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2018年10月

エディー・カークランド

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※本文を書くに当たり、永田鹿悟さんのライナーを大いに参考にしています。
ジャズ・レーベルの中でも、<プレスティッジ>はブルース・ファンにはよく知られている。その傍系<Tru-Sound>から62年に発表されたエディー・カークランド『イッツ・ザ・ブルースマン!』の<オールデイズ>版(18)である。
親元がジャズ系でもあり、録音担当はルディ・ヴァン・ゲルダー、サックスにはキング・カーティスに加え、オリヴァー・ネルソンが参加している。もちろん、ジャズ寄りではなくガッツリいなたいブルース・アルバムである。エディーのヴォーカルは「がなり系」だが、やかましさはなく、スパイスのように曲を締めている。ギターの間合いも抜群で、感情移入しやすいサウンドだ。特に、スロー系のブルースだとヴォーカルの迫力とギターの間合いの絶妙さが際立つ。
17歳の時に家出して"メディシン・ショウ"に参加していたというから、世代的には相当旧い。しかしながら、オールド・ブルースに固執しておらず「ダウン・オン・マイ・ニーズ」等はタジ・マハールを思わせるようなフォーキーな感覚も漂う。ただ、極端に新奇なサウンドを取り入れるというより、下地となるヴォーカル&ギターのブルース濃度に変化はなく、よく聴けば色んな要素を感じる事ができる、といったところだ。それゆえ、聴いていて飽きが来ない。ジャズ系のミュージシャン参加の影響もあるかも。「ベイビー・ユー・ノウ・イッツ・トゥルー」では、Tボーンを想起した。
ライナーでは、本盤発表前の録音として、<レリック>からリリースされた『スリー・シェイズ・オブ・ザ・ブルース』についても触れられている。収録されている<ルパイン>発の「トレイン・ダン・ゴーン」と「アイ・トライド」がYouTubeで見つかり、比較できて面白かった。「アイ・トライド」にはファルコンズがフューチャーされている。「トレイン」の方はあまり変化なく、ハープのテンポがややゆったりめの感じだ。変化の大きい「アイ・トライド」の方を今回貼り付けておく。
今回の<オールデイズ>盤は、ボーナスが2曲。<ヴォルト>からリリースされたものだ。「ザ・ホーグ」は、ハンドスピーカーから出ているようなヴォーカルで、ボブ・ログⅢ世を思い出してしまった。パート1だけの収録だったが、YouTubeには1&2でアップされていたので、そちらを貼り付けておく。もう1曲のボーナス「ゼム・ボーンズ」もなかなか面白い。
一般的には、ジョン・リー・フッカーの相棒として認識される事が多いようだが、本盤を聴けば、ブルースマンとしての深みと、一ミュージシャンとしての音世界の構築度の高さが理解できる。埋もらせてはならない存在だ。

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デニス・ラサールの<ウエストバウンド>シングル集

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13年<エイス>による編集盤。ウィリー・ミッチェルや、ジーン・”ボウレッグス”・ミラーが関わっているとは言え、曲を自作出来る人はやはり強い。盤石なソウル/ブルースの世界が展開されている。歌唱力を誇示するタイプではないので、良い意味で雰囲気で歌う人だ。ソツのない演奏陣あっての事ではあるが。
リズムの乗りは抜群。ノーザン系だけではなく、「マン・サイズド・ジョブ」のようにステイプルズばりのゆったりとした乗りも見せる。また、迫力不足のティナ・ターナー感も時には(迫力が全てではない)。バラードも決して弱くない。ツボを心得ている。「トライング・トゥ・フォーゲット」などは、フィリーの薫りも漂う美しさ。ブルースは「ザ・ベスト・シング・アイ・エヴァー・ハッド」で堪能。
個人的には<マラコ>期のイメージが強いが、この時代から完成度は高かったと納得。
ボーナスとして、ラジオ広告が2編収録されている。軽快なDJに導かれ、曲の一部が流れるが、それを聴くだけでも十分ソウルフル。黒い完成度の高さがここでも証明されている。

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10月14日~10月20日のツイート

Fame Northern Soul

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V.A.『Cover Me: The Eddie Hinton Songbook』(CD)<ACE (UK>

 

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●   V.A.『Gulf Coast Girls: Swamp Pop Revisited 1958-1962』(CD)<JASMINE>
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HELEN HUMES『Today I Sing The Blues 1944-1955』(CD)<JASMINE>
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●【ブルース豆知識】エディ・クリアウォーターの「クリアウォーター」は、「マディ・ウォーターズ」に対抗して付けられた芸名ですと。↓これに書いてありました。 
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【本棚登録】『Kwanza』  
安心してください!シュガー・パイ・デサント、まだ頑張ってます!お誕生日おめでとう👏
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これがナッピー・ブラウンのゴスペル時代。 Bell Jubilee Singers (featuring Napoleon Brown Culp [aka Nappy Brown])- Do You Know The Man...

