V.A.

レコード棚を順番に聴いていく計画 Vol.91(2)

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[100枚目]●V.A.『HALL OF FAME』<KENT SOUL>(12)

 

13. TELL DADDY ・ CLARENCE CARTER

 

66年、<フェイム>から出した最初のシングル曲の未発表ヴァージョンである。67年にはエタ・ジェイムスに「Tell Mama」のタイトルで提供された。本家はR&Bチャート35位だが、エタの方はビルボードチャートで23位、R&Bチャートで10位の成績を上げている。リリースされた方は、ダイナミックなホーンセクションや、爽快なドラムプレイが目立つ曲だが、本ヴァージョンはドラムとオルガンで基調を作る中、カーターにしては単調な歌い方である。

 

14. YOU REALLY KNOW HOW TO HURT A GUY ・ RALPH "SOUL" JACKSON

 

スプーナー・オールダム=ダン・ペン作品。ジミー・ヒューズ65年のシングル盤でもある。ラルフは67年に<ベル>系列の<エイミー>からカントリー・ソングの「Jambalaya」とダンス曲の「Don't Tear Yourself Down」のカップリングでデビュー。リック・ホールが絡んでおり"ソウル"の称号もリックが与えた。69年にはスプーナー・オールダムのプロデュースで、クリームの「Sunshine Of Your Love」をリリースしている。本曲は、良い感じに肩の力が抜けている。

 

15. STEAL AWAY '67 (Pt 1) ・ JIMMY HUGHES

 

代表作3年ぶりの録音。オリジナルはテッド・テイラーばりの高音が冴えわたる。本ヴァージョンは終始ゆったりと展開する。やや声が枯れているのも気にはなるが、後半は懸命に歌い切っている。

 

16. I'M QUALIFIED ・ OTIS CLAY

 

ジミー・ヒューズ62年のデビュー時にリリースし、残念ながら成功に終わらなかった一曲。ジミー版は<ガイデン>で、クレイ版は<コティリオン>から出ている(70年)録音は68年のセッションとライナーにある。ジミー・ヒューズのオリジナルに比べたら、クレイのドライブ感はさすがである。

 

17. IN THE HEAT OF LOVE ・ MARJORIE INGRAM

 

69年ニューヨークの<ベネット>からシングル「I Have No Right To Love You/A Good Man Is Hard To Find」をリリースしている。録音はテネシー州で、ダン・グリアーがライターとプロデューサーである。特徴的な歌い方をする女性だが、ややパンチに欠ける。

 

18. LOVE CHANGES A MAN ・ UNKNOWN MALE

 

正体不明のシンガー。歌い方から白人ではないかとライナーにはある。曲は悪くないが盛り上がりは今ひとつ。

 

19. TOO WEAK TO FIGHT ・ CLARENCE CARTER

 

シングルは68年発売。69年のアルバム『The Dynamic Clarence Carter』にも所収。本曲は別ヴァージョン。「13. Tell Daddy」と同じく発表されたヴァージョンの方がサウンドの完成度は高く、カーターの歌い口も滑らかだ。本ヴァージョンでは、やや力が入り過ぎの感もあるが、しかしこれはこれで味がある。

 

20. YOUR HELPING HAND ・ OTIS CLAY

 

70年<コティリオン>用に録音されたが未発表に終わっている曲。67年から<フェイム>で働くミッキー・バッキンス作。重心の低いサウンドの中、ディープな歌唱を聴かせる。

 

21. TWO BIG LEGS AND AND A SHORT RED DRESS ・ O.B. McCLINTON

 

黒人のカントリー歌手だが、ジェイムズ・カー「You've Got My Mind Messed Up」「A Man Needs A Woman」の作者でもある。喋り口調のような歌い方で、ユーモアにあふれている。演奏は一段とタイトだ。

 

22. BABY COME BACK ・ BOBBY MOORE & THE RHYTHM ACES

 

「Searching For My Love」のヒットを持つグループ。<フェイム>録音で<チェッカー>発である。ビルボードチャートの27位、R&Bチャートでは7位の成績を収めている。お蔵入りの本曲だが、ライナーによれば、イントロ部分に修復不可能なダメージがあるとの事だ。勢いのあるコーラスが爽やかだ。ボビー・ムーアのサックスも効果的な彩りとなっている。

 

23. LET'S DO IT OVER ・ TRAVIS WAMMACK

 

