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メンフィス・ミニー&カンサス・ジョー

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●メンフィス・ミニー&カンサス・ジョー『イン・クロノロジカル・オーダーVol.1』<ドキュメント>(91)

 

初録音となる<コロムビア>作品から、<ヴォキャリオン><ヴィクター>、録音場所もニューヨーク、メンフィス、シカゴの三か所に及ぶ。

 

メンフィス・ミニーは生まれはルイジアナ州のアルジェという街で、13人きょうだいの長女。口減らしか家出か13歳の時単身でメンフィスに赴き、先ずはサーカスなどを催しているテント・ショウで演奏を行っていた。カンサス・ジョー・マッコイは2人目の夫でビール・ストリートのバーバー・ショップでのパフォーマンス中に<コロムビア>からタレント・スカウトを受けニューヨークでの録音という運びとなった。

 

ただ、録音はしたものの中々発表はされなかったようで、「バンブル・ビー」の30年<ヴィクター>版「バンブル・ビー・ブルース」(メンフィス・ジャグ・バンドをフィーチャー)の方が先に好評を博してしまう事態となった。実は、その少し前には<ヴォキャリオン>からも同曲はリリースされていた。本盤には3作品とも収録されている。YouTubeでは<コロムビア>版が拾えなかったが、確かにジャグ・バンド入りの華やかさ?に比べ<コロムビア>版は地味かも知れない。悪くはないんだけど。個人的には<ヴォキャリオン>版が落ち着いた感じで好きだ。因みに「バンブル・ビー・ブルース」は、CDだとジャグの音がYouTubeよりファットでより痛快感を得られる。

 

メンフィス・ミニーの魅力のひとつに、力感十分かつ丁寧な歌唱がある。カンサス・ジョーが決してしょぼい訳ではないが、ミニーの歌には引き込まれてしまう。ジョーの裏に回っても妙にサラッとした感じで魅力がある。ギターのテクニックを比較する耳は私に無い。歌を担当していない側がフレーズを紡いでいるだろうという推測のもと聴くと、甲乙つけ難い味わいがある。彼らが手本としたのは、メンフィス・ブルース界の雄、フランク・ストークス&ダン・セインだとライナーに書いてある。時代的なニュアンスもあるだろうが、いなたさよりモダンな感覚が強いギター・ワークではある。ブラインド・ブレイクとかのラグ的なモードにも通じる。

 

先に書いたように、<コロムビア>期は地味目にも思えるのだが、両名の絡みが自然で絶妙なコンビぶりがじわじわと迫ってくるのも事実だ。

 

I Want That

 

That Will Be Alright

 

Frisco Town

 

When the Levee Breaks

 

Mister Tango Blues

 

She Wouldn't Give Me None

 

Bumble Bee

 

Can I Do It For You?

 

Bumble Bee Blues

 

I Never Told A Lie

 

Georgia Skin

 

I'm Wild About My Stuff

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