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2019年1月

【映画】『ボヘミアン・ラプソディー』

※ネタバレになると思いますので、映画未鑑賞の方はご遠慮ください。

パフォーマーとして輝く事を目指した、というよりスターになる確信が、フレディー・マーキュリーにはあったのかも知れない。自分の才能を信じ、一度成功しても甘んじる事なく、音楽的創造を続けた。自信に溢れた言動は、取りようによっては傲慢にも思えるが、成すべき事を成しているので、クイーンの他メンバーも彼を信頼し、全員の音楽センスは結集され、歴史的なロックバンドになった。
そんなフレディーの精神的な翳りは、自らがゲイである事に「気づかされた」時から濃くなってくる。多くの人物が彼の味方であるのに、性的嗜好に翻弄されるあまり、敵味方の区別が付かなくなり、刹那的な快楽をもたらす者や彼の名声を利用しようとする者だけが周囲に残る。メンバーと喧嘩別れしソロ作を作るが、彼を満足させる創造性はなく、その上、エイズという病魔が彼の喉元に死を突きつける。
最終的には彼の「真の友達・真のファミリー」が彼を目覚めさせ、「ライブ・エイド」での圧巻の復活ステージで映画は終わる。演奏される曲の歌詞には、彼の孤独と苦悩が投影されているが、我々は勝者だ!と高らかに宣言もする。曲調や歌い口のダイナミズムも魅力だが、歌詞内容にも多くの人が共感し、勇気づけられるものが込められていると改めて思った。
彼の一家はゾロアスター教徒で、劇中で父親が口にする「善い考え、善い言葉、善い行い」という教義は印象に残る。フレディー・マーキュリーは、つつましい生活、安定した人生は送っていないかも知れないが、自分に素直に向き合い、強く前進し、苦悩にバランスを崩しても他者の愛で立ち直り、多くの人に感動と精神の解放感をもたらした。抽象的な宗教の教義をそれとなく信じるより、具体的に自分の人生に活かし、他者に影響を与えた人物だと言える。

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大阪新年の収穫(1月2日)

ホテルでの朝食は、喫茶室といった感じのこじんまりとしたレストラン。種類は少ないがピラフ、ソーセージ、スクランブルエッグ、ミニロールキャベツなどに加え、お雑煮も頂いた。