スプーナー・オールダム=ダン・ペン作品。ジョー・サイモン、ザ・デルズ、トゥーサン・マッコール、L.C.クックも取り上げている。47年ミシシッピ州ウォルナット生まれのトラヴィスは、11歳で曲を書き音楽キャリアをスタートさせている。16歳(63年)の時に「Scratchy」でチャート1位を獲得。また、ファズトーンの開発者でもある。<フェイム>に関係したのは69年頃で、72年には自身の名前をタイトルにしたアルバムを発表している。現在も音楽活動を続けているようだ。ソウルフルとは言い難いが、味わいのあるヴォーカルだ。

 

24. FOR YOU ・ GEORGE JACKSON

 

ピアノをバックにしたデモ録音風。

 

こういった作品集は、例えばクラレンス・カーターの2作品のように、リリースしているヴァージョンに比べると“完成度”では劣るかも知れない。ただ、ソウル・ミュージックにおいては何をもって“完成”と判断するか難しい部分がある。世に出ていない曲も、ソウルフルなのは間違いないのである。ソウル・ムードを作り上げている大きな要因は、やはり演奏陣であろう。必ずしもソウルフルな歌唱と言えない作品も一定のレベルに達し、例えばオーティス・クレイのようなレジェンド級のソウル・シンガーと組み合わされた場合は、大変な摩擦熱が発生するのである。

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レコード棚を順番に聴いていく計画 Vol.91(1)

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[100枚目]●V.A.『HALL OF FAME』<KENT SOUL>(12)

 

英<エイス><ケント・ソウル>のシリーズ物の充実度には定評がある。<フェイム>関連の作品集も、次から次へと濃い内容でリリースされている。2011年に3CDで『The Fame Studios Story』が発表された翌年に本盤が登場した。全24曲中21曲が未発表トラックで、残り3曲も初CD化というソウル・ファン垂涎の作品集である。コンパイルは安定のトニー・ラウンスだ。尚、<Pヴァイン>経由で日本盤も出ている。私が所有しているのは輸入盤。

 

1. YOU'RE SO FINE ・ JAMES BARNETT

 

ジェイムズ・バーネットは1枚のシングルのみを残しているシンガーだ。ダン・ペン=スプーナー・オールダム作品の「Keep On Talking」(66年)である。本曲はザ・ファルコンズ59年のヒット(R&B2位)のカバーだ。直接関係ないが、61年にロカビリー系の同姓ミュージシャンジョニー・バーネットもアルバムに入れている(綴りはBurnette)。偶然の一致だ。尚、ジョニーの方は64年に30歳の若さで亡くなっている。閑話休題。オリジナルに負けじと勢いの良い歌いっぷりを聴かせている。「Keep On Talking」が完成された感があるのに対して、本曲は粗い部分も感じ取れるのが却って魅力的に感じる。

 

2. I WORSHIP THE GROUND YOU WALK ON ・ JIMMY HUGHES

 

代表作「Steal Away」(64年作品で今回本盤に67年ヴァージョンが収録されている)で有名なジミー・ヒューズの66年のシングル盤。ダン・ペン=スプーナー・オールダム作品。典型的ミディアム・サザン・ソウルに仕上がっている。エタ・ジェイムスも『Tell Mama』(68年)で取り上げている。因みに「Steal Away」も<フェイム>で62年に録音されていた盤を<ヴィージェイ>が64年に配給したという形である。そもそも彼の音楽界デビューも、リック・ホールのオーディションを受けたのがスタートである。リックがクイン・アイヴィーと共作した「I'm Qualified」をリリースしたがパッとせず、一度はゴム工場で働いていたが、ゴスペル・ソングの「Steal Away To Jesus」を参考に「Steal Away」を作り上げカムバックしている。<フェイム>との縁は深いのだ。

 

3. I DO ・ JUNE CONQUEST

 

ダン・ペン=スプーナー・オールダム作品。<フェイム>での活動歴は、64年発のシングル「Almost Persuaded」しか記録にないので、本曲はお蔵入りの作品だったのだろう。ふくよかな歌い口で朗々と響く。曲は親しみやすいメロディーを持ち爽やかだ。ジューン以外に吹き込んだミュージシャンも多い。<ゴールドワックス>からヴェル・トーンズ、ダン・ペン本人、<アトランティック>からベン&スペンス、<アトコ>からスティーヴ・アライモといった所がライナーノーツには紹介されている。ジューンは、後にはカーティス・メイフィールドの<ウィンディC>や<カートム>に所属し、ダニー・ハザウェイとのデュエット「I Thank You」などを残している。

