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オーティス・ラッシュ追悼号

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今頃、2号も前の雑誌の事を書くのも気が引けるが・・・。

オーティス・ラッシュの追悼となった『BSR』誌2月号。特に日本で人気が高い彼だけに、悲報の波紋は大きかった。本号の特集も力が入っている。出来不出来の差が激しい、しかしながらそれも含めてオーティス・ラッシュという特徴を踏まえての各アルバム・ガイドは読み応えがある。共演や招聘という立場から、彼の音楽や人間性を語った近藤房之助さんや高地明さんの一文も良かった。連載物はICHIさんの「チタリン・サーキット最前線」が特に面白かった。スター歌手の微妙な本音があぶり出されていた。

付録CDは、シカゴ・ブルース名演集でまとめられていたが、ここは勝手に、ラッシュのヴァージョンや、アンサーソングの元歌、何のつながりもないが単にタイトルが似ている曲を拾ってみた。これはこれで良いんじゃない?😊

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ブルースの奥深さ

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ポール・オリヴァー著『ブルースと話し込む』。ブルースマンの生の声を読んでいると、ブルースが生まれた社会的状況や、曲に織り込まれた人情の機微などがリアルに伝わってくる。


また、それぞれのブルースマンが影響を受けたミュージシャンとして名を挙げる人物が、全く聞いた事がない人だとその裾野の広さを知るところとなる。例えば、リトル・ブラザー・モンゴメリーの発言の中には、サン・フラミオン、フライデイ・フォード、パパ・ロード・ゴッド、ヴァンダービルト・アンダースン、リオン・ブロムフィールドという人達が登場。ご存知の方もいらっしゃるかも知れないが、まず聴いた事がない。一人のブルースマンの背景に、地域では名が通っていても、一般的には無名のブルースマンがウヨウヨいる。それを知ると、改めて気持ちがワクワクしてくる。ブルースの奥深さに気づくのだ。

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泉山真奈美さんの一冊

今日はマイカーを点検に出したり、ショッピングセンターに行ったり、私にしては活動的だった。車を引き取った後、なかなか行き出せなかった古書店「タケシマ文庫」へと。

店内は雑然としており、注意して歩かないと背後の本の山を崩したりしそうだ。ジャンル分けも大まかにはできているが、キッチリとまではしていない。実は、こういう感覚の本屋は好きで、背表紙の追い甲斐がある。例えば、「汽水社」みたいに判りやすく整理され、一冊一冊の状態も比較的良い本屋のタイプとは違う感じだ・・・結果的には双方とも内容が充実しているので、満足感は味わえる。
懐かしい名前、泉山真奈美さんの2001年<ロッキング・オン社>から出ていた『DROP THE BOMB!!』を見つけた。
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泉山真奈美さんは、マーヴィン・ゲイ・フリークとしても著名で(もちろんそれだけではないが)、『ホワッツ・ゴーイン・オン・デラックス・エディション』の解説の、偏愛とも評された細かく熱い文章は白眉だった。実は、SNSでご交流頂き、私みたいな素人でも気を遣って対応して下さっていた。しかし、ネット検索すると彼女に批判的な意見も散見され、気の毒な感じもあった。一本筋の通ったガンコな人なので反発も受けやすいのかなと思う。
70年代ソウルを基点とするなら、泉山さんは新しい世代、私は旧世代方向を主に向いているが、ブラックミュージック好きは変わらない。最近、お名前を聞かないが、2015年には洋楽の訳詞集を出されている。しばし、感慨に耽ろう。

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片隅02

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梶尾真治さんの"エマノン・シリーズ"の外伝にあたる「ひとひらスヴニール」は、ロマン溢れるタイムトラベルもの。水彩画のような淡い色付けが成された一編。

