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【映画】『ボヘミアン・ラプソディー』

※ネタバレになると思いますので、映画未鑑賞の方はご遠慮ください。

パフォーマーとして輝く事を目指した、というよりスターになる確信が、フレディー・マーキュリーにはあったのかも知れない。自分の才能を信じ、一度成功しても甘んじる事なく、音楽的創造を続けた。自信に溢れた言動は、取りようによっては傲慢にも思えるが、成すべき事を成しているので、クイーンの他メンバーも彼を信頼し、全員の音楽センスは結集され、歴史的なロックバンドになった。
そんなフレディーの精神的な翳りは、自らがゲイである事に「気づかされた」時から濃くなってくる。多くの人物が彼の味方であるのに、性的嗜好に翻弄されるあまり、敵味方の区別が付かなくなり、刹那的な快楽をもたらす者や彼の名声を利用しようとする者だけが周囲に残る。メンバーと喧嘩別れしソロ作を作るが、彼を満足させる創造性はなく、その上、エイズという病魔が彼の喉元に死を突きつける。
最終的には彼の「真の友達・真のファミリー」が彼を目覚めさせ、「ライブ・エイド」での圧巻の復活ステージで映画は終わる。演奏される曲の歌詞には、彼の孤独と苦悩が投影されているが、我々は勝者だ!と高らかに宣言もする。曲調や歌い口のダイナミズムも魅力だが、歌詞内容にも多くの人が共感し、勇気づけられるものが込められていると改めて思った。
彼の一家はゾロアスター教徒で、劇中で父親が口にする「善い考え、善い言葉、善い行い」という教義は印象に残る。フレディー・マーキュリーは、つつましい生活、安定した人生は送っていないかも知れないが、自分に素直に向き合い、強く前進し、苦悩にバランスを崩しても他者の愛で立ち直り、多くの人に感動と精神の解放感をもたらした。抽象的な宗教の教義をそれとなく信じるより、具体的に自分の人生に活かし、他者に影響を与えた人物だと言える。

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