 

4. BLIND CAN'T SEE ・ RICHARD EARL & THE CORVETTES

 

女性コーラスに寄り添われて力強く歌う。作者不明の未発表曲だが、豊かな声量を生かした歌唱も含め、十分聴き応えはある。2020年発『This Is Fame 1964-1968』にも再収録されている。

 

5. TELL IT LIKE IT IS ・ BIG BEN ATKINS

 

アーロン・ネヴィル等で有名な曲ではない。アラバマ州ヴァーノン出身。<スタックス>と最初に契約した白人といわれる。傍系の<エンタープライズ>から発売されているアルバム『Patchouli』(71年)の半分ぐらいに、デイヴィッド・フッド、バリー・ベケット、ロジャー・ホウキンス、ジミー・ジョンソンといった<フェイム>のメンバーが参加しているので、その流れでの本曲録音かも知れない。小さい頃から体格が良く“ビッグ・ベン”と呼ばれていたらしい。体格通りのおおらかな歌声だ。ボビー・ブランドのような貫録を感じる局面もある。

 

6. ALMOST PERSUADED ・ JACKIE

 

3曲目で紹介した、ジューン・コンクエストがシングルで残した曲。ライナーノーツによれば、<フェイム>でバックコーラスを務めていたジャッキー・ウィーヴァーだろうという事だ。61年に<チェス>から「The Tingle」というシングル盤を出しているのが唯一の記録。本曲はドニー・フリッツ=ダン・ペン作品。甘ったるい声が特徴的だ。

 

7. WHEN IT COMES TO DANCING ・ JOE SIMON

 

名歌手ジョー・サイモンは、ローカル・エリアから<フェイム>と契約し、<ヴィージェイ>からシングルを出したのがメジャー・デビューと言える。65年にジミー・ヒューズもシングル化しているドニー・フリッツ=ダン・ペン作品。ソフトな歌い口が魅力的で、アーリー・ソウル的にも感じる。

 

8. IT AIN'T NO HARM ・GEORGE BYRD & THE DOMINOES

 

本盤がリリースされた2012年に、<ディスク・ユニオン>から本盤のプロモーションとして7インチシングル盤が250枚限定で出ている。フリップ・サイドは22曲目にあるボビー・ムーア&ザ・リズム・エイシズ「Baby Come Back」である。 ジョージ・バード名義では70年にレイ・チャールズ所有の<タンジェリン>からシングル1枚の他、ローカル・レーベルからシングル2枚リリースしている。深みのあるバラードで、哀切感が充満する。ジョージ・バード=ヘンダーソン・ハギンス作品。

 

9. KEEP ON TALKING ・ PRINCE PHILLIP

 

コンポーザーとしても著名なプリンス・フィリップ・ミッチェルである。ダン・ペン=スプーナー・オールダム作品で、<マーキュリー>系の<スマッシュ>へリースされたシングル盤(68年)。軽快な乗りに合うファルセット・ヴォイスが冴えている。

 

10. I NEED SOMEONE ・ THE ENTERTAINERS

 

ダン・ペン=スプーナー・オールダム作品。discogsには、メンバーとしてチャールズ・スミスとジェフ・クーパーの名前が記載してある。65年に「Too Much/I Tried To Tell You」のシングルが<チェス>にリースされている。ドゥーワップ・グループの趣を残すソウル・コーラス・グループである。

 

11. HAND SHAKIN' ・ BEN & SPENCE

 

ベンことベン・ムーアは、ソウル・デュオのジェイムズ&ボビー・ピューリファイの2代目ボビー・ピューリファイでもある。競り合うように歌うというより、声を合わせて歌い上げている。ドニー・フリッツ=エディー・ヒントン=スプーナー・オールダム作品。

 

12. MEET ME TONIGHT ・ JAMES GILREATH

 

ジェイムズ・ギルリースは白人のポップ/カントリー系のシンガー・ソングライター。曲も良く歌唱も一級のソウル・バラードだ。ギルリース本人の作品。

 

全24曲あるので、半分の時点で一旦終わり。演奏には触れていないが、躍動するベース、ソツのないドラム、味のあるギター、キレの良いホーンズ等、今更ながら安定したバックである。

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ドゥ・ザ・ブルース!