片瀬チヲルさんの「かみまい」は、怪談とホラーが合わさったような一編。

菅野樹さんの「さくら奇譚」は、水木しげる作品を思わせる奇妙だがユーモラスな世界。

熊本の個性派書店のひとつ「ポアンカレ書店」の店主牛島漁さんのエッセイ。気負いも気取りもない文章は好感が持てる。

性に合わない作品もあるっちゃあるが、全般的に愉しく読める雑誌である。

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古書籍販売会の収穫

鶴屋デパートで、15日(月)まで予定されている古書籍販売会に行ってみた。6店舗からの出品。老舗からニューウェイヴ店までバラエティーに富み、量も十分、サービス価格の物も多かった。

以前は、この手の催しに繰り出しても渋すぎるきらいがあった。熊本の古書店界も幅広くなったきたなとつくづく思う。と言いつつ、購入はほとんどしていない。
なぜかCDを一枚。ファイヴ・ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマの<スペシャルティ>代表作2in1。
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坂口恭平さん『現実宿り』がなんと100円。活字がびっしり詰まった一冊。一体、ひと文字当たりいくらだ?
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私は、本よりも本屋が好きかも知れない

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●和氣正幸著『日本の小さな本屋さん』<エクスナレッジ>(18)

http://xknowledge-books.jp/ipscs-book/BooksApp;jsessionid=03B3C518A0B84291C652CC680FA962DD?act=book&isbn=9784767824833

レコード屋と本屋は好きな場所だ。ただ、利用の仕方に微妙な違いがある。レコード屋に行く時はたいていレコードを買う。ところが、本屋の場合は本を買わない事の方が多い。本に囲まれた空間に身を置くのが第一の目的と言える。書店経営者及び書店員からすれば憎たらしい客だろうが・・・。

書棚に並ぶ背表紙を読み、ときに取り出し、しばし読んではまた次の本。あるいは、なーんとなくウロウロ。必ずしも大手の本屋ばかりでなく、どこにでもあるような小さな本屋やショッピングセンター内の書籍コーナーなども見て回るのが好きだ。特に小規模の本屋は、一見変わりないようで、棚の並びに本屋側の思いが感じられた時は嬉しくなる。レコード屋も特に中古屋は個性が出るが、本屋の方が度合いは大きいと思う。

本書は、正にそんな私にうってつけ。簡潔明瞭にまとめられた紹介文を入り口に、「本屋の世界」を堪能できる。特に本好きのツボを刺激する豊富な写真は見応え十分。各書店の特長が感じられ、疑似体験ができる。とは言っても人間とは贅沢なもので、あぁ、この書物空間に実際に身を置いているかのような写真技術はないものだろうかと身勝手な妄想は広がるばかりだ。

それにしても、本よりも本屋が好きというこの思い、本書に掲載された書店主各位なら笑って許して下さるのではないだろうか。いや、これもまた身勝手か。

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頭を使うということ

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宮本常一著『生きていく民俗~生業の推移』<河出文庫>(12)から。

http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309411637/

自給社会から交易社会、やがて都市の誕生という日本社会の発展史の中で、「職業」の発生と進展を民衆目線で詳述されている本だが、今回は印象深かった一節をご紹介。

広島県海田市の例(ここだけに限らない話だろうけど)。漁師の妻は、山中の地域まで魚を行商していた。5、6人で村を出て、各々の得意先に向かうシステムだ。支払いはそのつどではなく、盆暮れのツケ払いだそうだが、驚くべきは、どの家に何回来て何を売ったか記憶だけを頼りに商売していたそうだ。まだ、一般の人が字を知らない時代の話である。中には記号を使って記録を残していく者もいたが、大抵は自分の記憶で商売していたらしい。

著書は「人間の記憶は文字のないころの方が正確でまた忘れにくいものであった」と結んでいる。ひとりひとりが処理しなければならない事柄が多い現代社会と比較するのはナンセンスかも知れないが、かつての漁師の妻たちと、自分を考えてもおそらく脳細胞をフル活用していたのは向こうだろうなぁと思う。現代は、探せば「解答」を得られる場合もある。彼女たちは自分の頭脳が全てだったのだ。