 

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ここまで来るとブルースかゴスペルかわからなくなります。 Inez Andrews-Lord Don't Move My Mountain

 

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シスター・ロゼッタ・サープのギター・ソロ集! Sister Rosetta Tharpe guitar solos (in motion picture)

 

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自分に都合良く言い換える物言いばかり聞いていると、正しく美しい日本語が侵されているようで気持ち悪い。近い将来日本語は朽ちてしまうんじゃないか。



知れば知るほど「軽減」税率というネーミングが白々しい。


博多で見かけた新しい本屋。

http://www.kankanbou.com/ajirobooks/



【聴いた】『ナッピー・ブラウン・シングス』   
昔、雑誌の懸賞で当たったロッド・スチュワートのライブは小さな会場で、座席は2階だったけど、2階はほとんど人が居なかったので一番前で観たぞ!ロッドはそれでも精一杯楽しませてくれた。アンコールで浴衣をはだけてハッスルしてました^^



デニス・ラサールのバース・ネイムは、オラ・デニス・アレン。「ラサール」という名前は雑誌を読んでいてピンときたんだってさ。



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ハンバーグ&オムライス専門店 kitchen SAKAの移転を実現したい! - クラウドファンディングCAMPFIRE  さんから



①他人を見下さない②喋る前に話を聞く③ユーモアを解す



オセロの世界選手権に関連してオセロの話を色々聞くけど、あれは自分が打つ手を考えるだけでなく、相手がろくな手を打てないように追い詰める事が大事らしい。ゲームの世界で良かった(;´∀`)



「ブルース」をモノサシにして音楽を聴いているのさ。

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福岡・秋の収穫

博多のレコード店巡り。10時に到着で、まずはタワーレコード福岡店へ。やはり<オールデイズ・レコード>のコーナーで足が止まる。オーティス・スパン『ブルース・ネヴァー・ダイ!』とロイ・ミルトン『R.M.ブルース』を選びレジへ。

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計算を終えると、ポイントが1000を超えたが、11月末で失効するポイントを引くと1000ポイントを割る、即ち11月いっぱいまでに新たに購入しないと割引が受けられないという仕組み。それまでに来る確率は低いので、追加購入をした。<オールデイズ>のリトル・ミルトン『ミーティア&ボビン・レコーディングス』とソニーのギター・レジェンド・シリーズから、いつでも買えるだろうと保留していたマディの『ミシシッピ・ウォーターズ・ライブ』をセレクト。
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家人と合流し、海鮮丼を食べた後、<グルーヴィン・レコード>へ。カントリー・ソングをソウル・シンガーがカバーした「カントリー・ミーツ・ソウル」シリーズの、これは第二弾だったか。『ビハインド・クローズド・ドアーズ』。
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課題?のハード・バップ物を一枚。ティナ・ブルックス『トゥルー・ブルー』。
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入江書店を覗いた後、<ジューク・レコード>はまだ開店時間前だったので、博多駅地下街の<グルーヴィン>へ。ジミー・ウィザースプーンの<モダン>録音集と再びギター・レジェンド・シリーズから、タジ・マハール『ジャイアント・ステップ/ディ・オール・フォークス・アット・ホーム』。
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最後に<ジューク・レコード>。毎度コンピ盤を選ぶのが難しく楽しい。<エクセロ>系のソウル集。フレディ・ノース、ドリス・デューク、ボビー・パウエル等。
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ボビー・パターソンを買ったけど、これは<Pヴァイン>からも出ていたあの有名盤と曲が一緒だった。但し、曲順が違う。シングル・ミックスやアルバム・ミックスと書いてあるが、それが先述の盤と同じなのかどうか、私の知識では判らない。発行レーベルは<デーモン>系のよう。
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最近、<ジャスミン>からも編集盤が出た、ジョディ・ウィリアムズの04年<エヴィデンス>発『ユー・レフト・ミー・イン・ザ・ダーク』。
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以上で終わり。また楽しみが増えた。
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10月6日~10月14日のツイート

他人に細かい心配りをしながら、自分の意志を貫く事の難しさ。


樹木希林さん唯一のワガママは、内田裕也を愛し続けた事だろうか。

秋空に ジミー・リードの ハープ翔ぶ

2018.10.7. ブックオフ琴平店にて購入。『Up for the Down Stroke』   
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「型」から入ったとしても「型」を絶対視してはいけない。


ロックンローラーとブルースマンのどちらかになれると言われたら、やっぱりブルースマンになろう。


生まれ変わったら、また自分を始めるという手もあるな。


She's A Doll! - Warner Bros.' Feminine Side 1962-68

Various Artists (Shes A Doll)

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●   Rhythm & Blues Christmas Various Artists (Fun Time)
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アレステッド・ディベロップメントの来日公演が12/28から開催
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突撃!ユネスコの朝ごはん!


