男のための男
先日、ソウル・ジェネレイションというグループを引っ張り出して聴きました。
ファルセット・ヴォーカルを中心とした、甘く切なく「めくるめく」男どもです。
イラストレーターの湯村輝彦さんは「フラミンゴ・シンジケート」というユニットを組み、この手の「甘茶ソウル」を数多く紹介されています。
ファルセット・ヴォーカルって結構「女々しい」と捉われがちなんですが、湯村さん達はそれを大いに利用?し、おかまチックに表現したりしながらも、「甘茶ソウル」の真実を日本中に広めました。
オーティス・レディングからソウルの道へと入った私は最初の頃は、ファルセット・ボーカル・甘茶ソウルを敬遠していました。
しかし、色々聴いてみると、これは中々凄い「表現」だと思うようになりました。たしかに、声を裏返すと色艶が出ます。声も細くなりますので「女性のマネ」をしていると思われがちですが、「切なさ」を表現するために女性っぽく歌っている側面もあるかと思います。
しかもそれだけでなく、ファルセットには凛とした「芯」が有ります。涙を我慢しているような「力強さ」を感じます。これは、大人になり、涙を流す事がほとんど無くなった男達に代わって、剛さを保ちながら泣いてくれている様な気もするんです。
話は変わりますが、「男性を愛する男性」をそうでない男性が敬遠気味なのは、男性の中の「女性性」に気付かされるのが嫌なんだと思います。
「切なさに涙を流す」のは男女共通の感情なんだろうけど、やっぱり男としてはねえ・・・甘茶ソウルに浸る程度に留めておきたいものです。
※人間は(他の動物もかな?)、生命体としては最初は全て「女性」だそうです。一部が突起していくとはじめて「男」になるそうです。男に乳頭が有るのも女性の名残だそうです・・・これは科学的事実なのか、何かの例え話なのか失念しました。
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