デニス・ラサールの<ウエストバウンド>シングル集
13年<エイス>による編集盤。ウィリー・ミッチェルや、ジーン・”ボウレッグス”・ミラーが関わっているとは言え、曲を自作出来る人はやはり強い。盤石なソウル/ブルースの世界が展開されている。歌唱力を誇示するタイプではないので、良い意味で雰囲気で歌う人だ。ソツのない演奏陣あっての事ではあるが。
リズムの乗りは抜群。ノーザン系だけではなく、「マン・サイズド・ジョブ」のようにステイプルズばりのゆったりとした乗りも見せる。また、迫力不足のティナ・ターナー感も時には(迫力が全てではない)。バラードも決して弱くない。ツボを心得ている。「トライング・トゥ・フォーゲット」などは、フィリーの薫りも漂う美しさ。ブルースは「ザ・ベスト・シング・アイ・エヴァー・ハッド」で堪能。
個人的には<マラコ>期のイメージが強いが、この時代から完成度は高かったと納得。
ボーナスとして、ラジオ広告が2編収録されている。軽快なDJに導かれ、曲の一部が流れるが、それを聴くだけでも十分ソウルフル。黒い完成度の高さがここでも証明されている。
| 固定リンク
「Denise Lasalle」カテゴリの記事
- 2023年11月8日(水)雄弁家と冬の風(2023.11.08)
- 2023年9月5日(火)変化が有るような無いような(2023.09.05)
- デニス・ラサールの<ウエストバウンド>シングル集(2018.10.28)
- レコード棚を順番に聴いていく計画 Vol.2(2015.01.18)
コメント