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※本文を書くに当たり、秋元伸哉さんのライナーを大いに参考にしています。

①最も音圧が強い曲を最初に持って来たのではないかと思うほど強烈!②変幻自在なギター。③重量感のあるベース音に切れ味鋭いギター。本盤の基本形だ。④ゲイトマウス・ブラウンのハープ・プレイが聴けるというだけでも貴重な曲。さすがは何でもござれのマルチ・ミュージシャン。しかも全ての楽器演奏のレベルが高い。⑤強烈なブギ・ビートに始まり、後半に圧巻のギター・プレイ。サックスも良い。⑥自然な歌い口で熱量十分なエディ・ボイドのヴォーカル。間合い抜群のロックウッドがバックアップ。⑦ミシシッピ州立刑務所内にて録音。ハープもギターも聴き応えあり。突進力は今ひとつだが、その分いなたさが味わい深い。⑧ギターはニューオーリンズのウォルター・ネルソン。⑨レイ・チャールズとギター・ブルースという妙な取り合わせ。NY進出前にヘンリー・ストーンの下で録音したそう。ギターが本人かどうかは不明。やや無難か。⑩どっちかと言えばまったり系が続いた後、豪快路線に戻る。重厚なベース音に支えられ、終始ギターが弾きまくる。

⑪ボブ・マーリーとは無関係。ジミー・スプルーイルのギター。⑫快適なジャンピン・サウンド。ギターはジミー・ノーランらしい。サックスやピアノも光る。⑬変則?シカゴ・ブルース。女性の声が洞窟の奥から聞こえてくるような。ダミ声ヴォーカルもほど良い。ハープはキャリー・ベルではないかと。<ワンダーフル>傘下の<Mパック>からのリリースというのも貴重。⑭ギターにエディ・テイラーとフロイド・ジョーンズをフィーチャーしている贅沢さ。ピアノはレイジー・ビル・ルーカス。本人は、ハープ、ヴォーカルとも突き刺すような感じでグッド!⑮さすがの秋元さんもヴォリュームを下げるという迫力。リトル・スモーキー・スマザーズの兄。⑯一転して正統ブルース・フロム・デトロイト。⑰テキサス・ホンカーのナイスなシャッフル。ピー・ウィー・クレイトン参加か?⑱トランペッターのせいかジャズっぽい出だしだが、アイク・ターナーと思しきギターが絡む部分が一番の聴き所か。⑲ルイジアナのブルースマンらしくスワンプ感が溢れる。デビュー・シングル。⑳ワイルド・チャイルド・バトラー。⑲に続くサザンビートでアルバムは閉じられる。アラバマ出身のハーピスト。
























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ミシシッピ・ジューク・ジョイント・ブルース

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編集盤で、特に複数のミュージシャンを取り上げた場合、編集企図の面白味がキモとなる。本盤は、1941年9月9日の一日に限定し、ミシシッピ州クラークスデイルにある5軒の黒人酒場のジュークボックスにセットされている曲を集めたものである。リリース年に違いはあるものの、時間軸を「点」で捉えた上に、飲酒やダンス、会話などでリラックス気分を味わうのにふさわしい曲を集める事で見えてくる、40年代初頭の南部黒人が好む大衆音楽を浮き彫りにしている。しかも、4枚組というボリュームで愉しませてくれる。

 

 

「ブルースの都」のひとつとはいえ、ジャズ系もあるし、むしろブルースより多い感じだ。ただ、乗りが表に立つジャズが目立ち、ジャズに弱い私も参考になった。地域的な特徴もある。ご当地歌手といえるリル・グリーンが各ディスクに入っており、入っていてもおかしくないナット・キング・コールとかは、西海岸での人気が高かったらしい。また、ルイ・ジョーダンも何曲か入っているが、有名曲はないなぁと思っていたら、よく知られている曲群は翌年から連発している。逆に考えるとそれ以前から地道な人気はあったのだろう。有名曲と比べるとジャンプというよりジャズ的な感じではあるが、曲自体は良い。

 

 

後、特筆すべきは音質の良さ。高音部もまろやかな感じで各音楽が生き生きと聴こえる。トミー・マクレナンなど唾が飛んできそうな勢いだ。リル・グリーンも<オールデイズ>の<ブルーバード>作品集を持っているが、こちらの方が深みを感じる。

 

 

今回はディスク1から何曲かご紹介。

 

 

 

Louis Jordan - Do You Call That a Buddy?

