2023.4.27. 博多の収穫
【中古盤】
<ケント・ソウル>ではなく<ケント・ダンス>。コンピ盤が多いようだが、ミリー・ジャクソン単独とかも出ているシリーズ・レーベル。評価が高いデイヴ・ゴーディンのシリーズもこちらから出ているもの有り。明確に区別する必要も無いでしょうが。内容は未発表を含む<スプリング><ポッセ>作品集。ダンス曲中心だが、ジョー・サイモンの豊かな声量は味わえる。
ゲイトマウスの<ピーコック>作品を29曲収録している本作は、さすがに凄い(まだ全部聴いてないけど)。ジャンルに捉われない活躍ぶりで、常に素晴らしい音楽世界を作り上げたゲイトマウスの、強烈なスタート・ダッシュの姿がここにある。
78年の作品。76年~78年(アルバム3枚)の<ワーナー>時代がザ・ステイプルズ名義である。マッスル・ショールズ録音。タイトル曲はジョージ・ジャクソン作、他にはポール・ケリー、スワンプ・ドッグ+チャーリー・ホワイトヘッドなど。カバーは、E.L.O.の「ショウダウン」、ゴスペル・グループ、ホブソン・ファミリーの「壁の落書き(ハンドライティング・オン・ザ・ウォール)」、ジュニア・パーカー~エルヴィス・プレスリーの「ミステリー・トレイン」。プロデュースは、ジェリー・ウェクスラーとバリー・ベケット。
95年<デルマーク>発。『リヴィング・ブルース』誌のカムバック賞を受賞、W.C. ハンディ賞にノミネートした傑作。経歴は、52年にヘンリー・ストーンの<ロッキン>からアール・フッカーのギターを伴い4曲録音したのが最初のようだ(名義はリトル・サム・デイヴィス)。その後、ハーモニカ・サミー・デイヴィス名義で録音を続け、本盤のリリースに繋がる。その後はリヴォン・ヘルムのバンドに参加したりしている。2018年、89歳で亡くなっている。
【タワーレコード】
原盤は<ブラック&ブルー>。<ウルトラ・ヴァイヴ>からは6月と9月にリリースされ、私が買ったのは後者。ややこしい事に収録曲が若干違う。そもそも80年に出たオリジナルLPは9曲で、前記した2枚のCDは各々5曲のボーナストラックが入っており、その内容が違う。6月版には「ストーミー・マンデイ・ブルース」や「テイント・ノーバディ・ビジネス」といった有名曲が含まれている。一方、9月版はオリジナルLPの別テイクが4曲入っている。サヴォイ・スルタンズは嘗てはNYのサヴォイ・ボールルームを拠点としたダンス・バンド(1937~46)。創設者はサキソフォニストのアル・クーパーである。パナマ・フランシスが74年に名乗り始めて、90年代とっかかりまで活動した。因みにフランシスは、40年代ラッキー・ミリンダー楽団の一員として、サヴォイ・ボールルームにも出演していた。サヴォイ・スルタンズへのリスペクトの気持ちが有ったのだろう。ところで、以前は「サルタンズ」と言っていた気がするが・・・。
65年<ダイヤル/アトランティック>がオリジナル。R&Bチャート2位を飾った名盤だ。本作にはボーナストラックが4曲プラスされている。“ソウル界でもっとも過小評価され続けている男”と言われたジョー・テックスの本領発揮の一枚である。
トミー・マクレナンは、戦前ブルースが新たな局面を迎えようかとする時代に活躍した。荒々しいが乱れてはいない。ある意味ブルースの真髄とも言えるだろう。旧いようで旧過ぎず、新しいようで旧い感覚は残っている。深みの極致。
まだ聴いてもいないのに断言するが、今年発売されたリイシュー盤の中でも記憶に残る一枚となるだろう。ブルースのガイドブックには必ず登場する、70年発の『ザ・シングス・ザット・アイ・ユースト・トゥ・ドゥ』が丸々入っているという訳では無い。51年~58年の期間、<インペリアル><スペシャルティ><アトコ>と続いた彼の音楽史を収録順にまとめた一枚である。
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