レコード棚を順番に聴いていく計画 Vol.108 (2)
[117枚目] ● G.C.キャメロン『エンタイスト・エクスタシー』<ディスク・ユニオン>(09)
※本文を書くに当たり、林剛さんのライナーノーツを大いに参考にしています。
しっとりとしたスロー・バラード。じわじわと沁みてくる。
(7)はファルセット中心だったが、ミッドなこの曲はザラついたテナーも加えてやや幅を広げた感じだ。
ジャジーなピアノやストリングスを背景に、ひとりコーラス・グループを展開している。林さんは、テンプス84年の「My Love Is True(Truly For You)」を思い出すと書かれている。
メロディアスなミッドダンサーで、主にテナー~バリトンを駆使してしなやかに歌う。
インプレッションズのオリジナルより、やや盛り上がりを強くして、たくましいバリトンと美麗なファルセットが見事に溶け合っている。
低音を轟かせた、重量級だが跳ねるリズムが特徴的。それでもG.C.のソウルフルな歌声は揺るがない。
雰囲気がガラリと変わるが、ボビー・ラッシュの為に書いた曲との事で、ブルース~ロック調の曲である。調べた限り、ボビー・ラッシュの作品としては残っていないようだ。
ブルースからは離れるが、ポップ/ロック的な部分も感じられ、(13)に並んで配置されて正解だろう。
ラストにふさわしく、胸に温かいものが流れるような大団円ソングである。ライナーノーツで指摘されているように、サム・クックを感じる箇所もあるし、あるいは本盤発表前にレゲエ・バンドをプロデュースした痕跡も何となく感じる。
本盤の後の動きは、アルバムは出していなかったもののシングルを4枚リリースしている(3枚が英盤)。①2014年に<ソウル・ブラザー・レコーズ>、②21年に<ストリート・ウォーク・レコーズ>、③23年に<サウンドウェイ>(インスト含む4曲入り。『Live For Love』という総合タイトルが付いている)、④同年にスペインの<ジャイ・アライ>からリリース。④は元ヴァイオリネアーズのグリーン・ブラザーズとAB面を分け合っている(新録なのか共演しているのかなどは不明)。③は77年録音80年リリースの「Live For Love」に未発表音源をプラスしたもの。ちなみに①も同じ曲で、アメリカでは発売されておらず、<ソウル・ブラザー・レコーズ>の『Wants List Vol.2』というコンピ盤から再編集して『レコード・ストア・デイ』時にリリースしたとの事。元盤は<ハニー>と<フラミンゴ>から出ているとなっているが、後者はイギリスだが、前者はどこの国か不明。②もコンピ盤からのカットで『Motorcity Beach Party』に収録されていた「Straight In The Eye」と「No Need To Explain」となっている。
25年現在、制作・レコーディング会社「Daggerjacc」を経営し、自身の波乱万丈な経験を綴った本を執筆中との事。また、ミシシッピ州ミードビルに拠点を移し、再婚して暮らしているそうだ。
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