVol.2が配置されているので、本アルバムのテーマ曲にも思える。「アボブ・ザ・ウォーター」も②⑧⑭と3箇所に当場。準テーマ曲のような様相だ。

③「ウィー・オール・ウィル・ノウ」は、ラヒーム・ディヴォーン参加。グロリア・スコット「アイ・ジャスト・クドゥント・テイク・ア・グッドバイ」をサンプリング。柔らかい仕上がりだ。

④「テイク・ア・ルック・アラウンド」は、ヒップホップ系のミュージシャンがフォロー。キング牧師のスピーチがサンプリングされている。ファティンの塩辛声は、細かくアクセントを付け区切ると、ラッパーみたいで、この手の曲に合う。

また、ヒップホップ度が強くなっても柔軟性を失わないのもキンドレッドならでは。二人の歌声も他を圧倒する方向には向かわず、自然体を貫いている。

⑤「ユー・ガット・ア・ラブ」は本盤のメインかも。スヌープ・ドッグが参加している。タメの効いたリズムが実に心地好い。ドラムだけ追いかけても面白い。アジャ~ファティン~スヌープと続くが、各々聴き惚れてしまう歌唱とラップだ。スヌープ・ドッグは、あまりラッパーを数多く知らない私が、昔から好きな一人だ。ここでもメロディアスな一節を聴かせる。

ラストには本曲のリミックスを収録。日本の祭りの掛け声みたいなのが入り、面白い。

端折るような紹介だが、⑥⑦⑨「SOS(センス・オブ・セキュリティ)」⑩「スティッキング・ウィズ・ユー」⑪といかにも“ネオ・フィリー”な世界が展開される。個人的に気に入ったのは、曲名を記載した⑨⑩。切なさと優美さ、自然な盛り上がりがフィリー理論に則っている。

⑫「ゴーイング・トゥー・ザ・ゴーゴー」は、大御所チャック・ブラウンを迎えてのゴーゴー・パーティー。ファティンの塩辛声はここでも活躍だ。

キンドレッド・ザ・ファミリー・ソウルは、ブラック・ミュージック・ファンなら必ず気に入るみたいな評価を読んだ事がある。あながち過大評価とも思えない。ファン心をくすぐるブラックネスが常に存在するのだ。

屈指の名盤や代表作はないかも知れない。しかし出すアルバムが全て同レベルの佳作である事は何とも驚異的ではないか。

Kindred The Family Soul feat Bilal & BJ-Take A Look Around

https://www.youtube.com/watch?v=cT9jMJHQn-0

you got love -Kindred the Family Soul featuring Snoop Dogg

https://www.youtube.com/watch?v=-n9zAeX16j8

SOS (Sense Of Security)

https://www.youtube.com/watch?v=BF0NLKQ56Po

Sticking With You

https://www.youtube.com/watch?v=F_UADjaMJFI

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血圧のこと

高血圧の90%が「本態性高血圧」で、残り10%が「二次性高血圧」との事。前者の方が正確な原因は解明されてないが、後者はホルモンの分泌異常と言われ、手術や投薬でクリアされると言う。

http://www.houju.or.jp/special/pa/pa_top.html

実は、私の高血圧が後者の可能性も出てきた。アルドステロンという物質の値が許容範囲ではあるがギリギリの線だと言う。ドクターは、決定的な検査結果が出ていないからか、アルドステロンは説明されたが「二次性高血圧」というワードは出していない。私が勝手にネットで調べ、結び付けているものだ。

お世話になっているドクターは、説明が丁寧で、データの正確な把握と次段階の可能性と対応を的確に行われている気がする。私はもちろん医学的知識はないが、自分がどういう状態にあるかが推測されるのは安心感にも繋がる。次の検査まで間があるので、まずは服薬と血圧測定での意識づけや運動不足の解消・・・職場での階段上りや暇を見てのウォーキングを着実に実施しよう。

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レコード棚を順番に聴いていく計画 Vol.37

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[45枚目]●ウィリー・クレイトン『ザ・トリビュート:ワン・マン、ワン・ヴォイス』<EMG>(11)

http://www.willieclayton.net/

http://diskunion.net/portal/ct/detail/58C110716001

ホームページ上のディスコグラフィーに掲載されたアルバム・ジャケットは25枚。長期間、精力的に音楽活動を行った証だ。

  本盤は、オリジナル曲もあるが、基本的にカバー曲集(同題でVol.2もリリースされている)。タイロン・デイヴィスとジョニー・テイラーの曲がほとんどだ。二人の様な、コンテンポラリーかつディープな、王道ソウルの世界が拡がる。

  伸びのあるギターを冒頭に配したファンキーなブルース①。歌詞に“マーヴィン・ゲイ”や“レッツ・ゲット・イット・オン”が混じる②は、心地好く腰を揺らす。この曲だけではないが、多重録音での自分の声との絡みもスムーズだ。

③⑧と、タイロン・デイヴィスの超有名曲。ベタな選曲という指摘もありそうだが、気負いのない歌いっぷりは、素直に乗れる。④や自作の⑤辺りは、絶妙な裏声も愉しめる。

⑥は現代R&Bにも通じる感じがする。⑦はゆったりとしたバラード。ミッド・テンポ⑨の後⑩は正統ブルース。個人的には本盤中で最も痺れる。⑪もタイロンらしい乗りの良さ。⑫はジョニー・テイラーぽいのですが、どうでしょうか?

ラストはマーヴィン・シーズの代表曲「キャンディ・リッカー」。

ハード・シャウターではないが、ツボを押さえた強弱の付け方、高低の駆使は十分聴き応えあり。ジョニー・テイラーも、タイロン・デイヴィスも後進に与えた影響大だが、ウィリー・クレイトンも彼らに次ぐ存在と言えるだろう。

Be With Me

https://www.youtube.com/watch?v=XJnS853A6wo

Equal Opportunity

https://www.youtube.com/watch?v=uceT4nkH-DQ

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2016年10月の音楽メーター

10月の音楽メーター
聴いた音楽の枚数:2枚
聴いた時間:42分

デラニーよりボニーへデラニーよりボニーへ
2016.10.8 タワーレコード久留米店にて購入。
まずは、ボニーさんのゴスペル的歌唱力にひれ伏す。二人の好みが微妙に違うらしく、間を取った感じの曲がややギクシャク感。それを救っているのはサポート陣の安定感かも。キング・カーティス、デュアン・オールマンは特にカッコイイ。ボニーさんのソロも含めあと何枚か聴いてみたいね。
聴いた日:10月13日 アーティスト:デラニー&ボニー&フレンズ
Backbeats: Crossover to Soul-More Crossover Soul FBackbeats: Crossover to Soul-More Crossover Soul F
2016.10.8 タワーレコード久留米店にて購入。
ソウル臭プンプン。迫力の歌唱や哀切感溢れるメロディー等の前に、曲の細かい部分に詰まっているソウル・ミュージック、黒人音楽の粋に酔い痴れる。シル・ジョンソン、ローラ・リーに特に感じ入るのは自分の好みなんでしょう。
聴いた日:10月12日 アーティスト:Backbeats: Crossover to Soul-More Crossover Soul F

わたしの音楽メーター
音楽メーター

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