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レコード棚を順番に聴いていく計画 Vol.75

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[84枚目]●TQ『ザ・セカンド・カミング』<エピック>(00)

 

 

ヒップホップ系の音楽は、ノリが身上である。私の場合どうしても歌物に惹かれるので、ラップオンリーより、ラップと歌の混在状態がより好きだし、テンポはゆったりめの方が乗れる。TQもその範疇にいる。

 

 

TQは本名Terrance Quaites。  1976年アラバマ州モビールで生まれ、カリフォルニア州コンプトンに引っ越した後16歳でジョージア州アトランタに居住。93年~95年R&Bグループ、カミング・オブ・エイジで活動。ソロに転じて98年「ウェストサイド」のヒットを生み、同年1stアルバムを発表。本作はタイトルで推察される通り、2ndだが、なぜかアメリカでのリリースはなく(縮小版はある)EU発。3rdはUKから出たが、その後はUSリリースのようだ。discogsでは2019年のアルバムまで確認できた。

 

 

冒頭触れたように、終始乗りの良さが目立つ。借りものにしろオリジナルにしろキャッチーなフレーズも度々。②「G.H.E.T.T.O」では、「ゲットー」を一文字ずつ発音する事でリズミカルさが生み出されている。日本語だと一文字ずつ発音しても、ぶつ切り状態になるだけで新味はない(使い方次第ではあるが)が、英語は言葉がアルファベット化する面白味がある。強調されたベース音と良い対比を成している。③リサ・スタンスフィールド「オール・アラウンド・ザ・ワールド」のフレーズをサンプリング。ヴォーカルの重ね具合もソツ無し。④はヒット・シングルらしくフレーズが耳に残る。ビズ・マーキー「ジャスト・ア・フレンド」の借りものではあるが。⑤はPVがどぎつい。本盤は全般的に落ち着いてソフトでしなやかなサウンドなのだが、この曲だけは過激に迫っている。⑦ジャ・ルールのスパイシーなラップが先導。60年代イギリスのテレビドラマ『ザ・セイント(邦題・天国野郎)』のテーマ曲を使用。⑧⑩は特にリズムにタメがあり、好きなタイプ。⑩はラップのような歌のような絶妙な按配。一時期よく聞かれたアコースティック・ギターの爪弾きも。⑪ベースがよく弾んでいる。⑮ウォーレンG参加でエディ・マネー「トゥー・チケッツ・トゥー・パラダイス」使い。終盤の⑯⑰は歌で勝負。熱唱型ではないが温かみは感じる。⑱は隠しトラックで明るくダンサブルな一曲。ゲストが集結している。ゲストと言えば、ジャ・ルールとウォーレンG以外のゲストを羅列しておこう。③ホーミー、⑧ヴァンダルZ、⑪レイジー・ボーン、⑬P-NUT、⑭GIGI'Sとなっている。

 

 

① come again interlude

 

② G.H.E.T.T.O

 

③ Internationally Yours

 

④ Daily

 

⑤ Super Bitches

 

⑥ Caught (Interlude)

 

⑦ How can i be down

 

⑧ Hold It Down

 

⑨ What The Fuck? (Interlude)

 

⑩ Best Friend

 

⑪ One Day

 

⑫ Mama (Interlude)

 

⑬ Lite Skinned Freckle Face

 

⑭ Hard Life

 

⑮ The Grind F

 

⑯ The one

 

⑰ Been a long time

 

⑱ Ooh La La La

 

 

 

 

 

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