2024年8月19日(月)あなたなしで
くもり。18時頃ひと雨。連続猛暑日が途絶える。日が照らない中のウォーキングは快調ではあった。ただ涼しい風が吹いている訳ではないので通常通り汗はよくかいた。朝食は、うぐいすあんパン、レーズン&アップルパン、牛乳。
ふとしたキッカケで、オーティス・クレイの「Trying To Live My Life Without You」について調べていたら、浅川マキがこの曲をカバーしていると知り俄然興味が湧いた。72年にリリースされたオリジナルのクレイ盤の作者はユージーン・ウィリアムズ。パートナーに見切りをつけられ家を出て行かれた男の歌で、1日5箱のタバコを吸ったりワインを4、5本空けたりと自堕落ぶりを告白してそんな悪習を断ち切るのは大変だが、もっと大変なのはキミのいない世界で生きる事だ(若干意訳)と嘆いている。
浅川マキ版では、冒頭に、川を下る舟のようにゆらゆら揺れながら流れていこうと、原曲には無い一節を加えて男の気持ちを前に出し、歌の世界にすんなりと誘導している。曲調は、オリジナルにはメンフィス・ソウルならではのキレの良いフレーズが多々出て来るが、浅川マキはその部分をうまくすり替えて彼女ならではの音世界を創り上げている。それでいてソウルっぽい部分もあるのが嬉しい。「ワイン」を「コップ酒」に変えているのもさすがである。演奏陣には若き日の坂本龍一や向井滋春、つのだ☆ひろらが参加。西荻窪・アケタの店でスタジオ・ライブ形式で録音されている。76年のアルバム『灯ともし頃』に収録され、78年のライブ盤『ライブ夜』にも入っている。また、クレイ版の邦題は「愛なき世界で」だが、マキさんは「あなたなしで」と個人的・抒情的に表現した。しかも男の感情を歌っているのだから「お前なしで」になりそうだが「あなた」とする事で男のピュアな感情に触れるような気がする。
他にも何件かカバーがある曲だが、最も売れたのはボブ・シーガー&ザ・シルヴァー・バレットバンドの作品である。ポップ・チャートで5位の成績を収めている。ライブ盤(スタジオ収録分との多重録音らしい)『Nine Tonight』に収められている。観衆に向け「今夜はファンキーな気分なんだね?・・・これは古いメンフィスの曲だ」と、黒人音楽ファンからすると中途半端な説明(口上)の後スタートする。ヴォーカルはガッツがあるし、演奏もほど良くレイドバックし、ホーンズや女性コーラスも絡め、オリジナルへのリスペクトは十分感じ取れる。しかし、邦題が「暴走マイ・ライフ」!確かに私生活の暴走が悲劇を生んだのだろうが、これはちょっと・・・浅川マキがずっこけるぞ。
お昼は卵とレタスのサンドイッチ。食後に桃のロールケーキ。夕食は、御飯に辛子明太子、塩サバ、ナスの煮浸し、ゴーヤーの酢漬け、キュウリとオクラの和え物。食後にバニラクリームクラッカー。
♪ Otis Clay - Trying to Live My Life Without You
♪ Bob Seger - Tryin’ To Live My Life Without You
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