 

God bless the child - Billie Holiday

 

Why Don't You Do Right - Lil Green

 

Bottle It Up And Go' TOMMY McCLENNAN

 

John Lee Sonny Boy Williamson - I Been Dealing With The Devil

 

Johnny Hodges; THAT'S THE BLUES OLD MAN

 

 

 

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レコード棚を順番に聴いていく計画 Vol.53

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[62枚目]●ブルー・マジック/メイジャー・ハリス/マージー・ジョセフ『ライブ!』<アトランティック/コレクタブルズ>(76/06)

 

オリジナルは<アトランティック>だが、正確には傘下レーベルの<WMOT>が制作している(LPはWMOT名義)。<WMOT>(We Men Of Talentの略)は、73年フィラデルフィアでアラン・ルーベンスとスティーブ・バーンスタインによって設立。ブルー・マジックの代表作「サイドショウ」を含む1stや、メイジャー・ハリス「ラブ・ウォント(Won't)・レット・ミー・ウェイト」(名作『マイ・ウェイ』所収)などが代表的な作品としてWikipediaには上げられている。他には、バーバラ・メイソン、インパクト、ファット・ラリーズ・バンド、ヘヴン・アンド・アースなどを手掛けて84年まで続いている。尚、スティーブは85年<オムニ>レーベルを立ち上げている。

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ライブが収録されたのは75年。ニュージャージー州チェリー・ヒルにある『ラテン・カジノ』というナイトクラブ。名前からしてゴージャスな場所のようだ。ただ調べてみると残念な事に78年に閉鎖されている。ミックス編集はシグマ・サウンド・スタジオ。プロデュースはノーマン・ハリスとなっている。

 

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参加歌手全員によるオージェイズの「アイ・ラブ・ミュージック」でスタート。続いてマージー・ジョセフが3曲披露。日本のハイ・ファイ・セットでも有名な「フィーリングス」、ポール・マッカートニー作品の「マイ・ラブ」、そして「ライディン・ハイ」。後2曲は74年のアルバム『スウィート・サレンダー』に収録されている。"ミシシッピのアレサ"と呼ばれる(本人的には嫌じゃないかと思うが)実力十分なマージーだが、選曲のせいもあり、ソウル・フィーリングを感じにくい。また、アルバム全体に言える事だが、オーケストラが迫力あり過ぎて、歌を堪能する寄り添い方ではないなとちょっと思う。

 

しかし、マージーがメイジャー・ハリスを呼び、「ユア・スペシャル・パート・オブ・ミー」(ダイアナ・ロス&マーヴィン・ゲイ)をデュエットすると、途端にソウル濃度が増す。ライブの1年前に『マイ・ウェイ』を発表しているメイジャー、会場の反応も良い。ナイトクラブというと、整然とした拍手のイメージだが、時折歓声や指笛も聞かれ、ある程度の盛り上がりも感じ取れる。1曲目はライブと同年にシングル発売された(76年『ジェラシー』所収)「アイ・ガット・オーバー・ラブ」。続く2曲は『マイ・ウェイ』に入っている「ラヴィング・ユー・イズ・メロウ」「ラヴ・ウォント・レット・ミー・ウエイト」である。マージーとのデュエットの後にメイジャーを盛り立てている女性シンガーは、ヴァレリー・ブラウンとウィラ・ピータース。ヴァレリーはおそらく、フィラデルフィアのファンク系グループ、ピープルズ・チョイスのメンバー。但し、71~73年の在籍だそうで、彼らのアルバムデビューは75年からのようなので、音盤に声を残しているのは本盤だけかも知れない。ウィラ・ピータースもdiscogsで調べても本盤しか出てこない。

 