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ブルース&ソウル・レコーズ139号

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ファッツ・ドミノのアルバムは、編集盤を一枚という気になるのが正直な気持ちだが、本特集のようにじっくりとオリジナルを紹介されると、ついつい頭の中でセレクトしてしまう。その過程が楽しかった。それにしても<インペリアル>期のライブ録音が無いのは寂しい。

連載物では中河伸俊さんの「歌詞から見るブルースとソウルの世界」で取り上げられたマッキンリー・ミッチェルの「ジ・エンド・オブ・ザ・レインボー」(虹のふもと)。彼の歌手人生との対比が胸を打つ。ひとつの曲の歌詞内容に踏み込むと、深みはさらに深化するものだ。

日暮泰文さんの「リアル・ブルース方丈記」ではW.C.ハンディと「ブルースの父」考察。私は、ハンディを「ブルースの父」とは思ってないが、それを他人にうまく説明できない。ここでは、彼の軌跡を丹念に追う事で、「ブルースの父」かどうかがあぶり出されている。

吾妻光良さんの「ブルース・イズ・マイ・ビジネス」でのジャズ・ミュージシャン・評論家の叔父さんの話も温かく心に残った。

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速読・遅読

●速読を推奨する人と、遅読を推奨する人と二通りある。より多くの本を読もうとしたら速読、文章を噛みしめたかったら遅読、と結論付けるのも不足感が湧く。結局、本次第じゃなかろうか。本の分厚さと読了に掛かる時間は必ずしも比例しない。井上ひさし『吉里吉里人』は、大部だがほとんど一晩で読んだ。ページを閉じられないのだ。もちろん、若かったのもある。でも、飛ばし読みではない。かなり集中して読んだ。遅読したのに結果速読?

●逆に考えると、読みにくい文章は時間がかかり、頭にも入りにくい。最近はあまり集中力もないので飛ばし読みになったりするのも正直なところ。遅読を目指すも結果速読?そもそも、時間がかかりそうな本は買わない。結局は、自分の気持ち(感性)が全てであり、読み方を決めてかかるのは所詮不自然じゃなかろうか。

●今日はひさしぶりに、並木坂の古書店巡り。古書・汽水社では『甘茶ソウル百科事典』。少々値は張ったがこれは持っておきたい一冊。発売時は私があまり甘茶系に耳を向けてなかったね。続いて天野屋書店さんで米原万理『発明マニア』。古書店で米原作品を見つけたら大抵買う。最後に、舒文堂河島書店にて、フィル・ガーランド『ソウルの秘密』。原題は「Sound of Soul」なので格別秘密感はない。原著は69年と、ソウル・ミュージックが誕生して間もなくの頃。「黒人の音楽」を強調している雰囲気をありありと感じた。ニーナ・シモンに一章割いていたり、ジャズとの繋がりにも言及していたりする部分にも興味を惹かれた。著者は『エボニー』の編集長でもある。

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事実・推測・意見

●ゆめタウン光の森店へ。紀伊國屋書店でぶらぶら立ち読み。野矢茂樹著『大人のための国語ゼミ』。文章に書かれた内容を「事実」「推測」「意見」に分ける。書く場合もそれらを意識した表現を心がける。確かに血が通った文章になりそうだ。「深キョンが可愛いのは事実である」、これは意見。

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●紀伊國屋じんぶん大賞のチラシを持って帰る。有薗真代『ハンセン病療養所を生きる』や、ブレイディみかこ『子供たちの階級闘争』など面白そう。いずれも民衆目線。それにしても各書籍のレビューを読むと「格差」「分断」あたりが現代のキーワードか。松村圭一郎『うしろめたさの人類学』にあるように、境界線を引き直す姿勢が重要なのだろう。人間らしい人間関係。私はこれをモノサシに引いてみようか。

Nina Simone Little girl blue

https://www.youtube.com/watch?v=wT_Z-D31vbU

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