伝わる気持ち
●話題を呼んだ、スペンサー・ウィギンスの来日。地方からは行きにくい状況で、残念ではあるが、今も活動を続け、来日公演を実現させたという事実は、素直に嬉しい。リヴィング・レジェンドなんて称号は要らない。偉大な歌手、スペンサー・ウィギンスの人生に寄り添えただけで幸せだ。公演を観なくても、気持ちが温かくなる春だ。
●サザン・ソウルのコンポーザーと言えば、ダン・ペン。彼のソロ作『ノーバディーズ・フール』を聴いてみた。「意外な展開」というのが、一回目の印象。二回目で彼の心情がひたひたと伝わってきた。数多くの名曲の作者というイメージから、ソウルのエキスが凝縮した音世界を想像していた。日頃、決め付けを嫌っていた自分だが、これは愚かな決め付けだった。自らの感情を素直に音楽として表現しているミュージシャンに失礼だし、本質を曇らせる。かすれた声は、時折フッと消えるように思え、気にし過ぎると聴き辛い。だが、彼の感情のリズムに乗れば、沈む部分・高まる部分に当方の気分がマッチする。この「素直さ」あってこそ名曲に至るのだ。何も意外では無かった。良い音楽とは感情が伝わる音楽だ。
BO KEYS Feat PERCY & SPENCER WIGGINS The Dark End Of The Street
https://www.youtube.com/watch?v=iuTukjXCCNU
Dan Penn - Nobody's Fool
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