本ライブに於けるメイン・アクトはブルー・マジックで、ディスク1の終盤からディスク2丸々彼らのパフォーマンスとなる。メドレーで終わり、メドレーで始まっている。ディスク1は乗りの良い曲が並ぶ。重なる声から突き抜ける、テッド・ミルズのファルセットが特に素晴らしい。「豪快なファルセット」という表現を許してもらえるなら、正にここでのテッドだ。一方ディスク2でのメドレーは、バラード系で攻めてくる。75年時点で3作出しているブルー・マジックだが本ライブ曲は、1stと3rdからセレクトされている。メドレー以外の曲も含めて自分たち以外の作品は、最初のメドレー内の「ユア・マイ・ファースト、マイ・ラスト、マイ・エブリシング」がバリー・ホワイト作品。次のメドレー内の「トライ・トゥー・リメンバー」がトム・ジョーンズらの作曲でブラザーズ・フォーやキングストン・トリオが取り上げている。他、6曲目の「バッド・ラック」がマクファーデン&ホワイトヘッド作のハロルド・メルヴィン&ブルーノーツの曲。マージー・ジョセフとのコラボで取り上げている「アイム・ゴナ・メイク・ユー・ラブ・ミー」はマデリーン・ベルの<フィリップス>作品のようだ。ラストの「ファニー・ガイ、ファニー・ガール、ファニー・ラブ」は調べきれなかった。この最後の2曲は、歓声も拍手も聞こえず、どうも不思議だが、ドラミングの感じは一致していると思う。マージーとのコラボで言えば、5曲目の「ホワッツ・カム・オーヴァー・ミー」が特に素晴らしい。マージーに被るテッドのファルセットは、絶品中の絶品である。各曲、快適に飛ばすブルー・マジックだが、やはり「サイド・ショウ」の始まりと終わりは特に熱狂的だ。演奏的にどうのこうのという事も書いたが、結局フィリー・ソウルの粋が味わえるアルバムではある。

 

Margie Joseph My Love

 

Major Harris and Margie Joseph You're a Special Part of Me

 

Major Harris I Got over Love

 

Major Harris Love Won't Let Me Wait

 

Blue Magic Medley: Spell / You're My First, My Last, My Everything & We're on the Right Track

 

Blue Magic Chasing Rainbows

 

Blue Magic Sideshow

 

Blue Magic and Margie Joseph What's Come over Me

 

Blue Magic and Margie Joseph I'm Gonna Make You Love Me

 

 

 

 

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力感のあるバラード集

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●V.A.『スロウ・ン・ムーディー・ブラック&ブルージー&モア』<ケント・ソウル>(09)

 

Z.Z.ヒルのサム・クック熱血カバー曲で幕開け。サム系のクレイ・ハモンドに続く。B.B.キングやジョニー・コープランド、ラリー・デイヴィスといったブルースから、リード突出型ながらコーラスグルースも。女性シンガーもゴスペル仕込みが臭う安定型。力感のあるバラードという共通項が見える。LP、CD共さまざまな選曲版あり。

 

Z Z Hill,Nothing can change this love

 

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福岡の収穫結果(3/17)

最初にタワーレコードへ行った。頼みの<オールデイズ>コーナーも縮小気味で、結局は獲物なし。
他店の営業時間まで間があったので、ジュンク堂書店に向かう。途中で複数女性から嬌声が上がったので、ふと見ると、漫才コンビのミキがタクシーから降りてそそくさとビル内に入って行った。ごく普通の兄ちゃんたちだった。後で調べたらM-1関連のライブが行われていたようだ。実はウチの娘がミキ・ファンで、非常に悔しがっていた。ははは。
そんなこんなもあって書店の後グルーヴィン・レコードへ。
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●メアリー・ラヴの<ケント・ソウル>盤。●サイラス・ホーガンの『トラブル』。<Pヴァイン>経由の国内盤の方で、まだ読んでないが高橋英明さんの解説も楽しみである。●タイトルにそそられた感もある<アーフーリー>盤の『ドント・ユー・フィール・マイ・レッグ』。これは聴き終えた。クセのある声と歌い方が面白いブルー・ルー・バーカー、アンニュイ系のウィー・ビー・ブーズ、真っ直ぐな歌唱のベイビー・ディー、<アポロ>3人娘のコンピ盤だ。手堅い演奏陣が盛り立てるのも印象的。ジャズとブルースの蜜月時代の賜物である。
毎度福岡の締めはジューク・レコード。●ステイプル・シンガーズ『フリーダム・ハイウェイ』。<ソニー>のコンピ盤の方。●ユージン・エヴァンス、グロリア・ウォーカー、ビリー・ソウル、パターソン・トゥインズ、トーマス・ベイリー、コディ・ブラック、サム・ベイカーら<ハリウッド><フェデラル><デラックス>のコンピ。<ケント・ソウル>盤。●日<アーカイヴ>(よく知らん)の「ロバート・クラム・コレクション」の一枚『ホウカム・ボーイズ』。オリジナルは<シャナキー>発のよう。●<Pヴァイン>紙ジャケのリル・サン・ジャクソン。60年の<アーフーリー>録音。聴き終えた。行ったことはないが、テキサスの夕暮れ時の抜けかけた暑気を思わせる。This is BLUES!!!
今回は少なめだったが、まぁこんなもんでしょう。タワレコの衰退(超個人的意見)が残念。あぁ、ディスクユニオンがほしい・・・。

