レコード棚を順番に聴いていく計画 Vol.112 (3)
[121枚目] ● Darrell Banks 『I'm The One Who Loves You The Volt Recordings』<Kent Soul>(13)
※本文を書くに当たり、トニー・ラウンスさんのライナーノーツ(英文)を大いに参考にしています。
最終回の今回は全てボーナストラックとなり(13)~(16)は未発表曲。各々単独での音源は見当たらなかったが、「フル・アルバム」ヴァージョンのYouTubeがあった。33分20秒あたりから(13)から先が始まる。最後に貼り付けておきます。録音年月日は、(12)が68年で日付は不明。(9)「Never Alone」と合わせて<ヴォルト>発の録音となる。以下、69.2.19.が(18)、69.3.6.が(17)、69.4.9.と69.5.5.が(19)、69.12.12.が(13)~(16)である。
ストリングス使いが目立ち、華やかな印象で軽快に歌っている。(17)のB面。メルヴィン・デイヴィス作。メルヴィン本人版が「I'm The One That Loves You」との曲名で、2023年にシングル盤(それまで未発表だったもの)がリリースされている。これは、闘病中のメルヴィンの医療費チャリティー・シングルであった。
13. Love Is Not An Easy Thing
ピアノに導かれて優しく歌うバラード。ソウルの範疇からは少し外れているようなサウンド。当曲から続く未発表の4曲は、スティーヴ・クロッパーのプロデュース。エンジニアが「JB」と記載されている。
14. Mama Give Me Some Water
キレの良いダレルのヴォーカルに溌剌としたバックが絡み、ファンキーなグルーヴが溢れている。
15. Love Why Have You Forsaken Me
オーティス・レディングのように力感と切なさを感じる。
16. My Life Is Incomplete Without You
圧が強いベースとタイトなドラムが繰り出すリズムに乗りながら、強弱をつけて歌い上げている。
17. Just Because Your Love Is Gone
アルバム・ヴァージョン(1)と比べると、引き締まってアクセントの効いた歌い方をしているように聴こえる。(1)の方がよりまろやかで盛り上がり方もなだらかだ。シングル盤は、第一印象勝負の側面があるので即引き付ける作り方をしたのだろうか。
アルバム・ヴァージョンの(7)より40秒ほど短い。ストリングスと女性コーラスが早く登場する。(7)の方が遅く出ている分、満を持して盛り上げている感じだろうか。 (19)と共にシングル盤。
19. No One Blinder (Than A Man Who Won't See)
(10)がアルバム・ヴァージョン。こちらは冒頭から音数が多く、シングル盤らしい勢いをより感じる。
惜しいソウルシンガーを無くしたと嘆いても詮無い事。どういう音楽人生をこの後たどったか考えるのも面白いかも知れないが、残された音源を堪能した方が、ダレル・バンクスというシンガーの真実に近づくのかも知れない。我々は、悲しい話ではあるが、サム・クックやオーティス・レディングでそれを学習している。






























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