娘の希望でなんばグランド花月へ。公演は観ていない。売店をウロウロして、近くにあるたこ焼きさんで一服。さすがは本場の味で、皮のぱりぱり度が何とも言えぬ食感。たこの存在感もちょうど良い。変にパターンを変えるより王道のたこ焼きがやはり良い。音楽と一緒かも。ホテルでの朝食時も感じたが、やはり食に関するセンスは大阪人は抜群なのだろう。そう言えば、昨日海遊館の近所で食べた肉まんも美味しかった。あの、数字3ケタのお店の肉まんより美味いんじゃないかと思えたほど。多分に場の雰囲気というのもあるだろうが・・・。
さて、花月の後CD探索に向かう。地下街に戻ると、タワーレコード難波店の案内があったので予定には無かったが行ってみた。品揃えは充分で、手を出そうかとも思ったが、梅田店にも行く予定だし、キングコング・レコードの後に新譜陣を検討しようと思い、ここはスルーした。
そして到着、アメリカ村のキングコング・レコード。思った以上にロック方面が多く、残念ながらブラック系にはそんなにときめく盤は無かった。そんな中から一枚、再び<ソニー>の「ルーツン・ブルース」シリーズから、今度はゴスペル集。『ザ・ゴスペル・トラディション~ザ・ルーツ・アンド・ザ・ブランチズ・VOL.1』。ワシントン・フィリップスやブラインド・ウィリー・ジョンソン、ベッシー・スミスやカーター・ファミリーなど。
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梅田へ移動し、タワーレコードへ。現在、<デルマーク>の65周年キャンペーンが行われているが、60周年の時にリリースされた、エディ・クリーンヘッド・ヴィンソンwithジェイ・マクシャン&Tボーン・ウォーカー『キドニー・シチュー・イズ・ファイン』を購入。嬉しい事に、特典として貰える<デルマーク>のコンプリート・カタログは旧譜も対象との事でゲット!
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テッド・テイラーの<アラーム>盤『テッド・テイラー1976』。
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数はあまり揃ってなかった<オールデイズ>盤からはアーサー・ガンターをセレクト。『ベイビー・レッツ・プレイ・ハウス』。
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最後に、ディスクユニオン大阪店を目指したが、方向オンチの私はグーグルを頼っても中々辿り着かず、グーグルならぬぐるぐる状態。しかし、目印のドンキホーテが見つかりひと安心。タワーレコードの袋を提げたオッサンも歩いていたので、確信。
ブルース/ソウルファンとして残念なのは、店内は、ロックとジャズ中心だった事。オールマン・ブラザーズ・バンドやビル・エヴァンスだけでひと棚あったりする。客もそちらに集中し、ブラック系は、私が見ている時にひとり来たぐらい。東京のように、ブラック系だけで一店舗あるような状況と比べるのはおかしいだろうが、膨らんだ期待は少々萎んだ。
見かけると手が出るインディーズ・ソウル系からは、TKソウル『ライフ・アフター・ラブ』(14)。
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<オールデイズ>盤のコンピ『ルーラル・ブルースVOL.1&VOL.2』。迷わず買っても安心のサザン・ブルース集。
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ジョー・サイモンの<サウンド・ステージ・セブン>集『モニュメント・オブ・ソウル』。
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以上で、大阪CD探索の旅は終了。時間のめどが付けにくい為、例えばジャズ方面がゆっくり見られなかったりした。欲しい一枚をネットで取り寄せたりするやり方に比べれば、極めて非効率なのはよく解っている。しかし、やっぱり、店舗であれこれ取捨選択するのは愉しい。やめられない。
(おわり)

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大阪新年の収穫(1月1日)

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

今年は、大阪で新しい年を迎えた。元日10時過ぎに到着した大阪空港から、まず京橋のホテルへ向かう。途中、京阪百貨店のレストラン街で腹ごしらえ。大阪ならではのお好み焼きを堪能。その後、娘のスマホの道案内でどうにかたどり着いた。
割引チケットがあったので、四半世紀ぶりぐらいになる海遊館を訪れた後、妻娘と別れ、いよいよCD探索へ。元日はブックオフしか開いてないようなので、まずなんば戎橋店。ブックオフは2件行ったが、どちらも駅構内に地図付きの案内広告があったので比較的迷わず到着の運びとなった。
大都市のブックオフは在庫量が多いので、見るのもしんどいが、おっ、と思うのも出てくる。ここでは2枚。ビッグ・ジョー・ウィリアムス、アーサー・クルーダップらの<トランペット>録音集。90年<Pヴァイン>による編集盤だ。
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もう一枚は、<ソニー>の「ルーツン・ブルース」シリーズから、チャンピオン・ジャック・デュプリー『ニュー・オーリンズ・バレルハウス・ブギー』。
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続いてブックオフ心斎橋店。『ノーザン・ソウル』というざっとしたタイトルの2枚組は、英<ダイナミック・エンターテインメント>から各々出ている『ゲッティング・マイティー・クラウデッド』『アイ・キープ・トライン』の2枚を組み合わせたもののようだ。04年発。サム・ディーズ、アン・セクストン、ロスコー・シェルトン、ジーン・チャンドラー、バレット・ストロング、オーティス・クレイ、ハロルド・バラージュetc.....
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もう一枚は、<スミソニアン/フォークウェイズ>から、南カロライナ州のジョンズ・アイランドを舞台に、スピリチュアル、民間伝承、子供の遊びを録音したもの。『ビーン・イン・ザ・ストーム・ソー・ロング』。必ずしも歌ばかりではなさそうだが、どんな感じのものか聴いてみたかったので。
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初日はこれで終了。晩飯はお昼を食べたレストラン街を利用しようとしたが、早々と終わっていた。頼まれていたケンタッキーのハンバーガーを購入し、ホテル近所のローソンでも調達してチェックインした。
(つづく)
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