突撃!えなりの晩ごはん!


満腹!かなりの晩ごはん!


「飛んで火に入る夏の虫」に出会ったタメシがない。 Etta James - Jump Into My Fire
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エタ・ジェイムスに外れなし! Etta James - If I Had Any Pride Left At All

 

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ん?役所広司はどこにいる? The Dead South - In Hell I'll Be In Good Company
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わっ!ビッ栗した!
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朝メシ代わりのガッツリブルース! Stacy Johnson - Consider Yourself
 
本コンピ盤とヴァージョンは違うようですが・・・。 I'm Tore Up - Billy Gayles with Ike Turner's Rhythm Rockers 78 rpm!
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昨日からジミーちゃん聴いてます。 Jimmy Liggins: Nite Life Boogie
パンチ力溢れるヴォーカルに鉄壁のバンドサウンド!私は黒人音楽に出会った頃、ジャンプ系はよく聴いていた。最近再び聴く機会が多くなったが、以前より突っ込んだ聴き方ができているのではないかと思う。迸る熱気はどんな音楽にも負けない気がする。
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明日から人間ドックを含む5連休ですわ。 Joe Liggins - In The Wee Wee Hours
 
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ブエノスアイレス。

不意の出会いです。 船のスパイです。 上野住まいです、家出たいです。



寅さん映画、最初の頃は怒りや涙、やたらとアグレッシブだな。


明日は、人間ドック・オブ・ザ・ベイ、もしくは人間ドック・ポーマス、あるいは人間ドック・ワトソン、もしかしたら人間ドクター・フィールグッド、実は人間ドクター・クレイトン・・・もういいですか?


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古書籍販売会の収穫

鶴屋デパートで、15日(月)まで予定されている古書籍販売会に行ってみた。6店舗からの出品。老舗からニューウェイヴ店までバラエティーに富み、量も十分、サービス価格の物も多かった。

以前は、この手の催しに繰り出しても渋すぎるきらいがあった。熊本の古書店界も幅広くなったきたなとつくづく思う。と言いつつ、購入はほとんどしていない。
なぜかCDを一枚。ファイヴ・ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマの<スペシャルティ>代表作2in1。
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坂口恭平さん『現実宿り』がなんと100円。活字がびっしり詰まった一冊。一体、ひと文字当たりいくらだ?
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9月30日~10月6日のツイート

情念という言葉がもっとも似合うブルースマンだった。いや、過去形はやめよう。 Otis Rush - You know my love

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閲覧注意? The Ikettes I'm Blue

 

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ひとりひとり違うからひとつになれるんだ。 J. Blackfoot / Two Different People

 

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ワイルド・シンガーは、変顔もワイルド?!
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 台風の進路も気になるが、日本の進路も気になるのだ。
ヨメさんはよく、ハゲるならハゲると結婚前に言ってもらわなくちゃ困ると罵る。これを俗にツルピカ詐欺という😓

足の裏を刺激して一生歩ける体になる! きくち体操 >> 『本が好き!』の献本。 →  
アイク・ターナーのプロデュース作品コンピを聴いてると、つくづく嗄れ声が好きなんだなぁと。中でもティナはやはり凄い!棘が立つようなハスキーボイスから、一挙に頂点に持って行く。ちょこっとしか出て来ないのが残念。まぁ仕方ないか。

アイクも相当なブルース好き。モダン・レーベルの地域別シリーズで、現地に赴き、ごついブルースをリサーチしてました。

女心と秋の空、男心はうわの空。

深いブルージーな歌声で聴く者を魅了するパーシー。52年に交通事故に遭い顔面に損傷を受けたとか。そのイメージが先行してか、53年以降の作品は呂律が回らないほどではないが、靄の向こうで歌っているように感じる。元々緩やかな歌い方をする人だがメリハリはあった。それがゆったり度満載に聴こえる。元々緩やかな歌い方をする人だが、メリハリはあった。それがゆったり度満載に聴こえる。だが、これはこれで味がある。ジャンプ感も目立つ時期から、ブルース一本道に変化したといった印象。もちろん、時代の流れもあるだろうが、常に自分のスタンスを失わないミュージシャンシップの賜物だろう。

1007181681 ブルースとエンターテインメントを愛すアイクらしさが溢れる。「フィール・ソー・グッド」や「ダスト・マイ・ブルーム」など、ちよっとベタ過ぎない?という曲も。登場シンガー全員がティナ・ターナーを目指しているような乗りを発揮。個人的には、サザンの薫りも感じるステイシー・ジョンソンがツボ。

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