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リル・グリーン関連曲

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リル・グリーン<オールデイズ>盤の話題を再び。

原田和典さんがライナーの冒頭で、本盤収録曲の元曲やカバー版を紹介されていた。それに基づきYouTubeで検索してみた。

まず「イフ・アイ・ディドゥント・ラブ・ユー」。憂歌団がカバーしている。弾むようなシャッフル・ビートを基本に完全に憂歌団モードになってる。

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Lil Green - If i didn't love you

https://www.youtube.com/watch?v=GZi6glhCxMQ

If I Didn't Love You by 憂歌団

https://www.youtube.com/watch?v=oa7BDy0dFfc

続いて哀しげで美しいバラード「ホワイ・ドント・ユー・ドゥ・ライト」。

Why Don't You Do Right (original) - Lil Green 1941

https://www.youtube.com/watch?v=oavQY5V0xpg

Why Don't You Do Right - Peggy Lee - Benny Goodman Orch 1943 小粋な感じ。リルの憂愁感とは別物。かなりのヒット曲だそうだ。

https://www.youtube.com/watch?v=4zRwze8_SGk

Weed Smoker's Dream -Harlem Hamfats 1936 こちらが元曲。ホウカム・ソングとしての側面も見せる。

https://www.youtube.com/watch?v=uyjW8FTGxbI

最後に、タイトルにもなっている「ロマンス・イン・ザ・ダーク」。ダイナ・ワシントンとニーナ・シモンのヴァージョンを。ダイナは何を歌っても圧巻の歌唱である。ニーナ・シモンは「ロマンス」を外して「イン・ザ・ダーク」としている。歌詞も変えているのかと調べたが、細かい言いまわし以外は基本的に変わらず。でも、「イン・ザ・ダーク」の方が彼女らしい感じはするね。

Romance In The Dark - Lillian "Lil" Green 1940

https://www.youtube.com/watch?v=sHuKiDuxkeI

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Dinah Washington - Romance in the Dark 1963

https://www.youtube.com/watch?v=0yz_vmUrQiQ

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Nina Simone - In The Dark 1967

https://www.youtube.com/watch?v=HmANmf7fXUI

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ブルース好きの血が騒ぐ

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●V.A.『ドゥ・ザ・ブルース・45s』<シンク!/ディスクユニオン>(17)

http://diskunion.net/portal/ct/detail/XAT-1245673681


※本文を書くに当たり、秋元伸哉さんのライナーを大いに参考にしています。

今年6月、ディスクユニオン・ソウル/ブルース館へ行った時の事。店員さんとひとりのお客さんが、ブルースのシングル盤を掛けながら、話をされていた。ラフで勢いのあるサウンドに、CD漁りの手も止まった。あの時の感触がこのアルバムにはある。同じ<ディスクユニオン>関連でもあるが、シングル盤という、状況によっては一発勝負のサウンドが、根本的に、ブルース・ファンの血を騒がせる要因ではなかろうか。また、荒削りなようで、バンドメンバーの技が存分に発揮されている為、どんどん深みにはまっていく。

許される範囲の大音量で聴くべし!

YouTubeにアップされているのが、本CDと同一ヴァージョンかどうか聴き比べていませんのでご了承下さい。動画で、レーベルと発表年が判るのは参考になるかと。

②Smokey Johnson - It Aint My Fault Pt 1 & Pt 2

ニューオーリンズらしさが生きる。リーダーはドラマー。ギターはジャズ的。

https://www.youtube.com/watch?v=SlBuc863hU0

③Wiley terry - Follow the leader Part 1 & 2

ジュニア・ウェルズを想起。

https://www.youtube.com/watch?v=W2r_0Bv78iY

⑤Flash Terry She's My Baby (1961)

問答無用のジャンプ曲。歌も迫力有り。

https://www.youtube.com/watch?v=ZB0Z1kMVhq8

⑥Eddie Hope and The Mannish Boys"A Fool No More" 1956 Marlin 804

これもドラマー名義。掛け声も雰囲気ある。

https://www.youtube.com/watch?v=lSv1y3gYbeY

⑧Freddy Young Someday Baby (FRIENDLY FIVE 740) (1964)

優しいタッチだが、絶妙なフレージングを聴かせるエディ・テイラー。

https://www.youtube.com/watch?v=JyiLmwSlNpw

⑨James Walton And His Blues Kings - Leavin' blues

鋭いギターが印象的。

https://www.youtube.com/watch?v=dOhcmbzT-HE

⑩Baby Boy Warren - Chuck-A-Luck - Excello

サニーボーイⅡのハープを存分に。

https://www.youtube.com/watch?v=nc5SnX306Fo

⑪Mighty Joe Young / Voo Doo Dust

シカゴ系との事で、モダンさが際立つ。

https://www.youtube.com/watch?v=ijy4UzQcGig

⑫Monte Easter - Weekend Blues

落ち着いたジャズというスタートだが、ジミー・ノーランが割って入り、ちょっとTボーンぽくなる。

https://www.youtube.com/watch?v=wRojpaiWICg

⑬Johnny Jenkins- Pinetop

このバンドがそっくりそのまま、某有名ソウル曲を演奏しているそう。タイム感が最高。

https://www.youtube.com/watch?v=YSOC9ZFdVNo

⑭Ace Holder Encourage Me Baby

ハーピストだが、ギターを目立たせ、ここぞという所でじわっと吹く。

https://www.youtube.com/watch?v=aSI3pO29vqo

⑮Stormy Herman & His Midnight Ramblers Bad Luck

「フーチー・クーチー・マン」を借用。ベースをブイブイ効かせている。

https://www.youtube.com/watch?v=9ZRZT4awx28

⑯Champion Jack Dupree - Sharp Harp

ご存知ピアニストだが、ここはジョージ・スミスのハープが主体。もちろん後ろで音粒を転がしてはいる。

https://www.youtube.com/watch?v=aCDdPFg8Vu8

⑰Papa Lightfoot: Wild Fire

人気のあるパパ・ライトフットの軽快な一曲。腕達者揃いだね。

https://www.youtube.com/watch?v=wshRqksU2NQ

⑱Tender Slim - I'm Checkin Up

ジミー・スプルーイル登場。独特の揺らし攻撃。ハープも味。

https://www.youtube.com/watch?v=Ei7HAeYoSfc

⑲Jimmy Lee Chicago Jump

つんのめり気味な感じもするが、楽しそうに弾くジミー・リー・ロビンソン。サックスも良い。

https://www.youtube.com/watch?v=8pjXcSc2OPw

⑳model t slim shake your boogie

厚みのあるサウンドが心地好い。

https://www.youtube.com/watch?v=mZQOVvJiVtw

以下は音が見つからなかったもの。

①ジョージ・スミス「トラップ・ミート」

ゆったりとしたハープに、ジミー・ノーラン+マーシャル・フックスのギターがギャンギャン絡む。

④フェントン・ロビンソン「フリーズ」

まさかのアルバート・コリンズ・カバー。キンキン弾いてます。でも、キンキンの奥に感じる透明感は、後の正調フェントン節を予感。


⑦リーヴァイ・シーバリー「ブギー・ビート」

なんと、若き日のB.B.キングが参加(でも、よくわかりません)。主役はハープで、これが唯一のレコードとか。

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速読のコツ

●我が家ののほほん娘も、アラサー領域に入りつつある。気を遣う術を覚えたか、還暦祝いに金一封をくれた。ありがたく頂戴つかまつる。

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●井上ひさし著『本の運命』を立ち読み。速読のコツは、とにかく丁寧に読み始める事だそう。書き手の文章の特徴、結論の持って行き方などを把握していけば、読む速度が速くなるという。何ともレベルの高い話。だが、ゆっくり読んでいくと、書き手のリズムに乗れるという感覚はある。リズムに乗る即ち夢中になれば、そりゃ速いね。

●退職金清算書類書き終える。いよいよだな。

Gay Poppers I want to know

https://www.youtube.com/watch?v=rpfoxFi1xFo

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